今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 残念な敬語
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                         「ご出荷が遅れる」

あるネットショップで目にした一文。
——————————————————-
ご注文確認の3営業日以内の発送をこころがけておりますが、
万が一、ご出荷が遅れる場合はメールでご連絡いたします。
——————————————————-

「ご出荷が遅れる」の「ご」は、尊敬の「ご」。
相手の動作や行為に敬意を示すのが「尊敬語」ですから
自分の動作・行為に「尊敬語」を付けるのはNGです。

上記の一文は、「出荷する先」である注文者に敬意を示すつもりで
尊敬の「ご」を使ったものと思われます。

ですが、出荷するのは自分ですから
「ご出荷が遅れる」のように
自分の動作に「ご」を付けるのは間違いです。

この場合は、次のようなります。
——————————————————-
ご注文確認の3営業日以内の発送をこころがけておりますが、
万が一、出荷が遅れる場合はメールでご連絡いたします。
——————————————————-

今週は、このように「残念な敬語の使い方」について
取りあげていくことにします。

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今週は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < メールの敬語(5)
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 「伺ってください」

聞き覚えて、正しいと思い込んでいる敬語が
実は間違っていたということがあります。
間違いやすい敬語を今週は取り上げてご紹介してきました。

 ————————–
 窓口の者に伺ってください。
 ————————–

うっかりすると、してしまいがちなこの間違い。

「伺う」は、「聞く」「尋ねる」の謙譲語です。
謙譲語の主語は「自分」ですから
相手が主語である上記の文例で使うのは適切ではありません。

「お伺いください」というのも間違った表現です。

 ———————————-
 窓口の者にお尋ねになってください。
 ———————————-

元の言葉「聞く」「尋ねる」に尊敬表現の「お~になる」を使い
「お尋ねになる」とします。

敬語の間違いには、このように尊敬表現と謙譲表現の取り違えが
よく見られます。
「敬語の公式」として下記を覚えておきましょう。

 ・相手の行為 ⇒ 尊敬表現「お~になる」「ご~になる」

 ・自分の行為 ⇒ 謙譲表現「お~する」「ご~する」

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今週は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < メールの敬語(4)
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                         「あられましたら」

聞き覚えて、正しいと思い込んでいる敬語が
実は間違っていたということがあります。
間違いやすい敬語を今週は取り上げてご紹介します。

 ——————————————————
 ○○のスタッフさんと会われたことはありますか?
 もし、あられましたらどんな方々だったか教えてください。
 ——————————————————

上記の文例の問題点は「あられましたら」です。

「ある」と尊敬表現「~られる」を組み合わせているわけですが
さらに「~ましたら」が付いているので、妙な敬語の文章になっています。

この場合は、もっとすっきりと
「おありでしたら」
とします。書き換えてみましょう。

 ——————————————————–
 ○○のスタッフの方とお会いになったことはありますか?
 もし、おありでしたら、どんな方々だったか教えてください。
 ——————————————————–

「スタッフさん」のように、普通名詞や会社名、店名などにも
やたらと「さん」を付ける傾向が見られますが
この場合は「さん」を「~の方」と書き換えました。

「会われた」でも差し支えありませんが
「お会いになった」という敬語表現も覚えておくとよいですね。

「もし、おありでしたら」は
「もし、そうでしたら」という書き方もできます。

ざっと文章を書いた後、読み返してみましょう
(このとき、声を出して読むと、より良い)。

読み返して、流れが悪いと感じる部分を、
別の表現に書き換える習慣をつけると
文章の上達が早いです。

<追記>

「あられる」は、目にするより耳にすることが多いです。
 ラジオ、テレビ、Clubhouseなど、音声で聞くことが多く、
 とっさの一言として発している人が多いという印象を受けます。

 相手に敬意を払おうとする気持ちの表れであっても
 結果的に誤った敬語を使っているのは残念なことです。

 
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今週は、間違えやすい敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < メールの敬語(3)
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                     「存じあげさせていただく」

聞き覚えて、正しいと思い込んでいる敬語が
実は間違っていたということがあります。
間違えやすい敬語を今週は取り上げてご紹介します。

 —————————————————————–
 昨日、はじめて佐藤さんの会社のことを存じあげさせていただきました。
 —————————————————————–

「これでもか!」というほど敬語が過剰に使われた一文です。

気持ちは分からなくもありませんが、これでは過剰というより、
濫用に近いかも…。

「お名前は存じあげております」という用法から
謙譲語の「存じあげ」という言葉を使ったのでしょうが

その後に、さらに謙譲語の「~させていただきました」が続いているため
ますますおかしなことになっています。

この場合、むやみに謙譲語を使う必要はありません。

 ———————————————–
 昨日、はじめて佐藤さんの会社のことを知りました。
 ———————————————–

それまで知らなかったけれど、「昨日、はじめて知った」という事実を
伝えればよく、自分の「知る」という行為をへりくだって言う必要は
ありません。

謙譲語を使えば、とりあえず丁寧になる、敬語らしくなる
と使っているのだとしたら、要注意です。

 
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今週は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < メールの敬語
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主語は誰?

聞き覚えて、正しいと思い込んでいる敬語が
実は間違っていたということがあります。

間違えやすい敬語を今回は取り上げ、紹介します。

 ———————————-
 年齢をご記入する必要はありません。
 ———————————-

上記の文例はどこが間違っているでしょうか?

「ご~する」は謙譲表現ですが
謙譲語は「自分の行為」に使って敬意を表します。

しかし、上記の文例の主語は「自分」ではなく「相手」です
(自分の年齢ではなく、相手の年齢)。

「相手の行為」に敬意を表すのは尊敬語です。
尊敬語であれば、「ご~になる」とします。
正しく書き換えると、次のようになります。

 ————————————
 年齢をご記入になる必要はありません。
 ————————————

尊敬語を使うべきところに謙譲語を使っている間違いには
次のような例もあります。

 × 部長がそうご説明されました。
 ○ 部長がそうご説明になりました。

・「ご~になる」…相手の行為に対して使う尊敬表現
・「ご~する」 …自分の行為に対して使う謙譲表現

と覚えておきましょう。

謙譲の「ご~する」を丁寧語の感覚で捉え、混同しているケースで
上記のような間違いが起こるようです。

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今週は、部下や上司からの気になるメールについてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法   < 部下・上司のメール処方箋(2)
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                          あやふやな伝言

今週は、部下や上司からの気になるメール作法への処方箋を
ご紹介しています。

<後輩社員からの「気になる」メール>—————————–

先日、私が外出している間に私宛ての電話を受けた
他部署の男性社員から
こんな電話メモがグループウェアから届きました。

———————————————-
件名:◯◯◯◯株式会社?
———————————————-
すみませんはっきりと聞き取れなかったのですが、
□□?様

女性の方から
メールを送りましたので確認下さいと
電話がありましたよ。
———————————————-

まず件名を読んで「一体何だ??」と困惑し、本文を開いて更に脱力。

『そのハテナマークは、なんなんだ!
まるでその場で声をかけられたかのようなフランクな言い回しで、
口語文をそのまま社内メールで送ってくるなんて・・・
入社後2年も経ってるのに、まだ学生気分かい!
しかも、はっきりと聞き取れなかったなら、聞き返しなさいよ!』

とモヤモヤを心に抱えたものの、
これが同じ部署の後輩であれば即座に注意するのですが
普段あまり関わりのない他部署の年下社員という事もあり、
私が偉そうに指導するのも気が引けてしまって、その時は結局
「確認しました。ありがとうございます」とだけ返信してしまいました。

彼の将来を思うと、何かアドバイスをした方がよかったのでしょうか。
その場合、直属の部下や後輩ではない社員に対しては、
どのような言い方をすれば、角が立たずスマートに伝えられるか、
よい知恵をお貸しいただけないでしょうか。

——————————————————————–

社内向けのメールとはいえ
えらくくだけた調子のメール文ですね。

未確認の情報をそのまま取り次ぐ対応も
いただけません。

望まれる対応としては…

電話を受けた時点で
相手の社名や名前が聞き取れなければ、
聞きなおして確認する。

というのが基本。
そうすれば、下記のメールのように
「誰が」「いつ」「何を」を伝達できます。

——————————————–
件名:A社の佐藤様からお電話がありました
——————————————–
A社の佐藤様から14時30分に
「メールを送りましたので、ご確認ください」と
お電話がありましたので、お知らせします。
——————————————–

もし、聞き取れなかった場合でも、手がかりとなる
「いつ」「誰に」「何を」を押さえて
下記のように伝達をしたいところです。

——————————————–
件名:山田さん宛てにお電話がありました
——————————————–
14時30分に女性の方から山田さん宛てに
「メールを送りましたので、ご確認ください」と
お電話がありました。

きちんと社名とお名前を確認すべきところ
聞きそびれてしまいました。すみません。
心当たりはおありですか?
——————————————–

冒頭のようなメールを送ってきた後輩に対しては
「確認しました。ありがとうございます」
に続けて
————————————————–
次回から、お客様からの連絡は
「社名」と「ご担当名」を必ずご確認いただけますか。
不確かな情報は、トラブルにもなりかねないので
電話を取り次ぐとき、注意してくださいね。
————————————————–

部署が違えど、お客様対応に関しては
社員全員が気をつけなければならない問題。

遠慮せずに、上記のような
「優しい先輩社員」風に注意を促していいと思います。

きつく書こうと思えば、もっときつく書けるのですが
きちっと注意した後、最後に「ね」で
優しく(?)結ぶのがポイントです。

 

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明日、午後から放送のRCCラジオ
「日々感謝。ヒビカン」 
に15分ほど出演します。

13時10分ごろ、
ゲストコーナー「ようこそヒビカン!」

略して「ようかん」で
ビジネスメールのマナーについて話す予定。

ほんまに羊羹が出てくるらしいので
楽しみです♪

地元のみなさま、ぜひ聴いてくださいね♪

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