今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法                < 読者からの質問
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                         「株式会社 様」?

<読者からの質問>————————————————

○○○○株式会社 殿 / ○○○○株式会社 様

・【殿・様】は人名の後に記す言葉だと思うのですが、間違いですか?
封書やハガキの宛名には社名の後に【御中】と書きますが・・・。

・同様に【○○社長様】【○○部長殿】などという言葉も
よく見かけますが、必要でしょうか?
【各位殿・各位様】と同じぐらいの違和感を覚えます。

・【殿・様】を付けるなら、【○○株式会社 社長 ○○様/殿】
だと思いますが、間違いでしょうか?
(読者 I様)
——————————————————————

社名や団体名に使う敬称が「御中」です。
「殿」や「様」は人名に付ける敬称ですので
上記のように社名に「殿」「様」を付けるのはNG。

「社長」「部長」などの役職名も敬称ですので
役職名の後に「殿」「様」を付ける必要はありません。

「殿」は人名に付ける敬称ですが、
最近では「様」に置き換えられることが増えているようです。

「○○株式会社 ○○社長」

として失礼にはなりませんが、
「社長(役職名)」だけ書くことに抵抗がある場合は

「○○株式会社 社長 ○○様」 → 社名+役職+名前+「様」
と表記すればよいでしょう。

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今週は、入力するとき間違いやすい同音異義語についてです。
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仕 事 のメ ー ル 作 法                < 言葉の使い分け
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                         「夏季」と「夏期」

読みは同じでも、意味が異なる言葉があります(同音異義語)。

文字を入力するとき、
迷ったり間違って使ったりすることを避けるためにも
意味の違いを知っておきましょう。

「夏季」と「夏期」。

この2つの言葉の違いは
「夏季」が季節、シーズンを指すのに対し
「夏期」は期間を指すという違いがあります。

夏季 … 夏季オリンピック 夏季の電力需給対策
夏期 … 夏期休暇 夏期講習会

同様の使い分けは
「春季・春期」「秋季・秋期」「冬季・冬期」
でも同様です。

また、「今季・今期」「来季・来期」では
「今季・来季」がシーズンを指すのに対し、
「今期・来期」は決算期を指す
という違いがあります。

したがって、

今季・来季 … 今季の首位打者 来季期待の選手
今期・来期 … 今期の決算報告 来期の売上げ目標

このように使い分けます。

 
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今週は、注意したい言い回しについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < ちょっとしたひと言(5)
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 「割愛」と「省略」

何気なく使っているひと言が
実は相手に誤解を与えていたり
自分の思いとは違う受け止め方をされたりすることがあります。

今週は、そんな「ちょっとしたひと言」の使い方について
取りあげてきました。

「○○については、説明を割愛いたします」
「○○については、説明を省略いたします」

ここに挙げた「割愛」と「省略」という言葉。
使い方として適切な表現はどちらだと思いますか?

途中で抜かす、飛ばして次にいくという意味合いでは
どちらも同じに感じられるかもしれません。

ところが、よく意味を確認してみると
「割愛」は、惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、
手放したりすること

「省略」は、簡単にするために一部を取り除くこと
とあります。

本来なら、きちんと説明すべきところを
時間の都合でいたしかたなく省く、という意味合いが込められているのが
「割愛」。

時間の短縮を図るために、取り払うという意味合いが込められているのが
「省略」です。

「割愛」→ 相手の都合に配慮した言葉
「省略」→ 自分の都合を優先した言葉

という違いがあり、やむを言えず説明を省くというニュアンスを伝えるのは
○○については、説明を割愛いたします
の一文であることが分かります。

さほど、大きな意味の違いはないと思われる
「割愛」と「省略」ですが
伝える(説明する)側の姿勢はこんなにも異なる印象を与えます。

ちょっとした言い回しの違いですが
その違いに目を向けてみると思わぬ発見があるものですね。

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今週は、注意したい言い回しについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < ちょっとしたひと言(4)
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 「万障お繰り合わせの上」

何気なく使っているひと言が
実は相手に誤解を与えていたり
自分の思いとは違う受け止め方をされたりすることがあります。

今週は、そんな「ちょっとしたひと言」の使い方について
取りあげています。

万障お繰り合わせの上、ご来場ください」

イベントや催し物を告知する際によく使われる言葉です。

しかし、この「万障お繰り合わせの上」というフレーズ、
本来の意味から離れ、「ぜひとも」という意味合いで
使われていることが多くみられます。

「万障」とは、いろいろの不都合な事情、種々の故障や差し支え
という意味です。それを踏まえると

「万障お繰り合わせの上」とは、
「いろいろ事情や差し支えもあるでしょうが
それをなんとかやりくりして、お越しいただきたい!」
という、相手が来ることや参加を強いる表現。

「ぜひとも」というより
「ぜがひでも」「なんとしてでも」という
ニュアンスが含まれています。

ですから、
「万障お繰り合わせの上」を使う場面としては
出席することが前提となっている
定例化した会合への参加を案内するようなときに使うのが
適切です。

万障お繰り合わせの上、○○の定例会へご出席いただきますよう
お願い申し上げます」

といった具合です。
客先に自社のイベントや催し物を案内するときは

ぜひ、一度、展示会にお運びください」
よろしければ、一度、お立ち寄りください」

のような言い回しの方が適切です

半ばビジネスメールでも定型化している
「万障お繰り合わせの上」ですが
使い方を今一度、見直してみましょう。

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今週は、注意したい言い回しについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法          < ちょっとしたひと言(3)
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                          「お知恵を拝借」

何気なく使っているひと言が
実は相手に誤解を与えていたり
自分の思いとは違う受け止め方をされたりすることがあります。

今週は、そんな「ちょっとしたひと言」の使い方について
取りあげています。

自分だけでは処理できない。やり方が分からない。
そんな時、上司や先輩に助けを求めるとしたら
どんな一文が適切でしょうか。

「私にはできません。だから、無理です」

これでは、業務を放棄したことになります。

「ちょっと教えてくれませんか?」

目上の相手に物を頼む言葉遣いとしては失礼です。

では、どのような表現が適切か。例えば…

部長、ご多用のところ申し訳ないのですが
  ○○の件でお知恵を拝借できますか

「○○の件でてこずっていて
 先輩のお知恵を拝借したいのですが

このように、目上の相手から助言や手助けを請う場合に最適なのが
「お知恵を拝借」という言い回しです。

ですが、次のような表現はNG.

「ぜひ、部長のお知恵をご拝借したいのですが」

「拝借」の「拝」自体に謙譲の意味があり、
「お借りする」という意味を持つので
さらに「ご」を付ける必要はありません。

「ぜひ、部長のお知恵を拝借したいのですが」

とするのが適切です。

 
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今週は、注意したい言い回しについてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法           < ちょっとしたひと言(2)
◆─────────────────────────────────◆
                        「お教えいたします」

何気なく使っているひと言が
実は相手に誤解を与えていたり
自分の思いとは違う受け止め方をされたりすることがあります。

今週は、そんな「ちょっとしたひと言」の使い方について
取りあげています。

上司や目上の相手に対して
「それでは、私が詳細をお教えいたします

この一文、適切でしょうか、不適切でしょうか。

自分の動作に付ける謙譲語「お~いたす」の使い方は
間違ってはないのですが、問題は「教える」という行為。

「指導する」「分からせる」という意味合いがある「教える」は
目上の相手に使うのにはNGな表現です。

自分ではそういうつもりがなくても
「部長、私がお教えします」
のように使ってしまうと、目上の相手よりも自分が上位に立つ
えらそうな印象を与えてしまうからです。

目上の相手には「教える」に代わる言葉として
「説明」「案内」覚えておくとよいでしょう。

「それでは、私が詳細をご説明いたします
「それでは、私が詳しくご案内いたします

といった具合です。
場合によっては
「紹介」「お知らせ」と言い換えることもできるでしょう。

謙譲の「ご~いたす」と合わせて使うことで
相手に敬意を示す表現となります。

 
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