今週は、意味を取り違えやすい言葉についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法     < 間違いやすい言い回し(4)
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                          「駄目を押す」

 ———————————————–
 今回の提案に部長からダメ出しがありました。
 ———————————————–

 このように使われることの多い「ダメ出し」という言葉。
 演劇用語の「駄目を出す」が名詞化したものです。

 俳優に演技上の注意を与えることから転じて、
 仕事などのやり直しを命じることを
 「駄目を出す」と言います。

 「駄目」とは本来、
 囲碁で両者の境にあってどちらの所有にもならない目、
 双方の地に属さない空点を指します。

 「駄目」を使った言葉に
 「駄目を押す」
 がありますが、これは

 囲碁で、念のために駄目を詰めておく意から転じて、
 大丈夫とは思っても、念を押して確かめることを意味します。

 ———————————————–
 このプランで進めると、先方には駄目を押しています
 ———————————————–

 のように使います。
 しかし、次のような使い方は適切ではありません。

 ————————————————————–
 このプランで進められないか、先方に駄目を押して頼んでみます。
 ————————————————————–

 この一文では、駄目かもしれないが、敢えて頼んでみるという
 意味合いで「駄目を押す」が使われていますが
 このような使い方はNG。

 「駄目でもともと」という言葉はありますが
 念を押すという意味の「駄目を出す」とは
 意味が異なります。

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 定員になり次第、締め切ります。
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今週は、意味を取り違えやすい言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                       < 間違いやすい言い回し(3)>
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「感心する」

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課長のクレーム対応には感心しました
———————————————–

相手の優れた行為に感動したときの褒め言葉として
「感心する」「感心した」
を使います。

しかし、「感心」は本来、
目上の人から目下の相手、あるいは
同等の相手に対して使う言葉です。

上司や客先など、目上の相手に対しては
「感心する」の代わりに
「敬服する」を使う方が適切です。

したがって、上記の文例は、下記のように書き換えます。

———————————————–
課長のクレーム対応には敬服(いた)しました
———————————————–

「感心」は次のように用います。

———————————————–
佐藤さんのきめ細かい心配りにはいつも感心します。
———————————————–

「感心」「敬服」以外に「感服」という言葉もあります。

———————————————–
課長の司会進行には、いつもながら感服します。
———————————————–
あるいは
———————————————–
佐藤さんの司会には、いつもながら感服します。
———————————————–

このように「感服」は、目上の相手にも目下の相手にも使えます。

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今週は、意味を取り違えやすい言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 間違いやすい言い回し(2)
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「かかりつけ」

———————————————–
かかりつけのマッサージ店へ月に1回通っています。
———————————————–

「かかりつけ」とは、いつも診てもらっている
医師や病院、薬局のことを指します。

したがって、いつも決まった店に
マッサージに行くという場合は
「かかりつけ」ではなく
「行きつけ」を用います。

———————————————–
行きつけのマッサージ店へ月に1回通っています。
———————————————–

いつも診察してもらっている医師は「かかりつけ医」、
いつも薬の調剤を受ける薬局は「かかりつけ薬局」
と言います。

———————————————–
かかりつけの歯科で月に1回健診を受けています。
———————————————–

一方、いつも行っている
美容室やエステサロンなど、なじみの店のことは
「行きつけ」
です。

いつも決まったところに
継続して対応してもらっていると
わずかな心身の変化にも気づいてもらえ、安心感があるものです。

ただ、
医療の専門家である医師や薬局に対しては「かかりつけ」、
美容師やマッサージ師などの専門家に対しては「行きつけ」
と使い分けることを覚えておきましょう。

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今週は、意味を取り違えやすい言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 間違いやすい言い回し
◆─────────────────────────────────◆
                             「恐らく」

————————————
恐らく山田さんは出席すると思います。
————————————

この一文に使われている「恐らく」は
文語の「恐る」の未然形「恐ら」に接辞の「く」が付いたもので、
「恐れることには」というのが本来の意味です。

悪い結果になる可能性が高いと心配、推測するときに用いられ、
良い結果が予想される場合には用いません。

したがって、上記の文のような使い方はせず
「恐らく」を用いる場合は下記のようにします。

————————————
恐らく山田さんは欠席だと思います。
————————————
あるいは
————————————
恐らく山田さんは出席しないと思います。
————————————

同様に「恐らく」は次のような使い方をします。

○ 恐らく明日は台風の上陸で、荷物が出荷できないと思います。

× 恐らく明日は台風が北方にそれるので、荷物は出荷できると思います。

良い結果になる可能性があるときには「恐らく」の代わりに
「多分」を用います。

○ 多分、明日は台風が北方にそれるので、荷物は出荷できると思います。

「多分」は、良い結果、悪い結果に関わらず
ある事柄の可能性が高い場合に用いる言い回しです。

今週はこのように、
意味を取り違えたまま使ってしまいやすい
言い回しを取り上げていきます。

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「こんな時、どう書いたらいい?」と迷ったら……
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今週は、 メールで気になる敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法      < 敬語レッスン(2)
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                  「お感じの方がいらっしゃったら」

———————————————–
現状に行き詰まりをお感じの方がいらっしゃったら
ぜひ、当セミナーへご参加ください。
———————————————–

上記の一文の前半にある
「~をお感じの方がいらっしゃったら」
は、敬語を使わずに書くと
「~を感じている人は」
ということです。

敬語を必要以上に使わなくても
下記のように

———————————-
現状に行き詰まりを感じている方は
ぜひ、当セミナーへご参加ください。
———————————-

と「人」を「方」に書き換えるだけで伝わりますし、
相手に失礼にもなりません。

敢えて敬語表現を使うとすれば、
「お感じの方がいらっしゃったら」という言い回しを
「感じていらっしゃる方は」と書き換えて

——————————————
現状に行き詰まりを感じていらっしゃる方は、
ぜひ、当セミナーへご参加ください。
——————————————

とします。

「感じている人」を敬語に書き換える場合
「お感じになっている方」→「お感じの方」と「お」を付けるより、

「感じていらっしゃる方」
と「感じている」の「いる」を尊敬語の「いらっしゃる」
にする方が収まりがよいです。

同様に
「不満をお感じになられていませんか」は
「不満を感じていらっしゃいませんか」に。

「○○でお困りになられている方へ」は
「○○で困っていらっしゃる方へ」とするのが適切です。

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今週は、 メールで気になる敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法      < 敬語レッスン
◆─────────────────────────────────◆
                 「お知り合いにならせていただいた」

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 山田様のご紹介でお知り合いにならせていただいた佐藤様の会社
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 人の紹介で知り合った人について書いた
 この一文、気持ちは分かりますが、
 敬語が少々くどいです。

 「山田さんの紹介で知り合った佐藤さんの会社」
 と伝えればよいわけですが、

 紹介してくれた山田さん、
 紹介された佐藤さん、
 両方に対して敬語を使おうとして
 過剰に敬語が使われています。

 この場合は、
 紹介者である山田さんを“立てて”

 ————————————–
 山田様のご紹介で知り合った佐藤様の会社
 ————————————–

 とすれば、差し支えありません。あるいは

 ————————————
 山田様にご紹介いただいた佐藤様の会社
 ————————————

 としてもよいでしょう。

 この一文では「紹介した人」を立てることがポイントです。

 紹介者を立てたうえで、さらに紹介された人まで立てようとしたために
 「お知り合いにならせていただいた」
 と目いっぱい飾り立てた敬語表現になっています。

 人を介して知り合うことは自然なことで、
 知り合いに「ならせていただく」といった大げさなことでは
 ないはず。

 敬語を使うのは一文に一つ、という基本と
 人と人との関係を知ったうえで、
 最低限の敬語表現でスマートな一文になるように
 心がけたいですね。

 今週はこのように
 文例を挙げながら、ビジネスメールの敬語の使い方を
 考えていきましょう。

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 【しごび】 の お 知 ら せ
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 大阪は、いよいよです!
 7月の東京は、まだ余裕あります。

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        ビジネスメールでも使える!
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      【 人づきあいのたおやか大和言葉 】
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 <大阪>
  https://www.facebook.com/events/581733455325731/

 ◆日 時/5月29日(日) 10:00~11:30(90分)

 ◆場 所/カフェ 英國屋 なんば本社 パーティールーム
      (大阪府大阪市中央区難波3-7-10)

 ◆受講料/3,000円(テキスト代含む)
      ※別途、ドリンクのオーダーをお願いします

 ◆ 定員/10名

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 <東京>
  https://www.facebook.com/events/172720523127115/

 ◆日 時/7月9日(土) 14:30~16:00(90分)

 ◆場 所/渋谷方面で調整中

 ◆受講料/3,000円(テキスト代含む) ※ドリンク代、別途

 ◆定 員/15名

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 いずれも、定員になり次第、締め切ります。
 少人数の和やかな講座です。男性の参加も大歓迎!

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