今週は、相手に対して失礼になる表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法    < 失礼な表現(3)
◆─────────────────────────────────◆
「余生」

今週は、相手に失礼にならないよう
気をつけて使いたい言い回しについて
取りあげています。

もうすぐ定年を迎える上司や知り合いに

「定年後はどうなさるのですか?」
「佐藤さんは定年後も悠々自適ですね」

といったやりとりを、メールや会話ですることがあります。

しかし、上記の一文に
「余生」という言葉が使われると
少し意味合いが違ってきます。

「部長、定年後の余生は何をなさるのですか?」
「佐藤さんは、ご夫婦で田舎暮らしをして余生を過ごされるのですね」

「余生」とは、盛りの時期を過ぎた残りの生涯、残された人生
を意味する言葉。

自分が歳をとってからの時間を、謙遜の気持ちを含めて使う表現です。

ですから、
他人が「余った人生をどうするのですか?」といった尋ね方をしたり、
相手の暮らしぶりや生き方に「余生」と使ったりするのは失礼なことです。

「好きな釣りをして、余生を楽しみたいと思っています」

このように自分自身で「余生」という言葉を使うのは問題ありませんが、
人に対して、特に目上の相手に使うのは慎む方がよいでしょう。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

「まぐまぐ大賞 2016」キャリアアップ部門で
【仕事美人のメール作法】が2位に入賞しました!

2015年に編集協力した単行本「一目置かれる大和言葉の言いまわし」が文庫化

THEプロフェッショナル広島

取材、ライティング、編集のお問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、相手に対して失礼になる表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法               < 失礼な表現(2)
◆─────────────────────────────────◆
                         「大丈夫ですか?」

今週は、相手に失礼にならないよう
気をつけて使いたい言い回しについて
取りあげています。

「大丈夫ですか?」

という表現が話し言葉でも書き言葉でも
よく使われます。

「大丈夫」には、
・安心できる、強くてしっかりしている様 例)地震にも大丈夫な構造
・まちがいがなくて確かな様       例)時間は大丈夫ですか?

といった意味がありますが、最近では
必要か、不要か
可能か、不可能か
イエスか、ノーか
の意で相手に問いかけたり、答えたりする
使い方も増えています。

▼ 「~で大丈夫ですか?」に注意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「試着したいのですが、大丈夫ですか?」に対して
「はい、大丈夫です」と答えるときの「大丈夫」は
可能、あるいはイエスという承諾の意味で使われます。

ですが、恰幅のよい相手に
「こちらはMサイズですが、大丈夫ですか?
と尋ねるのは、NG。

「こちらはMサイズですが、ちゃんと入りますか?
Lサイズにしなくて大丈夫ですか?」
と暗に尋ねているように感じられるからです。

「一括払いで大丈夫ですか?

という尋ね方も、
「一括払いにして大丈夫ですか? 一括で支払うことができますか?」
と相手にとられかねない言い回しです。

この場合
「一括払いでよろしいですか?
とする方が適切です。

相手(特にお客様や目上の相手)が
できるかどうかを試すような
「大丈夫ですか?」
の使い方は、失礼になるので注意が必要です。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、相手に対して失礼になる表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 失礼な表現
◆─────────────────────────────────◆
                           「部長なりの」

普段から使っている表現も
使い方や使う相手を間違えると
失礼になることがあるので注意が必要です。

例えば「~なりの」という言い回し。

「話し合えば、それなりの成果はあるものです」
「彼には彼なりのやり方があるのでしょう」

のように使い
「(それ)相応の」という意味があります。

▼ 敬意を示す相手には使わない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
では、次のような使い方はどうでしょうか。

部長なりのお考えをお持ちだと思いますが…」

敬意を示す相手に対して
「部長なりの」といった使い方は失礼になります。

敬意を示す相手に対して
「部長なりの」といった使い方は失礼になります。

「それ相応の」という意味の「~なりの」を
目上の相手に使うと、
見下したような印象を与えるからです。

「部長のご意見をお聞かせください」
「部長はどのようにお考えですか」
「部長はいかがでしょうか」
などの表現の方が適切です。

<追記>
 自分から目上の相手に対しては
「私なりに考えてみたのですが(ところ)……」
 といった使い方ができます。

 自分には使っても
 人には使わない方が無難ではないでしょうか。

▼関連記事

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む
今週は、無駄を省いたスッキリメールについてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法    < メールのぜい肉を取る(4)
◆─────────────────────────────────◆
                          「無駄な語尾」

 読みやすいスッキリしたメール文にするには
 ぜい肉となる「無駄」な文章を取り去ることが必要です。

 文の「語尾」もぜい肉になりやすいです。
 ダラダラと言葉をつなげず、スッキリ簡潔にすることが肝要。
 「語尾」に付けやすいぜい肉表現を下記に挙げました。

 ・活動を行う         ⇒ 活動する

  「~を行う」という表現が一つの文に何度も出てくると
  まわりくどい印象を与えます。

 ・閲覧することが可能です   ⇒ 閲覧できます

  「~することが可能」も無意識に使いがちなフレーズ。
  「~できる」と書き替えるとスッキリします。

 ・といえないこともありません ⇒ ともいえます

  「否定+否定」は「肯定」。もったいぶらず、簡潔に。

 ・危険といっていいでしょう  ⇒ 危険でしょう

  「~といって」が付くと、まわりくどい表現に

 ・というふうに考えました   ⇒ と考えました

  「~というふうに」もつい使ってしまいがち。
  同様に「~というように」もぜい肉表現です。

 今週紹介した
 ・重複した表現
 ・過剰な修飾語
 ・余計な接続詞
 ・無駄な語尾
 は、文章をまわりくどくしたり、もたつかせたりする
 「ぜい肉」表現です。

 意味もなく、なんとなく使っていることも多いので
 読み返し、これら文の「ぜい肉」を削って
 すっきりスリムな文章に仕上げましょう。

◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

 もう、覚えていただけましたか?
 「キネステティクス」。

 体への負担や動きのクセに気づき、
 改善する健康増進プログラム
 「キネステティクス」をもっと知るための無料メールマガジン

 ——————————————————
   【 体と体の対話術「キネステティクス」 】
 ——————————————————
   
 月1回、無料配信。創刊号はバックナンバーで!

 ▼お申込はこちらから
 

記事全文を読む
今週は、無駄を省いたスッキリメールについてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法    < メールのぜい肉を取る(3)
◆─────────────────────────────────◆
                         「余計な接続詞」

 読みやすいスッキリしたメール文にするには
 ぜい肉となる「無駄」な文章を取り去ることが必要です。

 使い方を気をつけないと
 ぜい肉になりやすいのが「接続詞」です。

 「そして」「それから」などの順接の接続詞
 「また」「および」などの累加の接続詞
 は、文と文の合間につい使ってしまいがちですが
 なくても、意味が通ることも多くあります。

 ————————————————–
 昨日は、部長とともに広島支店へ出張でした。
 そして、午前中は営業会議に出席しました。
 また、午後からは福山営業所でも打ち合せがありました。
 だから、一日中広島県を西から東へ移動する状態でした。
 そして、夕方には本社へ戻りました。
 ————————————————–

 上記の例文から、不要な接続詞を取り
 整理してみましょう。

 ————————————————–
 昨日は、部長とともに広島支店へ出張でした。
 午前中は営業会議に出席し、
 午後からは福山営業所で打ち合せがありました。
 一日中、広島県を西から東へ移動する状態でしたが、
 夕方には本社へ戻りました。
 ————————————————–

 このように、接続詞を省いてみると
 文面がスッキリします。

 メール文を書き終えたら、読み返し
 「しかし」「けれども」といった逆説の接続詞以外は
 思い切って接続詞を削ってみてください。

 接続詞がなくても意外と意味が通ることが多いです。

◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

 連載「仕事に効くメール作法」6回分を収録!

 ——————————————————
  日経ビジネスアソシエ・スキルアップムック シリーズ
 ——————————————————
     「伝える技術 」 
 ——————————————————

 日経ビジネスアソシエで連載された
 相手に不快感を抱かせない「仕事に効くメール作法」
 6回分の記事が収録されています。

 文例も豊富。神垣のメール講座の副読本としても活躍中です!

記事全文を読む

今週は、無駄を省いたスッキリメールについてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法                       < メールのぜい肉を取る(2)>
◆─────────────────────────────────◆
 「過剰な修飾語」

読みやすいスッキリしたメール文にするには
ぜい肉となる「無駄」な文章を取り去ることが必要です。

無駄の一因となっているのが
「過剰な修飾語」
です。

形容詞や副詞は、
書き手がどのように感じたか、感じているかという
「主観的な意見」を述べるときに使われることが往々にしてあります。

例えば
「とてもきれいな部屋」
という一文。

「部屋」は実在するものですが
副詞「とても」や、形容詞「きれいな」は
書き手の主観で感じたことです。

ほかの人が見れば
必ずしも「とてもきれいな」部屋に見えるとは限りません。

▼ 盛らずに書く
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「緑豊かな公園に隣接し、光にあふれた
南向きのとてもきれいな部屋」

広告文のようなこの一文
修飾語があまりにも多く使われているため
本来、伝えるべき「事実」が分かりにくくなっています。

文の「ぜい肉」となっている修飾語を取り除いてみましょう。

「公園に隣接した、南向きの部屋」

このように、過剰な修飾語で「盛った」一文は
余計なイメージを与え、読む側を惑わせます。

事実を正確に伝える必要がある
ビジネスメールの場合、
客観的な事実を伝わりにくくする
修飾語の使いすぎに注意しましょう。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む