今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
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仕 事  の メ ー ル 作 法                                               < 言いかえる技術 >
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「誰でもいいので」

思ったことをそのまま口にしたり、書いたりすることは、
よく言えば「率直」、悪く言えば「無神経」「配慮がない」
ととられます。

特にメールは書いたものが残るため、
不用意なことを書いてしまうと、気まずい思いやわだかまりを
引きずることになりかねません。

そこで、より感じ良く、相手に好印象を与える表現に
「言いかえる(書きかえる)」方法を紹介します。

「誰でもいいので、○○の業務を手伝ってもらえませんか?」

上記は「とにかく人手がいる!」という切羽詰まった状態から出た
ひと言です。

急なお願いごとほど、相手の状況へも配慮したひと言を添える
心遣いが必要。
この場合は「お忙しいところ申し訳ありませんが(恐縮ですが)」
と書き添えると印象が違ってきます。

「月末でお忙しいところ恐縮ですが、
○○の業務をお手伝い願えますか?」

「ご多忙の折、恐縮ですが、
至急○○の業務をお手伝いいただけるかたは部内に
いらっしゃいますか?」

文末の表現を
「お手伝いいただけませんか?」
「いらっしゃいませんか?」
としてもよいのですが、否定形を用いた尋ね方は
「できません」「いません」という返答を誘引しやすい気がして、
私はできるだけ避けるようにしています。

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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法                                    < 気になる言葉遣い(5)
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                            敬意の伝え方

「年末年始は、実家でゆっくりさせていただきました」
「早朝から来てもらい、ありがとうございます」

上記の2つの文は、敬語表現がちぐはぐな使われ方をしている例
です。

「実家でゆっくりさせていただきました」の方は、
自分の実家でゆっくり過ごすことを丁寧に表そうとして
「~させていただく」を使っているのですが、

この場合、相手にお伺い(許可や了承)を立てる必要のない行為
です。ですから
「ゆっくりしました」
「ゆっくり過ごしました」
として差し支えありません。したがって

「年末年始は、実家でゆっくりしました」
「年末年始は、実家でゆっくり過ごしました」
とします。

「早朝から来てもらい」の方は、
早朝から足を運んでくれた相手への敬意を表すには
「来てもらい」だけでは言葉足らずです。
「来てくださり」あるいは
「お越しいただき」とするのが適切です。したがって

「早朝から来てくださり、ありがとうございます」
「早朝からお越しいただき、ありがとうございます」

このように、不要なのに敬語が使われていたり、
敬意を表すべきところに敬語が使われてなかったり
というケースが見られます。

相手に対する敬意の使い方の区別に注意したいところです。
<追記> 
 敬語の「させていただく」の使い方については
 バックナンバーでも取り上げています。

 
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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(4)
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                         「~されてください」

「手順に従い、ご自分で手続きをされてみてください」

「される」は「する」の尊敬語ですが、
「してください」と相手に動作を促すときの尊敬語として
「~されてみてください」とする表現は
敬語としてしっくりきません。

この場合は「する」の尊敬語「なさる」を使い、

「手順に従い、ご自分で手続きをなさってみてください」。

あるいは、依頼型の文にして

「手順に従い、ご自分で手続きをお願いします」

と書き換えることができます。

似たような間違いに
「必要事項を書かれてください」
「交流会に参加されてください」
といった言い回しがあります。

この場合も下記のように書きかえましょう。

「必要事項をお書かきになってください」
「交流会にご参加ください」

<追記>
「手順に従い、ご自分で手続きをなさってみてください」は
「手順に従い、ご自分で手続きをしていただけますか」と
 問いかける形にしてもよいでしょう。

 
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「日経ビジネスアソシエ」2011年3月1日号 に掲載中の
「即効! スキルアップ講座」の連載、最終回です。

今回のメール作法のテーマは・・・
「真意が伝わる正しい敬語の使い方」です。

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今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(3)
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                       「やられる」は尊敬語?

「佐藤さんが支店長をやられていた当時、
お会いしたことがあります」

「~をやられる」という敬語的表現をよく目にしたり、
聞いたりします。

「やる」に尊敬の助動詞「れる」を付けて
「やられる」とすることで一見、尊敬語であるように思われますが、
実は間違いです。

「やる」は「する」のくだけた表現なので、「やられる」としても、
敬語としてちぐはぐな印象を与えます。

この場合、
「する」の尊敬語「なさる」「される」を使うのが適切です。
上記の一文は……

「佐藤さんが支店長をなさっていた当時、
 お会いしたことがあります」

「佐藤さんが支店長をされていた当時、
 お会いしたことがあります」

とすると、尊敬語として適切な文章になります。

上司や目上のかたへの一文にも
「やられる」を使うのは控えましょう。

「以前はよく釣りをやられてましたよね?」より
「以前はよく釣りをなさっていましたよね?」
「以前はよく釣りをなさっていたと記憶しています」
のように書くことをお勧めします。

 
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 気になる言葉遣い(2)>
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「あられる」の使い方

「ご質問があられるようでしたら、お願いします」
「ご意見があられますか?」

この「あられる」「あられますか」の使い方には注意が必要です。

「あられる」は、「ある」「いる」の尊敬語で、「ある」「いる」に尊敬
の助動詞「れる」がくっついた表現。

「いらっしゃる」より少し改まった言い方として、例えば
「物理学者であられる山田先生」
「息子さんが二人あられる」
のように使います。ここでの「あられる」は「いらっしゃる」に置き換え
て捉えることができます。

しかし、冒頭に挙げた「ご質問があられる」「ご意見があられますか?」
の「あられる」は「いらっしゃる」ではなく、

尊敬語の「おありになる」や丁寧語の「ございます」に置き換えた方がよい
表現です。ですから、この場合は

「ご質問がおありでしたら、お願いします」
「ご質問がございましたら、お願いします」

「ご意見がおありですか?」
「ご意見がございますか?」

とする方がしっくりきます。

「興味があられましたら、ご一読ください」という一文も
「興味がおありでしたら、ご一読ください」とする方が文章として適切
です。

 
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 仕 事 ‎ の メ ー ル 作 法             < 変な言い回し(3)
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                      「引き継がせていただく」

「前任者から業務を引き継がせていただくことになりました
 山本太郎と申します」

上記の一文では「引き継がせていただく」がNG。過剰な敬語となっています。

前任者から業務を引き継ぐのは社内のことであり、
相手(お客様)にそれを知らせる際に
「引き継がせていただく」という敬語表現にする必要はないからです。

この場合、業務の引き継ぎに客先の許可や了承を得るわけではないので
「~させていただく」という表現は不要です。
では、どのように書くのが適切でしょうか。

「前任者から業務を引き継ぎました山本太郎と申します」

と「引き継ぐ」を「引き継ぎました」と丁寧に言い換えるだけで、差し支えありません。
あるいは次のように言い換えることもできます。

前任の○○に代わり、新たに担当となりました山本太郎と申します

○○には前任者の名前が入ります。

 
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【しごび】の お 知 ら せ
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「日経ビジネスアソシエ」2011年1月18日/2月1日号
「即効! スキルアップ講座」の連載、4回目です。

今回のメール作法のテーマは・・・
「目上の人への言葉遣いをチェックする」です。

<読者のエピソード>——————————————–

突然先輩から、日経アソシエ「即効! スキルアップ講座」の
掲載ページをコピーしたものを渡されました。
似たような記事が沢山あるんだなぁ? と眺めていたら
著者の紹介欄に神垣さんの名前が・・・。

(神垣より)上記はメールマガジン読者Dさんからのお便りです。
先輩から渡されたのは1月4日号の「断っても好印象を残す表現法とは」
のページだったとか。はい、顔写真が小さく載ってます。

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