今週は、なんだか変だな、と感じる表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる表現(4)
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 「~させていただく」

ある団体の発足を知らせるメール文です。

「○○会は2011年4月1日に発足させていただきました。
発足までの経緯につきましては、当ホームページのブログ内に
転載させていただいておりますので、ご参照いただければ幸いです」

「させていただき」「させていただく」「させていただいて」が
続いています。

書く側の「より丁寧に」という思いに反し、
読む側にとっては「くどい」「慇懃無礼」と映ってしまうのが
上記の文例です。

「~させていただく」は敬語表現の一つですが、
へりくだる必要のない状況や場面に「~させていただく」を繰り返し
使ってしまうと、誠意が伝わらず形だけの敬意にしかなりません。

「~させていただく」は「相手の許しを得て、何かをする」ときに
使う表現。許可を受ける相手がいなかったり、許可を受ける必要が
なかったりする場合にまで使わなくてもよい表現です。

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の点を踏まえ、次のように書きかえました。

「○○会は2011年4月1日に発足いたしました。
発足までの経緯につきましては、当ホームページのブログ内に
転載しておりますので、ご参照いただければ幸いです」

会の発足は、自ら立ち上げたもので、相手の要望があって発足した
ものではありません。

発足の経緯も、誰かに頼まれて知らせているわけではなく、
会の成り立ちを多くの人に知ってほしいという意志から
ブログで紹介しているもの。
上記の文面で、そのことは十分に伝わります。

「~させていただく」を使わないからといって、
相手に失礼な文面になるわけではないことを覚えておきましょう。

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今日は何の日? 「九スポ」に神垣の連載が載る日!
今朝発売の「九州スポーツ」8面に掲載されてますっ。

『痛いっ! おじさんメール改造講座
~ 今さら聞けない大人のメール作法 ~』

第3回のテーマは「返信に困るメール」です。
実際に“どん引き”してしまったメールの実例を紹介しています。

「九州スポーツ」では毎週木曜日に
「東京スポーツ」は一日早く水曜日に
掲載予定です。

ぜひ、お読みくださいね!

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今週は、なんだか変だな、と感じる表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法              < 気になる表現(3)
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                            確認のメール

あるネットショップからの返信です。

「ご計算の金額に間違いありません。
大変お手数ですが、お支払ってから、
お知らせをいただきましたら、助かります。
当方はご入金を確認後、すぐお客様に連絡いたします」

メールで丁寧に対応しようとしてる姿勢は分かるのですが
言葉遣いがちぐはぐな印象が否めません。
その原因は……

1)無理のある言い回し
「ご計算」「お支払ってから」は敬語の使い方がしっくりきません。
「ご計算」と無理に「ご」を付けなくても「合計金額」に。
「お支払ってから」は「支払ってから」の前に「お」を付けただけで
敬語としては不十分です。
無理に敬語を使うより、相手に分かりやすい表現を優先しましょう。

2)文の運びがよくない
支払い後、「お知らせをいただきましたら、助かります。
当方はご入金を確認後、すぐお客様に連絡いたします」の一文は
言い換えれば、「入金確認後、商品を発送します」ということ。
自分の都合から述べているので、相手に分かりにくい文になっています。

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の気になる点を踏まえ、次のように書きかえました。

「お知らせいただいた合計金額に間違いございません。
お支払い手続きをお願いいたします。
ご入金を確認後、お客様にご連絡のうえ
商品を発送いたします」

この文の前に
「このたびは○○をお買い上げいただき、ありがとうございます」
の一文を入れると、よいと思います。

 
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる表現(2)
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お願いのメール

メールマガジンの相互紹介の依頼文です。

「もし、相互紹介をしてもいいと思っているのでしたら
お手数ですが返信してもらえないでしょうか?
もし、紹介してくださる場合、こちらの紹介分はこれでお願いします」

この依頼メールを受信した時、ツッコミどころ満載で
相互紹介よりありがたく思いました。

気になる点を挙げてみましょう。

1)「もし」の連続
同じ言葉が続くと、文章がくどくなります。
しかも、「もし」の後に続く文面がぞんざい。
了承を得る前から紹介文を送っていて、少々強引。

2)敬語の使い方が不十分
「思っているのでしたら」「返信してもらえないでしょうか」
は不躾な印象。敬語を使えばもっと丁寧に伝わります。

3)言葉がちぐはぐ
「こちらの紹介分」→「当方の紹介文」
「これで」→「こちらで」

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の気になる点を踏まえ、次のように書きかえました。
一度に用件を済ませようと、すべての要望を詰め込んでしまうと
押しつけがましくなります。次のように段階を踏むことをお勧めします。

1)相互紹介の打診
「もし、相互紹介をご了承いただける場合は
お手数ですが、ご返信いただければ幸いです」

2)次のステップ
相互紹介の了承を得てから
「もし、よろしければ、こちらの紹介文をご利用ください」

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今週は、なんだか変だな、と感じる表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる表現
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「よろしくお願いします」

「必要事項を申込フォームに入力して、送信をよろしくお願いします。
追加注文は大丈夫ですが、まず当店に連絡をよろしくお願いします。
連絡をいただいたら、すぐお客様のほうに返信いたします」

「よろしくお願いします(いたします)」は、ビジネスメールの定番フレ
ーズの一つ。このフレーズを使わない日はないのではないでしょうか。
辞書登録している人も多いと思いいます。

文末を「よろしくお願いします」にしておけば収まりもよいので、
決まり文句として頻繁に使いがちです。
でも、上記のように形だけになっているパターンも多く見られます。

最初の一文は「送信してください」として問題はないでしょう。

「大丈夫」という言葉もよく使われますが、口語的で軽い印象を与えるので、
「対応いたします」に言い換えます。

「お客様のほうに返信」の「ほう」は不要。「お客様に」で意味は通じます。

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
これらのポイントをもとに、次のように書きかえました。

「必要事項を申込フォームに入力し、送信してください。
追加注文にも対応いたします。注文時にその旨をお伝えいただきましたら
当方で確認後、ご連絡をいたします」

追加注文については「対応いたします」と言い切る方が、伝わります。

長くなるので上記では省きましたが、
「お客様へ」を入れるとしたら、最後の「ご連絡をいたします」の前が
よいでしょう。

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今週は返信の際の留意点についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 返信するときの注意(5)
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返信がないとき

待っているのに、相手から返信がないことがあります。
このような場合、考えられるのが、
1)サーバーなどのトラブルで実際にメールが相手に届いてない
2)相手には届いているが、読まれていないか、返信が遅れている
です。

いずれの場合も、返信が必要な時は、メール到着の有無を相手に確認します。
例えば…

「○月○日にお送りした△△についてのメールは、
ご覧いただけたでしょうか?」

「○月○日にメールを送信したのですが、届いてないかもしれないので
再度お送りします」

ポイントは、「いつ」送った「どんな内容のメール」かを
明らかにすること。

「返信はまだですか?」「届いてませんか?」のような直接的な表現は避け、
「メールは届いているか、どうか」の事実確認から入ることも重要です。

本当に届いてなかったり、何らかの都合で相手が返信できずにいることも
あるからです。

▼ メールは必ず届くものではない、という意識
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2)のケースは私も何度か体験しています。
こちらからの返信が届いておらず、相手から遠慮がちに催促があるのですが、
同じことが続くので
二つのアドレスから相手にメールを送信したところ

通常やりとりしていたアドレスが、
なぜか、相手方では迷惑メールに設定されていて
届いていなかったことが分かりました。

メールは必ず届くものではない、という意識を持つとともに
届いているかどうかを確認するときは相手を不快にさせない尋ね方を
することが必要です。

でも、確認を急ぐ時は、メールより電話の方が確実です。

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【しごび】 の お す す め
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「お母さん、ありがとう」の気持ちを一句に込めて…

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☆☆☆ 一汁一菜亭「母の日川柳」コンテスト ☆☆☆
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お母さんへの想いを17文字で表現してみませんか?
昨年は、1000句以上の作品が集まりました

入賞者には、おいしい会津若松の味をプレゼント!

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2005年【 仕事美人のメール作法 】

9月に名古屋で「たおやか大和言葉講座」開講します!

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今週は返信の際の留意点についてです。
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 仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法     < 返信するときの注意(3)
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                            返信の終了

 メールを返す基準として
 自分から出したメールは「一往復半」で終わらせる、と
 当メールマガジンでは述べてきました。

 つまり
 1)自分→相手 …自分から送信
 2)相手→自分 …相手からの返信
 3)自分→相手 …自分から再度送信

 これは、私がフリーランスで仕事をしていることにも関係するのですが
 自分=受注者、相手=発注者
 という立場でのやり取りです。

 もし、上記の「自分」が「発注者」である場合は
 3)の再返信までは必要なく、
 2)の相手からの返信で終わりとして十分ではないか
 と考えています。

 ▼ 相手の年齢より立場の違いを考えて対応
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 というのが、最近、次のようなケースが増えてきて気になっているからです。
 客先の担当者(=発注者)の方が私(=受注者)より若い場合に
 よくあるのが

 1)発注者→受注者
 2)受注者→発注者
 のやりとりで終わらず
 3)発注者→受注者
 の再返信で終わること。

 発注者である客先の担当者が新人さんの場合
 年齢が上の私に気を遣って丁寧に対応してくれているのだと思うのですが
 「立場」を考えると、発注者から受注者への連絡は
 2)までのやりとりで終わりとしてよいと思うのです。

 客先から自分に依頼があれば、「承知しました」と返信して終わり。
 客先から自分に資料の送付があれば、「受領しました」と返して終わり。
 自分からの返信の後、さらに客先から「よろしくお願いたします」のよう
 な再返信があると恐縮しますよね。

 自分と相手の立場の違いは、仕事やお金の流れを考えれば分かるはず。
 発注側だから偉そうにする、ということではなく、
 延々と返信合戦が続かないようにするための
 “やりとりの効率化”対策として、気に留めてみてください。

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 【しごび】 の お す す め
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