今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語レッスン(4)>
◆─────────────────────────────────◆
「なさっていらっしゃる」
今週は、気になる敬語表現について取り上げています。
「剣道をなさっていらっしゃるのですか?」
上記の一文で、気になるのが
「なさっていらっしゃる」
という言い回しです。
相手に尋ねたいのは
「剣道をしていますか?」
ということです。
「剣道をしている」の「している」は
動詞「する」に付く、状態を表す補助動詞。
補助動詞「~ている」の尊敬語は
「~いらっしゃる」です。
ですから、
「剣道をしている」の尊敬語は
「剣道をしていらっしゃる」となり
その疑問形は
「剣道をしていらっしゃいますか?」
あるいは
「剣道をしていらっしゃるのですか?」
です。
または
元の文を「剣道をする」と捉えれば
動詞「する」の尊敬語は、「なさる」なので
「剣道をなさる」。
その疑問形は
「剣道をなさいますか?」。
この場合、剣道を現在、しているかどうかを尋ねる文なので
「剣道をなさっていますか?」。
という書き方もできます。
したがって、
「剣道をなさっていらっしゃるのですか?」
は「なさる」か「いらしゃる」のどちらかを使えばよく
このままでは過剰な敬語となってしまいます。
・剣道をしていらっしゃいますか?
・剣道をしていらっしゃるのですか?
・剣道をなさっていますか?
このいずれかを使うのが適切と考えます。