今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 過剰な敬語(4)
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                          敬語が並ぶとき

「ご興味がおありでしたら、ご覧ください」

上記の一文には3つの敬語が使われています。
「ご興味」「おあり」「ご覧ください」。

短い一文に3つも敬語が並ぶと、
丁寧さを通り越して、くどく感じます。

上記の場合は
まず「ご興味」の「ご」を取ります。

「おありでしたら」も敬語としては不自然な表現なので
「お持ちでしたら」と書き換えます。

「興味をお持ちでしたら、ご覧ください」

▼ 別の視点で表現自体を変えてみる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ただ、よく考えてみると
興味を持つか持たないかは、相手が判断することで
それを先んじてこちらから尋ねるのも差し出がましい気がします。

ですから、ここは
相手の興味のあるなしよりも
どんな内容かに触れて、「ぜひ、ご覧ください」と
勧める文章の方が適切ではないでしょうか。

したがって、書き換えるとすれば…

「○○について紹介しておりますので、ぜひ、ご覧ください」

と表現の仕方自体を変えると、すっきりします。

ここでは「紹介」としましたが
読点で文が区切られているので
「ご紹介」としてもよいと思います。

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 過剰な敬語(3)
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                           断るときの敬語

「懇親会への参加はお断りさせていただければ幸いに存じます」

上記の一文は、後半の
「~させていただければ幸いに存じます」
が過剰な敬語の典型です。

「お断りいたします」では直接すぎるからと、
丁寧な言葉を並べていますが
“とって付けた感”は否めません。

「ご返答いただければ幸いに存じます」
のように、相手に何か依頼するような場合に
「~いただければ幸いに存じます」
を使えば適切ですが

断りの一文には、いただけません。

▼ 飾るより、言い換え、添える
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「お断りいたします」では確かに表現がストレートなので
参加できません
参加が難しい状況です
と言い換えを。

その前に
残念ですが
あいにく
申し訳ないのですが
などを前に添えると、文章の印象が和らぎます。

さらに、後に
ぜひ、またお声かけください」
のようなフォローの一文を添えると
感じよくまとまります。例えば、こんな感じ…

残念ですが、都合で懇親会に参加できません。
ぜひ、またお声かけください

あいにく、このたびの懇親会へは参加できそうにありません。
次回はぜひ、参加したいと思いますので、よろしくお願いします

文を敬語で形式的に飾り立てるより
気持ちを伝える表現を心がけましょう。

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を いろいろな出版社さんから出版しておられます」を適切な敬語を使って書き換えると?

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 過剰な敬語(2)
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「おられます」

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
いろいろな出版社さんから出版しておられます」

この一文で過剰と思われるのが
「出版社さん」の「さん」。

「さん」付け=丁寧に表現する、ということなのでしょうが
「ほかの会社さん」「彼女さん」など、一般名詞にまで
「さん」を付ける必要があるのでしょうか?

ここでの「出版社さん」という表記も「さん」なしで
「出版社」として、失礼にはあたりません。

▼ 「おる」はもともと謙譲語
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
もうひとつ注意が必要なのが「おられます」です。

「おる」は「いる」の謙譲語で、へりくだる意味があるため、
相手に使うのは避けた方が無難。

※「ここにおります」「お待ちしております」
 のように自分をへりくだる表現に使うのはOK。

「おられる」のように、
「おる」に尊敬の助動詞「れる」を付けても
元の意に謙譲が含まれているので
相手に使うのは避けた方がよいでしょう。

「おられます」よりも
「いる」の尊敬語「いらっしゃる」が
この場合は適切です。

冒頭の一文は

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
 いろいろな出版社から出版していらっしゃいます」

とします。さらに
「いろいろな出版社から」を取ると、文がより
すっきりします。

「出版していらっしゃいます」を
「出版なさっています」としてもよいでしょう。

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 過剰な敬語
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「拝読させていただく」

メールがこれだけ普及し、
ブログやツイッターで情報発信する人が増えた今
「書く」ことへの関心の高まりと共に
敬語に対しても気を遣う人が増えてきているように感じます。

その一方で、相手に失礼のない表現を考えすぎて
必要以上に敬語を使っている文を目にすることも
多くなりました。

このテーマ、これまでにも何度となく取りあげているのですが
正直言って、ネタが尽きません。

ということで、「過剰な敬語」表現について
改めて取りあげていきたいと思います。

▼ 「拝読」そのものに謙譲の意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ご著書を拝読させていただきました」

この一文の間違いは、本メールマガジンの読者のかたなら
もう、お分かりですね。

「拝読」自体に謙譲の意味合いが含まれるため
「させていただく」は必要なく
「拝読しました」として失礼にはなりません。

「拝読させていただいております」
と現在進行形で「読んでいます」と伝えたい場合も
「拝読しております」。

これに似た表現で
「拝読いたしております」もNG。

「する」の謙譲語「いたす」もこの場合は
「拝読」に含まれているため必要なく、
「拝読しております」
として差し支えありません。

 
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今週は、間違いやすい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 謙譲語の間違い(5)
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「お待ちしてください」

「こちらでお待ちしてください」

これも、謙譲と尊敬の表現を
混同している例です。

自分が相手を待つ場合には
「お待ちしております」
「お待ち申しあげております」
としますが

相手に「待つ」行為を促す場合は
「お待ちください」。

最初の文例のように「お待ちして」の「して」
は不要です。

尊敬語で表す場合
「お待ちになってください」
「お待ちくださいませんか」
という言い回しもあります。

「早速、ご購入させていただきました」

上記の場合も
相手が購入した場合は
「早速、ご購入いただき、ありがとうございます」
と書きますが

自分が購入した場合は
「する」の謙譲語「いたす」を使い
「早速、購入いたしました」
とします。

敬語を使う時
主体が相手か、自分かで
尊敬語、謙譲語を使い分ける必要があることに注意しましょう。

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【しごび】 の お す す め
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仕事で差がつくできるメール術 (青春新書インテリジェンスシリーズ)仕事で差がつくできるメール術 (青春新書インテリジェンスシリーズ)
著者:神垣 あゆみ
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今週は、間違いやすい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 謙譲語の間違い(3)
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「拝見なさる」?

「拝見なさる」?

謙譲語と尊敬語とごちゃ混ぜになっている一文を挙げます。

「拝見なさった後、お返しください」

「拝見する」は「見る」の謙譲語ですが、
「なさる」は「する」の尊敬語です。

相手が「見る」という行為に「拝見する」を使うのはNG。
自分が「見る」という行為をへりくだって言うときに使うのが
「拝見します」です。

この場合は

「ご覧になった後、お返しください」
または
「お読みになった後、お返しください」

と「見る」の尊敬語「ご覧になる」「お読みになる」
を使います。

「拝見いたします」という表現がありますが、これは
「拝見します」として差し支えないと考えます。

なぜなら、
「拝見」自体が「見る」の謙譲語なので
「する」の謙譲語「いたします(いたす)」を続けてしまうと
謙譲が重なってしまうからです。

「拝見します」「拝見しました」として
相手に失礼にはなりません。

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