今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法   < 言いかえる技術(4)
◆─────────────────────────────────◆
否定より肯定

人やモノを形容するとき、表現の仕方によっては悪口と取られたり、相手
を不愉快にしてしまうことがあります。

「彼は単純だから」
「ずいぶん古臭い建物ですね」
「否定的な表現は避けた方がよい」

上記の3文は「ありのままを表現した」と言ってしまえば、それまでですが、
視点を変えると次のように書きかえることができます。

「彼は素直な性格だから」
「ずいぶんレトロな建物ですね」
「肯定的な表現を使うように努める」

人を形容するときは、「あの人は○○な人」と言いきってしまわず、「~な
性格」「~な性分」とするだけでも表現が婉曲になります。「背が低い」と
か「髪の毛が薄い」とか、本人がどうすることもできない身体的特徴や見た
目を取り上げるのも感心しません。本人に伝えることはなくても、人へそう
伝えれば、悪口陰口と同じです。

マイナス面に注目すれば「古臭い」でも、プラス面を見て表現すれば「伝統
的」「歴史を感じさせる」「年季の入った」といいかえることができます。
類語辞典を引くと、いいかえの語彙を増やす助けになります。

トイレでこんな張り紙を見たことはありませんか?
「トイレはきれいに使いましょう」
これはよくあるパターン。

でも、たまに次のよな一文を見かけます。
「いつもきれいにお使いいただき、ありがとうございます」

注意を喚起するとき、悪い結果を招かないために、つい命令調や詰問調の表
現になりがちですが、そこを敢えて良い結果を想定して呼びかけてみると表
現自体ががらりと変わります。

最初に挙げた例文も行動に結びつきやすいのは「否定的な表現を使うな」よ
り「肯定的に表現しましょう」という言い回しです。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法   < 言いかえる技術(3)
◆─────────────────────────────────◆
「まだですか?」

人に催促するときの一文を幾通りが挙げてみます。

1)「○○の結果はまだですか?」
2)「○○の結果はいつごろ分かりますか?」
3)「○○の結果を楽しみにしています」

1)の文は「催促している感」が露わですが、その対極にあるのが
3)の一文です。
3)の「楽しみにしています」のバリエーションとしては「待ち遠しいです」
という言い回しもありますね。

急ぎの度合いや状況にもよりますが、「まだ?」と聞かれるより、「楽し
みです」と期待される方が気分はいいものです。

切羽詰まっている時には「まだですか?」と単刀直入に切り込んでよいと
思いますが、場合によっては相手の反感を買うこともあるので、
1)と3)の中間にあたる2)の文例程度に婉曲に表現すると無難。

「○○の結果はいつごろ分かりますか?」に続いて
「お知らせいただけると幸いです(ありがたいです)」
「ご返事お待ちしています」
といった一文を添えると返信の確率も高まります。

相手の行動を促す場合、直球で切り込む方法以外に、文章で相手を“その
気”にさせることができれば、誰もいやな思いをせずに成果が得られます。

ちょっとした言い回しの工夫ですが、心に留めておくとやりとりがスムー
ズになることを覚えておいてください。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

ビジネスシーンで役立つメール文例アプリ
『ビジネスメール文例事典』、App Store にて配信中!

書籍「さらりと返せる、大人のメール表現334」のアプリ版です。

iPhone / iPadもしくはPCよりApp Storeにアクセスし、
ダウンロードを!

ただ今、900円にて販売中♪

記事全文を読む

今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法   < 言いかえる技術(2)
◆─────────────────────────────────◆
「べつに」「どちらでも」

相手に尋ねられて「べつに」「どちらでもいいです」と、うっかり返答。
気の進まない内容ほど、こうしたあいまいな受け答えをしてしまいがちで
す。実際に「自分で決められない」ということもあるでしょう。

ですが、相手が「どう思いますか?」「どちらにしますか?」と尋ねてい
る場合は、イエスかノーか、AかBか、自分はどう思うか、を意志表示をし
なければ、物事が前に進みません。

どう思うか、意見や感想を求めらたとき、
「べつに」「いいんじゃないですか」
という返答は、相手に対しても不誠実です。「私はこう思います(感じま
す)」とはっきり意志表示するのがベストですが、判断がつかない、分か
らない場合は

「難しい問題ですね。私には判断しかねます(判断できません)」
「状況が見えないので、何とも言えないです」
「今すぐに判断するのは難しいです。少し時間をいただけますか?」

このように、「判断できない」「分からない」ことを相手に伝えることも
必要でしょう。

「AとBのどちらにしますか?」という問いに対して「どちらでもいい」と
答えるのは「どうでもいい」と答えているのと同じ。「どちらにするか」
を前提に尋ねている相手も、困ります。

「デザインも内容も分かりやすいA案を採用します」
「甲乙つけがたいですが、敢えて選ぶならBです」
「A、Bいずれの場合も対応可能です」

このように選択の理由を添えて返答すると、相手も納得しやすいです。決
められないのではなく、どちらでも構わないのであれば、「いずれも対応
可能ですので、お任せします」と相手の都合に合わせる旨を伝えます。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む