今週は、気になる言い回しや表現について取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                                             < 気になる言葉遣い
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                                                                                                     過剰に丁寧な一文

ある断りのメールにあった一文です。

「また何かのご機会に再度ご依頼をいただけますよう、
よろしくお願いいたします」

礼を尽くして、丁寧に表現された一文ではありますが、丁寧さがやや過剰
でしっくりきません。

一つは「ご機会」。
「またご縁がありましたら」のように使うことはありますが、ここでは後
に続く文に「ご依頼」とあるので、「機会」の前の「ご」は不要です。

次に「また」と「再度ご依頼」の「再度」。
「また」と「再度」という意味が重複する言葉が続けて使われていて、一
文がくどくなるので、このような場合は「再度」をとりましょう。

最後に「ご依頼をいただけますよう」。
文法的には「ご依頼いただく」の「いただく」は補助動詞のため、已然、
仮定形の「いただけ」ではなく、連用形の「いただき」とするのが適切で
す。

上記の三点を踏まえ、書きかえると次の一文になります。

また機会がございましたら、
ぜひ、ご依頼いただきますようお願いいたします

「ご依頼いただきますよう」を「ご依頼くださいますよう」として、次の
ように表現することもできます。

機会がございましたら、ぜひまた、
 ご依頼くださいますようお願いいたします

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
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                          ご相談の「ご」

<読者からの質問>————————————————

以前、メルマガ内で「ご相談」という言葉について
「相談は自分がするのに、なぜ『ご』を付けるのか?」という質問
への回答があったように記憶しています。

もう一度、記事を確認したいのですが、
バックナンバーを教えていただけないでしょうか?
(読者 K.Tさん)
——————————————————————

「ご相談」や「ご質問」については、以前からもよくいただく質問の一つ
です。簡単にポイントだけ挙げますと…

「ご相談があります」のように、自分の行為が向かう先の相手を立てる場
合は、謙譲語としての「ご(お)」を付けます。

しかし、「ご質問があります」「○○についてのご依頼」という場合、
質問、依頼などは、あくまで自分から発する動作です。
そのため、相手を立てる謙譲の「ご(お)」は必要ありません。

一方、相手から自分に向かう動作には「ご相談いただいた件」「ご質問に
お答えします」のように、相手を立てる謙譲の「ご」を付けます。

詳細については、下記のバックナンバーで触れていますので、ご参照ください。

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今週は、気になる言い回しについて取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 変な言い回し(5)
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「不快な思いを受けている」

「キツイ言い方で不快な思いを受けているかもしれませんが、
あえて正直に話します」

上記の一文、言いたいことは分かるのですが、文章としてしっくりきませ
ん。「不快な思いを受けているかもしれません」という表現がひっかかる
のです。

この場合、不快な思いをしているのは相手ですが、それを「受けている」
と表現することに違和感があります。
誰が誰に言っているのかを考えながら、書きかえてみましょう。

「(私の)キツイ言い方で(あなたは)不快に思うかもしれませんが」

「(私の)キツイ言い方で(あなたを)不快な気持ちにさせている
かもしれませんが」

「キツイ言い方で」の後を
「あなたは」とするなら、続く一文は、不快に「思う」
「あなたを」とするなら、続く一文は、不快な気持ちに「させている」
とすれば、文章がつながります。したがって

「キツイ言い方で不快に思うかもしれませんが、あえて正直に話します」

「キツイ言い方で不快な気持ちにさせているかもしれませんが、
あえて正直に話します」

と書きかえることができます。
誰が誰に言って、どうなったかを順番に整理して言葉を選ぶようにすると、
文章の流れがスムーズになります。

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今週は、気になる言い回しについて取りあげます。
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 仕 事の メ ー ル 作 法             < 変な言い回し(4)
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                        「お励ましのお言葉」

「あたたかいお励ましのお言葉を頂戴いたしまして、
本当にありがとうございます」

上記の一文は、相手に敬意を払う気持ちが強いあまり
「お」が過剰に使われている文例です。

この場合、「お励まし」の「お」は不要で、
「励ましのお言葉」で十分敬意は伝わります。
書き換えると…

あたたかい励ましのお言葉を頂戴し、
 本当にありがとうございます

似たような例に
ご安心してお任せください」
「このようなご表現がおできになる秘訣は?」
ご到着のお時間にロビーでお待ちしております」」
があります。

上記の三つの文例いずれも、丁寧語が多すぎて言いづらく、
読みにくくなっています。

安心してお任せください」
「このような表現ができる秘訣は?」
到着時間にロビーでお待ちしております」」

このように、丁寧語として使う「お」や「ご」は、
一文や文の区切りに一つ程度あればよく、
数多く使うほど慇懃無礼になり、
相手への敬意が薄れるため、注意が必要です。

 
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今週は、気になる言い回しについて取りあげます。
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 仕 事 ‎ の メ ー ル 作 法             < 変な言い回し(3)
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                      「引き継がせていただく」

「前任者から業務を引き継がせていただくことになりました
 山本太郎と申します」

上記の一文では「引き継がせていただく」がNG。過剰な敬語となっています。

前任者から業務を引き継ぐのは社内のことであり、
相手(お客様)にそれを知らせる際に
「引き継がせていただく」という敬語表現にする必要はないからです。

この場合、業務の引き継ぎに客先の許可や了承を得るわけではないので
「~させていただく」という表現は不要です。
では、どのように書くのが適切でしょうか。

「前任者から業務を引き継ぎました山本太郎と申します」

と「引き継ぐ」を「引き継ぎました」と丁寧に言い換えるだけで、差し支えありません。
あるいは次のように言い換えることもできます。

前任の○○に代わり、新たに担当となりました山本太郎と申します

○○には前任者の名前が入ります。

 
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【しごび】の お 知 ら せ
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「日経ビジネスアソシエ」2011年1月18日/2月1日号
「即効! スキルアップ講座」の連載、4回目です。

今回のメール作法のテーマは・・・
「目上の人への言葉遣いをチェックする」です。

<読者のエピソード>——————————————–

突然先輩から、日経アソシエ「即効! スキルアップ講座」の
掲載ページをコピーしたものを渡されました。
似たような記事が沢山あるんだなぁ? と眺めていたら
著者の紹介欄に神垣さんの名前が・・・。

(神垣より)上記はメールマガジン読者Dさんからのお便りです。
先輩から渡されたのは1月4日号の「断っても好印象を残す表現法とは」
のページだったとか。はい、顔写真が小さく載ってます。

—————————————————————–

記事全文を読む

今週は、気になる言い回しについて取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 変な言い回し(2)
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                     「お立ち寄りしてください」

「ぜひ一度、お立ち寄りしてください」

 上記の一文は「お立ち寄りして」の「して」が不要です。

 動詞「立ち寄る」に尊敬の「お~ください」を当てはめて
 「お立ち寄りください」または「お立ち寄りになってください」とすれば
 よく、「して」を添える必要はありません。

 似たような間違いに
 「事務所でお待ちしてください」
 の「お待ちしてください」があります。

 正しくは
「事務所でお待ちください」
 あるいは
「事務所でお待ちになってください」
 です。

 相手に対して敬意を持って呼びかける場合は、尊敬の「お~ください」を
 使います。

 「お待ちして」のように「して」をつけてしまうのは、謙譲の「お待ちし
 ています」と混同しているからです。

 本来、尊敬語を使うところを謙譲語と混同され、不要な「して」が尊敬語
 として使われているのが「お待ちしてください」や「お立ち寄りしてくだ
 さい」です。

 「ご参照してください」「ご注意してください」も同様に間違った表現で
 すので、気をつけましょう。

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 【しごび】の お す す め
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 広島限定情報ですが…

 冬の夜、オペラを楽しんでみませんか?

 気軽に鑑賞できる小規模なオペラコンサートが
 アステールプラザで開催されます。

 ◆オペラ・ミニコンサート vol.9『 ショパン 』
  と き:2011年1月21日(金) 18時45分 開演
  ところ:アステールプラザ 大ホール

  ショパン生誕200年記念公演。オペラ「ショパン」日本初演!

 ◆オペラ・ミニコンサート vol.10『 子どもと呪文 』
  と き:2011年2月4日(金) 19時 開演
  ところ:アステールプラザ 多目的スタジオ

  人生の教訓になるようなストーリーとラヴェルの洗練された音楽で
  描かれた作品

 ★両コンサートとも入場無料です。
  【しごび】読者の山持真美さんが出演されます。ぜひ、ご鑑賞を!

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