
今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(2)>
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「部長様」という表記
VOL.2201で配信した「各部門ごと」< うっかり重複(2)>
に関連した質問をいただきました。
<読者からの質問>————————————————
重複とは直接関係ないのですが、
本日配信のメルマガを拝見して考えてしまいました。
「各位殿」や「各位様」はやっぱり違和感があります。
ただ、最近は言葉の使い方に変化があるのではないでしょうか?
社内外問わず、
○○課長(部長)様(殿)
という記述を見かけることが多くなりました。
それなりに年を重ねた人も使っているので、
単に「言葉に慣れていない」ということでもないようです。
言葉の使用法の変化について、神垣さんのお考えにも関心があります。
(読者 K.Mさん)
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当メールマガジンでも
「課長」とか「部長」は敬称になるので
「様」や「殿」を付ける必要はない、と一貫して述べてきました。
わたし自身も、役職のある相手へのメールでは
「佐藤部長」「高橋課長」と宛名に書き
役職の後に「様」「殿」は使わないようにしています。
しかし。
K.Mさんからいただいた質問
実は、メール講座でもよく尋ねられるのです。
「役職に『様』を付ける必要はないと分かっているが
いざ、自分がメールを送るときは、相手に失礼な気がして
『部長様』『課長様』としてしまう」
と。
そして、メールを受ける側の方たちにも実際に聞いてみると
自分宛てのメールが役職名だけで『様』がないと
(つまり、「田中社長」という表記)
違和感がある、という声があります(特に男性管理職に多いです)。
実際のメールのやり取りでは
「役職+様」でメールを送り
受ける側もそれを望んでいるケースが
少なくないということです。
理屈は分かっていても
気持ちとして抵抗がある、ということなのだと思いいます。
慣習として
「役職+様」が定着している感もあり
この流れは止められないのかもしれません。
対処法としては
ファーストコンタクトでは宛名を
「ABC株式会社 総務部長 小林様」
と「社名+役職+名前+様」とフルで表記し
2回目以降のメールでは
「ABC 小林様」
と、「社名+名前+様」で統一するという方法があります。
「様」はもっとも一般的な敬称で
役職にかかわらず使えます。
ですから、メールのやり取りでは
宛名の敬称を「様」に統一しておけば
失礼にはなりません。
というのが、現時点でのわたしの見解です。
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