今週は、読者のかたから頂いた質問にお答えします
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法                             < 読者からの質問 >
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                     「づ」と「ず」の使い分け

<読者の質問>—————————————————-

いつも<づ><ず>がわかりにくく悩んでおり、
是非ご指導くだされば幸いです。
読者 まおさん
——————————————————————

パソコンに文字入力する際、「づ」と「ず」を間違えて入力すると、正し
く漢字変換されません。
また、「づ」と「ず」の表記の違いで意味が変わってくる言葉もあります。
例)にくづき(=肉付き)、にくずき(=肉好き)

「づ」と「ず」の主な用例を挙げてみましょう。

▼「づ」の用例
片付け、気付き、心付け、役付き、日付

息づく、色づく、活気づく、近づく、心尽くし

小遣い、気遣い、金遣い

気詰まり、手詰まり

すし詰め、働きづめ

松葉づえ、ほおづえ

心積もり、腹積もり

基づく

読みづらい

手づかみ

「気付き」「気遣い」「気詰まり」などは、付き(つき)、遣い(つかい)、
詰まり(つまり)が「気」の後にくることで濁点が付いたものと理解でき
ます。

▼「ず」の用例
うなずく、つまずく、ひざまずく

一つずつ、少しずつ、ひと言ずつ

腕ずく、力ずく

恥ずかしい、煩わしい、難しい

あずき、だいず

預ける

いずれ

うずく

かしずく

さしずめ

わずか

付随

融通

稲妻

「難しい」はひらがな表記が「むずかしい」と「むつかしい」の2種あります。

「融通」のひらがな表記は「ゆうずう」ですが、辞書には「ゆうづう」と併
記してあり、文字変換は「ゆうづう」でも変換できます。

「稲妻」も平仮名表記は「いなずま」。辞書では「いなづま」と
併記され、「いなづま」でも変換されます。

このほかの「づ」と「ず」の用例や、「ぢ」と「じ」の使い分けは
共同通信社「記者ハンドブック」に記載されています。

記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集

 
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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うろ覚えの言葉

<読者からの質問>————————————————

私はネットの掲示板をよく利用します。
口コミ情報が多く集まり、便利です。

その際、よく見かける表現があります。

「○○が売ってあるところ、知りませんか?」
その返答として「うるおぼえなのですが…」

どちらも気になります。
(後者は、まさにうろ覚えで誤り)

ビジネスメールではありませんので、
趣旨が分かれば事足りるのですが…。
変わりゆく日本語を取り上げていただきたいと
思いました。
(読者 Oさん)
——————————————————————

「が売ってあるところ」ではなく「を売っているところ」。
「うるおぼえ」ではなく「うろおぼえ」。

単なる入力ミスや思い違いで、うっかり…
ということはだれにもありますが、

最初から「そういうもの」と思い込み
誤りに気がつかないまま使っているとすれば
これは問題。

わからない意味、うろ覚えの言葉は
辞書で引いて確かめる習慣の大切さを改めて感じます。

ほかにも
× 話しができる 話しを聞く → ○ 話ができる 話を聞く
(名詞で使う「話」に「し」は不要)

× こじんまり → ○ こぢんまり
(「じ」ではなく「ぢ」)

× ~とゆう → ○ ~という
(「言う」をひらがな表記するときも「ゆう」ではなく「いう」)

× そのとうり → ○ そのとおり
(「通り」をひらがな表記するときも「う」ではなく「お」)

× うなづく → ○ うなずく
(「力(ちから)づく」「ひざまづく」も「づ」ではなく「ず」)

漢字をひらがな表記するときや、
名詞と動詞で表記する際の送りがなの有無
に気をつけたいところです。

 
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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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  仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < 読者からの質問(4)>
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                    「記」と「以上」は呼応する?

<読者からの質問>————————————————

メールではないのですが文書の書き方についての質問です。

事務連絡などの文書で、「記」を使う場合があると思います。
これの最後って何かつける必要がありますか?

通常、「記」を使って書いた場合、
簡略化して書くと次のようになると思います。

日付
発信者

タイトル

・・・・・本文・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・


日時:・・・・・・・
場所:・・・・・・・
主催:・・・・・・・
          以上

この場合、「以上」というのは「記」と対応しているのでしょうか?
それとも「以上」は文書の終了を表す「以上」で、
「記」がないときにも同じように使用するものなのでしょうか?

(読者 A.Fさん)
——————————————————————

ビジネス文書には、「記書き」という
基本フォーマットがあります
(上記の「記」から「以上」までの部分に相当)。

「記書き」の場合
「記」と「以上」は呼応するので、この2つはセットです。

伝達したい内容を
分かりやすく端的に表記する際に
「記書き」を使います。

本来、ビジネス文書や手紙などで全体を締めくくる言葉としては
「敬具」「草々」が使われますが(書き出しの「拝啓」「前略」に呼応)、
「記書き」を用いた場合は「以上」で文書全体が
終わることが多いようです。

「記書き」のある文書では、最後の締めくくりの言葉が
「以上」で代用されると考えてよいのではないでしょうか。

余談ですが
メールで最後に「以上」がよく使われるのは
上記で説明した「記書き」の名残ではないかと
私は考えています。

※関連した記事を『さらりと返せる、大人のメール表現334』
    147ページのコラムに書いています。ご参考まで

 
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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「先方様」の「様」

<読者からの質問>————————————————

今回はちょっとおかしな言葉使いを目にしたので
神垣さんにもお知らせしたく、初めてメールしてみました。

「様」の使い方についてです。

先日、ネットオークションで、相手とやりとりしていたら、
「先方様の連絡先をお知らせくださいませ」とメールがきました。

他の文章は丁寧なのに、この一語に非常に違和感を感じました。
相手の方は、「あなた様の」という意味で使っているのだと思いますが、
おもしろいですよね。方言なのかもしれませんが。

その他、テレビの番組CMで、
「あなたの日本語大丈夫? 携帯番号様、ご住所様」といった
ものを見ました。

そのCMは、受付カウンターで制服姿の女性が
「携帯番号様を教えてください」
といいながら接客しているような映像でした。

もしかして、新しいコンビニ言葉なのでしょうか。
私としては、日本人そっくりに見えるアジア系外国人の
日本語の使い間違いだと思いたい!

以上、どうお思いになりますか?
(読者 Tさん)
——————————————————————

「先方様」という言葉には、私も違和感を覚えます。

「先方」とは、
相手の人、相手方を意味し、反対語は「当方」。

「先方」の敬称は「先様(さきさま)」です。

上記のネットオークションでのやり取りの場合
Tさんのご指摘の通り「あなた様」という意味で使っていると思われますが
ここでは「落札者様」あるいは、名前が分かっていれば
「○○様」とする方が自然でしょう。

そもそも、直接、やりとりしている相手に対して
「先方」を使うのはおかしいですよね。

「携帯番号様」「ご住所様」と同様の例では
「お名前様」というのもあります。

「様」は人を表す語や人名などにつける敬称ですが
人を表すからといって、名前にまで様を付けるのは
行きすぎでしょう。

「お名前のご記入をお願いします」
「お名前をお知らせください」
で、相手への敬意は伝わるはず。

こうした「様」の氾濫は
過剰な敬語に通ずるものがあるように感じます。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(2)
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「~になります」

<読者からの質問>————————————————

以前から気になっている表現に対し、
思いきって質問することにしました。

最近
「~になります」という表現の多用が気になります。

複数のものを買い物し
「100円+350円+1500円=合計1950円になります」

上記のように、何かの結果として導き出された回答が
1950円になる場合に、「~になります」を使うなら
違和感は少ないですが、

もしかしたら「1950円です」で済むのでは?
と思うこともしばしば。

「?度」の高いものでは
・文章の最後の結びが  「以上になります」
・○○に該当するものは、□▲◎になります  など・・・

すべて
以上 / □▲◎です で、
十分コト足るように感じます。

神垣さんは どのように思われますか?
私の考えすぎでしょうか?
(読者 I.Oさん)
——————————————————————

決して考えすぎではありません。

「~になります」は
いわゆるコンビニやファミリーレストランの接客で使われる
「バイト敬語」のひとつと思われます。

I.Oさんが例に挙げた「合計1950円になります」とか
「全部で千円になります」のように
ある数値に達するとき、「~になる」とするのが本来の使い方です
(ある状態に至る様を示す時にも「になる」は使われますが…)。

しかし、ご指摘の通り
支払時の合計金額を知らせるような場合以外でも
同じような感覚で「~になります」が使われていることが増えました。

「こちらが製品カタログになります」
「お待たせしました、ご注文の品になります」
「お申込みいただいたのは、指定席になります」

上記は、話し言葉で使われることが多い表現ですが
「~になります」としなくとも
「~です」で言い切れる表現です。

「現在、満席のため、1時間ほどお待ちいただく形になります」

これも、「形」という言葉をさしはさまなくても
「お待ちいただいております」
「お待ちいただけますか?」
として事足ります。

はっきりと伝えたり、明言したりする方が
双方にとって誤解がなく、良いと思われるのですが
「~になります」とか「~の形になります」のように
ぼやかした表現で明言を避ける傾向にあるのがバイト敬語です。

話し言葉同様、書き言葉でも疑問を抱くことなく、
使っているケースが見られます。

よく意味を考えず、なんとなく使われている
バイト敬語の類は、どうも鼻につくのですよね。

人が使っているからと流されず、本来の意味を知って
きちんとした表現ができるる大人でいたいものです。

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 仕 事の メ ー ル 作 法              < 読者からの質問
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                       「こんにちは」の使用

<読者からの質問>————————————————

メールの書き出しの挨拶について質問です。
「こんにちは」という表現は
どの程度の親疎・上下関係から使えるのでしょうか。

(中略)

メールでの「こんにちは」、
神垣さんならどの程度許容なさいますか?
ご意見をお聞かせください。
(読者 A.Fさん)
——————————————————————

(中略)の部分には、下記のことが書かれていました。
・A.Fさん自身は、相手との関係の近さにもよるが、
特に個人的なかかわりのない相手で、上下関係がある場合、
使うのに抵抗がある
・初めてもしくは2回目くらいのやり取りの相手にも
使えない気がする
・対面で挨拶する場合も、親しい相手にはまず使わない
(友達に「こんにちは」といわれたら、距離を置かれているように
感じるから)

私も仕事のやり取りや、利害が生じる相手へのメールの挨拶に
「こんにちは」を使うことは少ないです。

代わりに「お世話になっております」「お世話になります」を
よく使います。

ですが、仕事以外のやりとりや、利害の生じない相手
例えば、当メールマガジンの読者へのメールとか
仕事仲間に仕事以外の連絡(飲み会やランチの誘いなど)をする
ときには「こんにちは」をよく使います。
この場合は、相手が目上の人でも同様です。

ほかに適切な挨拶が思いつかないというのもありますが
「こんにちは」を使うことに対する抵抗感の有無は
各人の使用頻度に依るのではないでしょうか。

仕事で、銀行系のコンサル会社の取材に同行することが多いのですが
銀行員や、元銀行員だったかたは
取材先の社員さん達に「こんにちは」とごく自然に挨拶しています。

このように仕事や職業がら
「こんにちは」を使い慣れていると
話すのも、メールで書くのにも抵抗感は少ないと思われます。

ですが、日常的に
対面でも、メールでも
挨拶として「こんにちは」を使わない職種や職場だと
A.Fさんと同じ感覚を持つ人は多いことでしょう。

私自身は、挨拶として「こんにちは」は便利な表現だと
感じていますが、
A.Fさんがどうもしっくりこないと感じているのであれば
敢えて使うことはないと思います。

「こんにちは」の代わりに使える表現としては…
「ご無沙汰しております」
「メールで(のご連絡)失礼いたします」
「○○の件でご連絡いたします」
といったところでしょうか。

相手との関係によって
より丁寧に、あるいはより親しみやすく
使う言葉を調整すればよいと思います。

 
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