今週は、気になる言い回しや表現の仕方について取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                               < 気になる表現
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「よろしければ」に続く言葉

「もしよろしければ、佐藤さんのコメントがひとことほしいです」

という一文。なんだか変です。

ここでの「もしよろしければ」は
「差し支えなければ…」という意味合いで
相手に何かしらの行動や行為を打診するフレーズ。

「コメントがほしいです」と言い切るよりも
「コメントをお願いできますか?」
あるいは
「コメントをいただけますか?」
と疑問形にする方が、文としてしっくりくるように思います。

読者からも次のような質問があったので、ご紹介します。

<読者からの質問>————————————————

先日、あるメールを見ていたら
「よろしければ、ぜひご覧くださいませ」という
フレーズにふと目がとまりました。

質問に対してとてもよく案内されていた内容だったので
文末に「よろしければ、ぜひご覧くださいませ」という文字が
とても不自然に感じました。

よろしければ⇒謙遜
ぜひ⇒強調

謙遜と強調が同居していて違和感を感じるのは
私だけでしょうか?

「よろしければ、ぜひご覧ください」は普通に使って
問題ないでしょうか?
(読者 uffahhaさん)
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「よろしければ」は上記同様
「差し支えなければ…」と相手の行動を打診する際に使う表現です。

それに対して
「ぜひ」は、「なにとぞ」と相手の行動を強く願う表現。

相手の都合を尋ねる「よろしければ」と
相手に強く要求する「ぜひ」とでは
相反する表現なので、一緒に使うことに違和感を覚えるのでしょう。

この場合は
「よろしければ」は付けず
「ぜひ、ご覧ください(ませ)」
とする方がよいと思います。

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