今週は、表現の変化の付け方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 表現のバリエーション(4)
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                「ありがとうございます」に代わる言葉

今週は、メールの文章が一本調子や紋切り型にならなくて済む
表現のバリエーションを紹介しています。

感謝の気持ちを伝えるときに使う
「ありがとうございます」
は基本となる表現ですが

文中で何度も繰り返されると
読む側はしらけてきます。

「ありがとうございます」以外に
感謝の念を伝える言い回しが幾つかあります。例えば……

ご厚意に感謝します

相手の対応や心遣いに対して感謝の気持ちを伝える言い回しです。
「ご厚意」の代わりに「お心遣い」「ご配慮」「ご協力」といった
相手の対応を表す言葉を使うのもよいでしょう。
単に「感謝します」と伝えるより、より具体的になります。

なんとお礼を申しあげてよいのか、言葉もありません

相手に対して感謝してもしきれないという思いを伝える言い回しです。
文字通り、あまりにもありがたく思う気持ちが強く
「言葉もない」状態を表しています。

これほどうれしいことはありません

相手との関わり合いから生まれた成果や出来事に対する
喜びを感謝の念と共に伝える言い回しです。

「諦めていただけに採用していただき
これほどうれしいことはありません」
「ご期待に応える結果を残すことができ
これほどうれしいことはありません」
といった具合に使います。

ご親切が身にしみます

相手の気遣いや思いやりがうれしいときに使う表現です。
特に、自分の気持ちが弱っていたり、困っているときに
励まされたり、さりげなく力を貸してくれたりする人の
存在はありがたいものです。
その心情をありのまま伝える言い回しです。

このほかにも、「ありがとうございます」の前に
お心遣いいただき」「お力添えいただき」といったひと言を
添えると、お礼に心情が添えられます。

また、「その節はありがとうございました」と、
過去にお世話になったことへの感謝も
折に触れ、相手に伝えることも忘れずにいたいですね。

おかげさまで」「〇〇さんのご協力のおかげで
といった、周りの人の存在あっての自分であることの
感謝の念を表す言葉も意識して使うようにしたいものです。

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今週は、表現の変化の付け方についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法   < 表現のバリエーション(3)
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「まだ、ですか?」に代わる言葉

今週は、メールの文章が一本調子や紋切り型にならなくて済む
表現のバリエーションを紹介しています。

返事や進捗状況を確認したいとき
「まだ、ですか?」
「いつできますか?」
とは尋ねにくいものです。

相手が気を悪くせず
でも、「少し急いでもらえますか?」
というプレッシャーをじんわり与える表現を
知っていると便利です。例えば……

急かすようで申し訳ないのですが

「どうなってるの?」「早くして!」という
気持ちをそのまま言葉にすると相手も反発します。
代わりに、相手の状況を配慮したひと言として
お勧めする言い回しが
「急かすようで申し訳ないのですが」です。

状況はいかがでしょうか?

「まだですか?」とあからさまに催促するより
相手が今、どのくらい対応できているかを教えてほしい
という意を伝える言い回しが
「状況はいかがでしょうか?」です。

「お願いしている〇〇の件ですが、進捗はいかがでしょうか?」
作業状況はいかがでしょうか?」
のように尋ねてみましょう。

お送りしたメールは届いておりますでしょうか

メールを送信した相手から返信がないときには
「メールを読んでもらえましたか?」と確認をしたくなりますが

メールそのものが届いているかどうかを尋ねることで
自分が送ったメールの存在を相手に気づいてもらう言い回しが
「お送りしたメールは届いておりますでしょうか」です。

受信はしたけれど、返信し忘れていた
メールを見落としていた、ということは誰しもあるはず。
それを責めたり急かしたりするのではなく
やんわりと確認してみましょう。

状況だけでもお知らせいただければ、ありがたいです

相手からの返信を待っているのに、なかなか連絡がない
というときは、最低限、相手に確認したいことだけを挙げて
尋ねます。

相手も切羽詰まっていれば、返信が遅れることもあるでしょう。
その点を配慮しつつ、期日や進捗など、どうしても確認しておきたい
ことにポイントを絞り、尋ねるようにします。

「参加の可否だけご一報いただければ、ありがたいです
「資料の有無だけでもご連絡いただけると、ありがたいです
のように応用できます。

上記の いずれの場合も
自分の都合を優先した尋ね方ではなく
相手の状況を配慮した聞き方をすると角が立ちません。

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今週は、表現の変化の付け方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 表現のバリエーション(2)
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お断りします」に代わる言葉

今週は、メールの文章が一本調子や紋切り型にならなくて済む
表現のバリエーションを紹介しています。

相手の依頼や勧誘を断りたいとき
お断りします
と伝えたいところですが

メールに書くとストレートで
非常に強い拒絶感を与えます。

別の表現としては

ご協力いたしかねます

「協力はできません」と断る意向を伝えるときに
「~できません」という否定表現に代わる
「~いたしかねます」というフレーズが役に立ちます。
ほかにも
「ご要望には添いかねます」
といった使い方もします。

この度は見送らせてください

相手からの提案を断るとき、「お断りします」「無理です」
といった表現では強すぎるため
「見送ららせてください」という言い回しを使うと婉曲になります。
「この度は」「今回は」を添えることで
「今回は断るけれど、これに懲りず、また別の機会に」という
ニュアンスを伝えます。

「せっかくのお話ですが、遠慮させていただきます

受け入れがたい要望や勧誘に対して
相手を立てつつ、断るときの表現です。
「せっかくお誘い(ご案内、ご紹介)いただきましたが
わけあって応じることはできません」という意味合いを
辞退を意味する「遠慮する」と
謙譲語の「~させていただく」を使うことで
丁重に伝えます。

どうかご容赦願います

「~のため、お断りせざるを得ません」と
対応できない、応じられない理由を述べ
締めくくるときに使うフレーズが
「どうかご容赦願います」です。
「こちらとしても対応できない状況です」という断りを
拒否ではなく、相手に申し訳ないというお詫びの気持ちとして
伝える言い回しです。

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今週は、表現の変化の付け方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 表現のバリエーション
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                   「分かりました」に代わる言葉

内容を理解した、という意味で使う
分かりました」。

それだけで意味は通じますが
同じ意味を表す他の表現も幾つかあるので
紹介しましょう。

承知しました
メールや口頭での応答に「了解しました」が使われているのを見たり聞いたりしますが、
これは目上の人から目下の者へのみ使うことができる言い回し
(目下の人が目上の人に「了解しました」を使うのは失礼になります)。

目下の人が目上の相手に「分かりました」と伝えるときは
「承知しました」を使うのが適切です。

承りました
「承知しました」と同じ意味ですが、
「分かりました」のほかに「引き受けます」という意味合いで
使われることも多い表現です。

かしこまりました
「承知しました」「承りました」と同じ意味ですが、
書き言葉より話し言葉で使われることが多い言い回し。
より改まった印象を与えます。

心得ました」「心得ております
相手からの要求や命令に対して「十分理解しています」という
意味合いで答えるときに使う言い回し。
「分かっているのでご心配なく」というニュアンスを含みます。

このように
同じ意味合いでも、表現のバリエーションを知っておくと
メールの文章が一本調子や紋切り型にならなくて済みます。

今週は、こうした表現の変化の付け方を紹介していきます。

 

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                         「ご笑納ください

<読者からの質問>————————————————

「ご笑納ください」の使い方について、ご教示いただきたく、
メールを差し上げました。

弊社に見学や視察にいらっしゃった外部のお客様に、
その時の様子のお写真をお礼状と共にお送りするのですが、
「お写真を同封いたしました。ご笑納ください。」という使い方は適切ですか?

お客様ご本人が写っている写真なので
「笑納」ではおかしいと思うのすが、同僚はそう書いています。

私の周りに日本語の達人がおらずモヤモヤしております。
(読者 K.Sさん)
——————————————————————

「ご笑納ください」は
たいしたものではないので、どうぞ笑ってお納め(受け取って)ください
という意味合いで使う、一種の謙遜表現です。

客先や目上の相手に贈り物をするときの
へりくだった言い回しとして
よく使われますが

上記の質問では
粗品とか記念品ではなく
会社を訪れたお客様を写した写真なので

K.Sさんが書いている通り「ご笑納ください」
を使うのはふさわしくありません。

代わりの言い回しとしては
「お納めください」「お受け取りください」
が挙げられます。

「お写真を同封いたしました。ご来訪の記念にお納めください

という一文を添えてみてはいかがでしょうか。

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(4)
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                            社内の反応

昨日、取り上げた「敬語の向かう先」についての質問と回答に
質問者から次のような返信があったので、紹介します。

<読者からの返信>————————————————

このようなケースでは、やはりB社に対する敬語は不要ということですね。
とても腑に落ちました。

ただ悲しいのは、このような敬語はおかしいです、
むしろ提出先のお客様に対して失礼にもなります、と
社内で指摘しても受け入れられないことです。

私自身「敬語の向かう先」ということを
今回初めて意識したので偉そうなことは言えないのですが、
「社外の会社や人すべてに敬語は使うもの」という一元的な考えに
安住している人たちは耳を貸してくれませんでした。

「させていただきます」もいまだにかなり横行していて悲しく思う反面、
言葉は変化していくもの、多数派の勝ちなんだろうか、
今回の文書にしても、お客様も「社外全てに敬語は使う」派だったら
問題ないのだろうし……と、思い悩む毎日です。
(いえ、そんなに深くは悩んでいませんが^^;)

せめて自分が当事者として作成する文書では、
できる限り正しい日本語を使うよう、今後も努めてまいります。

(読者 M.Sさん)
——————————————————————

M.Sさんのように
「なんだか変だな」と気づき
調べたり、人に質問して
自分では納得できたのに

それを社内で指摘しても
「うちの社では昔からこうだから」と習慣化していたり
「今までこれで通用したんだから問題ない」とやり過ごされたりして
受け入れてもらえない

という声は、他の質問者からも何度となく聞いてきました。

メールの言葉遣いや言い回しが
本来の使い方とは違っていても
「多勢に無勢」「長いものには巻かれろ」
さらには
「言葉は生き物。変わっていくものだから」
と片付けられてしまうのは、切ない話です。

でも、M.Sさんが最後に書いている通り
「せめて自分が当事者として作成する文書では、
できる限り正しい日本語を使うよう、今後も努めてまいります」
という気持ちを忘れずに持ち続けてほしいと願っています。

小さな抵抗、わずかな力かもしれませんが
社内の理解は得られなくても
自分が直接指導する新人や後輩には
教える機会があるかもしれません。

言葉の本来の意味とか使い方、
正しい表現と誤った表現の違いを
知らずにいるより、知っておくことで
あなた自身の信頼が増し、好印象を与えると信じています。

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