今週は、実は思っていた意味と違う言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < おっと勘違い(2)
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「さわり」

今週は、本来の意味とは異なる意味で使っている言葉を
取り上げています。

「では、資料のさわりだけ書いて送ります」

という一文。

「さわり」=最初の部分、導入部分
という意味合いで使うことがありますが
これは実は間違い。

本来、「さわり」は、
義太夫節の「聞かせどころ」「聞きどころ」に当たる言葉。
それが転じて、話や楽曲の一番の聞かせどころ
中心となる部分、要点という意味になりました。

したがって、「最初の部分」という意味で
さわりだけ書いて送ります」
「企画書のほんのさわりですが」
のように「さわり」を使うのは
間違った用法となります。

正しくは
「過去の講演のさわりを集めてまとめたものです」
「今日の話のさわりのところを教えてください」
のように使います。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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病と付き合いながら、イキイキ暮らす
そんな生き方の話を聞きたいと思っています!

☆————————————————–☆
第9回 【しごび トーク・カフェ】
————————————-
広島難病団体連絡協議会 事務局長
斉藤 文子さん
☆————————————————–☆

日 時  8月9日(金) 18:30~20:30

会 場  広島市中区大手町のカフェを予定(広島市役所近く)

参加費  「仕事美人のメール作法」読者 2000円
一般 3000円
★ おいしいコーヒーとお菓子 付

定 員  10名(定員になり次第、締め切ります)

※お車でお越しのかたは周辺のコインパーキングをご利用ください。

☆————————————————————-☆

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今週は、読者のかたからいただいた質問に回答します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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 「幸いです」

質問と言うより、
VOL.1974「よろしくお願いいたします」の重複
に対していただいたご意見を紹介します。

<読者からの質問> ———————————————-

「○○いただければ幸いです」という表現、
「お願いします」から置き換えるには不適当に思うのです。

というのも、この表現を使った場合、
していただける場合と、いただけない場合があるからなのですが、
心当たりはないでしょうか。

わたしも、ふと気がつくと「お願いします」を連発している
場合があるので、 置き換える場合は「してください」の
シンプルな表現を使うようにしています。

ちょっときついと感じるかもしれませんが、
最終的に「お願いします」でしめているのなら良いかなと思っています。

読む側の解釈としては、
「もれなく」と判断するか、「できれば」と判断するかで
不公平が生まれるので、

もし使う場合は、「お手隙のときにでも」とか「もしよろしければ」
などを添えて、解釈がブレないように注意しています。
(読者 名無しさん)
——————————————————————

上記は
・○○について、ご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

という文例に対し
「幸いです」は相手の意に任せる意味合いのある表現であるため
相手が「確認する」かどうかわからない。

したがって
きちんと確認してほしい場合は

・○○について、ご確認ください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

とする方が適切ではないかというご指摘です。

「~いただければ幸いです」というフレーズは
「~してもらえると、うれしいです」
「~してもらえると、ありがたいです」という意味合いがあるので
念を押すには、少々弱い。

「ちゃんと確認してほしい」という強い意を伝えるのであれば

・○○について、ご確認ください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

あるいは

・○○について、ご確認をお願いいたします。

と言いきる方が伝わります。

一方、「できれば、確認してほしい」というニュアンスであれば

・お手隙のときにでもご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

・もしよろしければ、ご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

と、「お手隙のときにでも」「もしよろしければ」という
婉曲な言葉を添えて、確認するかどうかは
相手にゆだねる表現とします。。

依頼する側の
「お願い」の度合により
表現が変わるということを整理することができました。

ご指摘いただき、ありがとうございました。

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今週は、繰り返し使ってしまいがちな言葉についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法       < 文章のぜい肉をすっきり!(3)
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                            「思います」

文章を書いているうちに
知らず知らず多用している「ぜい肉」表現
を今週は取り上げています。

「です」と書くべきところを
「思います」にすり替えていませんか?

—————————————————
では、今日の15時から打ち合わせを始めたいと思います
その際、今回の件について報告をしたいと思いますので
部長からもご意見をいただければと思います
—————————————————

「思います」は、文を婉曲にする効果がありますが
上記の文例のように使いすぎると
婉曲を通り越して、まわりくどく腰が引けた印象を与えます。

「思います」で結んでしまうと、文章全体の印象も
書く人の思いの伝わり方も弱々しく頼りなく映るので
下記のようにきっちり言い切ってしまいましょう。

—————————————————
では、今日の15時から打ち合わせを始めます。
その際、今回の件について報告をいたしますので
部長からもご意見をいただけますか。
—————————————————

このほかにも
「心からお詫びしたいと思います」
「実行したいと思います」
「担当者として、がんばりたいと思います」

このように「思います」で文を結ぶと
どこか他人事で、無責任な感じさえします。

特に、お詫びや意志を表明する場合は
「思います」では相手から信用を得ることはできません。

「心からお詫びいたします」
「実行します」
「担当者として、がんばります」

このように「思います」に逃げず
言い切る勇気を持ちたいですね。

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今週は、似た言い回しの慣用句について取り上げます。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法              < 間違いやすい慣用句(5)
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                        勝るとも/負けずとも

今週は、混同して使ってしまいそうになる
似た言い回しの慣用句について取り上げてきました。

次の言い回し、どちらが正しいでしょうか?

———————————
1)勝るとも劣らない。
2)負けずとも劣らない。
———————————

正しいのは
1)勝るとも劣らない
です。

「勝るとも劣らない」とは、
勝っていることはあっても劣っていることはない
という「互角以上」の状態、状況を示します。

一方、
「負けずとも劣らない」は
負けることはあっても劣ることはない
ということで、意味が通りません。

おそらく「負けずとも劣らない」は
「負けず劣らず」との混同からきているものと思われます。

「負けず劣らず」は
負けることも劣ることもない
つまり、互いに優劣がなく同じ程度であることを指します。

「負けず劣らず」が互角であるのに対し
「勝るとも劣らない」は互角以上である
ことを意味します。

例)
× 前作に負けずとも劣らない視認性が特長です。
○ 同業他社に勝るとも劣らない、質の高いサービス

思いこみや語感の良さから
誤ったまま覚えている語が意外とあるものです。

「どっちがどっち?」と迷った時点で
辞書で調べ、確認する習慣をつけましょう。

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今週は、「話し言葉」と「書き言葉」の違いについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < くだけすぎる表現(5)
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区別し、使い分けを!

今週は、くだけすぎる「話し言葉」を例に挙げ
「書き言葉」への書き換えを紹介してきました。

話し言葉というのは
耳から入ってきて、なじみやすい。
自分でも口にしているうちに
定着し、書き言葉でも抵抗なくそのまま使ってしまいがちです。

ラジオ番組の通販コーナーで
価格を下げたことを強調するため
「がんばらさせていただきました」
と連呼していましたが

巷にはびこる「~させていただきました」「~させていただきます」
の誤用の氾濫は
このようにラジオやテレビを通じ、耳から繰り返し入ってくる言葉が
広く浸透してきた結果でしょう。

特に、メールは
電話をするときのような話し言葉に近く
手紙ほど形式ばらない書き言葉になる傾向があり
耳から聞いた言葉をそのまま書いてしまいやすいツールです。

しかし、
話し言葉はその場で消えていきますが
書き言葉は残っていくもので
消去しない限り、何度も目にする可能性があるものです。

気安く書いた言葉が
相手によっては善意や好意に受け取られず
悪意にとられたり、マイナスな受け止め方をされることもあります。

会話であれば、すぐに訂正や
誤解を解くことができても

書き言葉の場合は
訂正や説明も瞬時にというわけにはいきません。

必要以上に言葉で飾り立てる必要はありませんが
略したり、簡易に表現するよりも
相手に失礼や誤解のない表現のけじめをつけることは
日々、心に留め、気をつけたいことです。

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今週は、「話し言葉」と「書き言葉」の違いについてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法    < くだけすぎる表現(4)
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考えてるみたい

今週は、くだけすぎる「話し言葉」を例に挙げ
「書き言葉」への書き換えを紹介しています。

「彼は、前の失敗は、自分のせいだと考えてるみたいです」

話し言葉では
「以前」のことが「この前」「前」
「それから」が「あと」
として通用するので、書き言葉にもそれをそのまま持ちこむ
ケースが見られます。

上記の文例にある
「考えてる」のような「い」抜き言葉も
「思ってる」「話してる」「見てる」のように
うっかり使ってしまいがちです。

「考えてるみたいです」の「みたい」も
書き言葉では「~ているよう」とします。

これらを踏まえ、冒頭の文例を「書き言葉」として書き換えると
次のようになります。

「彼は、先日の失敗は、自分のせいだと考えているようです

この場合の「前は」、「先日は」のほかに「前回の」とか
「○○プロジェクトの」のように具体的に「何」を指すか書く方が
より具体的に伝わります。

話し言葉を使うと、ふわっとした曖昧な内容になりやすいので
書くときには、できるだけ、はっきり、具体的に表現することを
心がけましょう。

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