今週は、間違いやすい漢字表記についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 漢字の使い分け
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おさえる・おす

パソコンの自動変換に頼っていると、つい見逃してしまう漢字の間違い。
これまでも何度か紹介してきましたが、
今週は改めて、同じ読みでも表記によって意味合いが異なる漢字について
取り上げます。

▼押さえる・抑える

押さえる=物理的におさえる、確保すること
「会場を押さえました」
「要点を押さえて説明する」
「目頭を押さえる」

抑える=抑制する、くいとめる、こらえること
「このプランであれば、制作費を抑えることができます」
「抑えが利かない状態」
「涙を抑えて答える」

▼押す・推す

押す=力を加える、引くの対語
「自分が苦手なことを人に押し付けるなんて」
「病気を押して出席」
「自分の意見を押し通す」

推す=推薦、推測、推進すること
「次期会長には彼を推すつもりだ」
「相手の気持ちを推し量る」
「事業を推し進める」

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 過剰な敬語(5)
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「~させてください」

「この冊子が完成しましたら、ぜひ、お送りさせてください」

丁寧に書いたつもりの上記の一文も、
文末を締めくくる
「お送りさせてください」
が間違っているために
敬意がから振りに終わっています。

この場合は
「~させてください」ではなく
「~いたします」と
書き換えて問題ありません。

その際は「ぜひ」を取って
後に別の一文として続ける方がよいでしょう。

例えば、こんな感じ。
「この冊子が完成しましたら、お送りいたします。
ぜひ、ご一読いただければと存じます」

「~と存じます」は
「~うれしく思います」
としても気持ちが伝わってよいと思います。

敬語はごてごてとたくさん使い、
文を飾り立てれば丁寧になるのではなく
適切な表現をぴしっと使えさえすれば
それで事足りることを忘れずにいましょう。

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 過剰な敬語(4)
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                          敬語が並ぶとき

「ご興味がおありでしたら、ご覧ください」

上記の一文には3つの敬語が使われています。
「ご興味」「おあり」「ご覧ください」。

短い一文に3つも敬語が並ぶと、
丁寧さを通り越して、くどく感じます。

上記の場合は
まず「ご興味」の「ご」を取ります。

「おありでしたら」も敬語としては不自然な表現なので
「お持ちでしたら」と書き換えます。

「興味をお持ちでしたら、ご覧ください」

▼ 別の視点で表現自体を変えてみる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ただ、よく考えてみると
興味を持つか持たないかは、相手が判断することで
それを先んじてこちらから尋ねるのも差し出がましい気がします。

ですから、ここは
相手の興味のあるなしよりも
どんな内容かに触れて、「ぜひ、ご覧ください」と
勧める文章の方が適切ではないでしょうか。

したがって、書き換えるとすれば…

「○○について紹介しておりますので、ぜひ、ご覧ください」

と表現の仕方自体を変えると、すっきりします。

ここでは「紹介」としましたが
読点で文が区切られているので
「ご紹介」としてもよいと思います。

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今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 過剰な敬語(3)
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                           断るときの敬語

「懇親会への参加はお断りさせていただければ幸いに存じます」

上記の一文は、後半の
「~させていただければ幸いに存じます」
が過剰な敬語の典型です。

「お断りいたします」では直接すぎるからと、
丁寧な言葉を並べていますが
“とって付けた感”は否めません。

「ご返答いただければ幸いに存じます」
のように、相手に何か依頼するような場合に
「~いただければ幸いに存じます」
を使えば適切ですが

断りの一文には、いただけません。

▼ 飾るより、言い換え、添える
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「お断りいたします」では確かに表現がストレートなので
参加できません
参加が難しい状況です
と言い換えを。

その前に
残念ですが
あいにく
申し訳ないのですが
などを前に添えると、文章の印象が和らぎます。

さらに、後に
ぜひ、またお声かけください」
のようなフォローの一文を添えると
感じよくまとまります。例えば、こんな感じ…

残念ですが、都合で懇親会に参加できません。
ぜひ、またお声かけください

あいにく、このたびの懇親会へは参加できそうにありません。
次回はぜひ、参加したいと思いますので、よろしくお願いします

文を敬語で形式的に飾り立てるより
気持ちを伝える表現を心がけましょう。

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を いろいろな出版社さんから出版しておられます」を適切な敬語を使って書き換えると?

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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 過剰な敬語(2)
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「おられます」

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
いろいろな出版社さんから出版しておられます」

この一文で過剰と思われるのが
「出版社さん」の「さん」。

「さん」付け=丁寧に表現する、ということなのでしょうが
「ほかの会社さん」「彼女さん」など、一般名詞にまで
「さん」を付ける必要があるのでしょうか?

ここでの「出版社さん」という表記も「さん」なしで
「出版社」として、失礼にはあたりません。

▼ 「おる」はもともと謙譲語
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
もうひとつ注意が必要なのが「おられます」です。

「おる」は「いる」の謙譲語で、へりくだる意味があるため、
相手に使うのは避けた方が無難。

※「ここにおります」「お待ちしております」
 のように自分をへりくだる表現に使うのはOK。

「おられる」のように、
「おる」に尊敬の助動詞「れる」を付けても
元の意に謙譲が含まれているので
相手に使うのは避けた方がよいでしょう。

「おられます」よりも
「いる」の尊敬語「いらっしゃる」が
この場合は適切です。

冒頭の一文は

「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
 いろいろな出版社から出版していらっしゃいます」

とします。さらに
「いろいろな出版社から」を取ると、文がより
すっきりします。

「出版していらっしゃいます」を
「出版なさっています」としてもよいでしょう。

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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 過剰な敬語
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「拝読させていただく」

メールがこれだけ普及し、
ブログやツイッターで情報発信する人が増えた今
「書く」ことへの関心の高まりと共に
敬語に対しても気を遣う人が増えてきているように感じます。

その一方で、相手に失礼のない表現を考えすぎて
必要以上に敬語を使っている文を目にすることも
多くなりました。

このテーマ、これまでにも何度となく取りあげているのですが
正直言って、ネタが尽きません。

ということで、「過剰な敬語」表現について
改めて取りあげていきたいと思います。

▼ 「拝読」そのものに謙譲の意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ご著書を拝読させていただきました」

この一文の間違いは、本メールマガジンの読者のかたなら
もう、お分かりですね。

「拝読」自体に謙譲の意味合いが含まれるため
「させていただく」は必要なく
「拝読しました」として失礼にはなりません。

「拝読させていただいております」
と現在進行形で「読んでいます」と伝えたい場合も
「拝読しております」。

これに似た表現で
「拝読いたしております」もNG。

「する」の謙譲語「いたす」もこの場合は
「拝読」に含まれているため必要なく、
「拝読しております」
として差し支えありません。

 
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