今週は、同じ意味の表現を重ねて使っている事例を紹介します。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法              < うっかり重複(3)
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                            「従来から」

さらっと書いてはみたものの
読み返してみると、同じ意味の表現を
重ねて使っていることがあります。

今週は、こうした
うっかり重複して使っている表現を
取り上げています。

「従来から」「従来まで」

「従来から」「従来まで」と覚えこんでいて
疑問に思うことなく、そのまま使っていますが

「従来」には、以前から今まで、という意味があります。

ですから、「従来」の後に「から」や「まで」を付けると
意味が重なるため、本来は「従来」だけで差し支えありません。

従来からのやり方 → 従来のやり方
→ 以前からのやり方

従来まで見られなかった傾向 → 従来見られなかった傾向
→ 今まで見られなかった傾向

同様に「古来」や「旧来」にも
後に「から」や「まで」は不要です。

古来から難所とされた場所 → 古来、難所とされた場所

旧来からの友人 → 旧来の友人

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今週は、同じ意味の表現を重ねて使っている事例を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < うっかり重複(2)
◆─────────────────────────────────◆
                           「各部門ごと」

さらっと書いてはみたものの
読み返してみると、同じ意味の表現を
重ねて使っていることがあります。

今週は、こうした
うっかり重複して使っている表現を
取り上げています。

ごとに」

「各部門ごとに配布」
「各支店ごとに連絡する」

つい言ってしまったり、書いたりしてしまいますが
「各」は、おのおの、多くのものの一つ一つ、という意味の接頭語。
「ごと」は、「どの~もみな」という意味の接尾語。

「各」と「ごと」は、どちらか一方を使えばよく
合わせて使うと、意味が重複します。

したがって、上記の文例は

「各部門ごとに配布」→「部門に配布」「部門ごとに配布」
「各支店ごとに連絡する」→「支店に連絡する」「支店ごとに連絡する」

とします。

余談ですが
大ぜいの人に対して、その一人一人への敬称として使う
「各位」。

「関係各位」「会員各位」
のように使いますが「各位」の後に「様」や「殿」を付けるのは
NGです。

「各位」に、皆様方という敬意が含まれているので
「各位殿」「各位様」とすると、敬称が重複することになります。
注意しましょう。

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今週は、同じ意味の表現を重ねて使っている事例を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                < うっかり重複
◆─────────────────────────────────◆
管理下のもと

さらっと書いてはみたものの
読み返すと、どこかおかしい……。

「後で後悔する」
「一番最初」

このように
読み返してみると、同じ意味の表現を
重ねて使っていることがあります。

今週は、こうした
うっかり重複して使っている表現を
取り上げます。

「管理もと

ここで使われている「もと」は
その規則や支配力の及ぶところ
という意味です。

しかし、「管理下」の「下」の字に
「もと」と同じ意味があります。

ですから、この場合
管理下で
管理のもと
が適切な使い方です。

同様に
「監視下のもとに置かれる」
という表現も
「監視下に置かれる」
「監視のもとに置かれる」
という使い方をします。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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「かしこまりました」

6月3日に配信した VOL.2191で
「かしこまりました」は
目上の人の言葉を謹んで承る、という意味なので
「承知しました」「承りました」よりも
さらにかしこまった表現です。
客先に対して使うことが多いです。

と書いたことについて、次の質問がありました。

<読者からの質問>————————————————

以前何かで
‘依頼された事を行うのに、かしこまる必要は無い。
「承りました」とすべき’
と読んだことがあります。

日常「かしこまりました」はよく使われていますが、
私は違和感を感じて、あえて「承りました」を使用していました。
やはり、「かしこまりました」とすべきですか。
(読者 S.Sさん)

——————————————————————

「謹んで承る」というのが「かしこまりました」の意味です。

通常は
「承りました」「承知しました」
を返答するところを、いつも以上にきちんとした対応を要する場合に
使うのが
「かしこまりました」
という言い回しです。

例えば、上司に対して
普段から仕事の対応をしている課長、部長へは
「承りました」「承知しました」
と応答するのに対し

普段あまり接することがない社長から依頼や指示があった場合は
「かしこまりました」
を使う、という感じでしょうか。

通常の仕事のやりとりでは
「承りました」「承知しました」
を使うのが一般的で

口頭で使うことはあっても、特にメールでは
「かしこまりました」
を使う場面は少ないと感じています。

丁寧さの度合いでは、下記のように
右になるほど、より丁寧な言葉遣いというイメージです。

分かりました < 承りました・承知しました < かしこまりました

 
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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(2)
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                           「了解しました」

昨日に引き続き、同じ方からいただいた質問に回答します。

<読者からの質問>————————————————

3)「了解しました」「了承しました」「かしこまりました」の違い

4)「お願い致します」「お願い申し上げます」の違い

(読者 A.Nさん)
——————————————————————

3) いずれも「分かりました」に代わる丁寧な表現ですが
注意が必要なのは「了解しました」です。

当メールマガジンでは
「了解しました」は、目上の人へは使わない
としています。

例えば、上司が部下からの連絡に対して
「了解しました」と返答するのはOKですが

上司からの連絡に部下が返答する場合は
「承知しました」の方が好ましいと考えます。

質問にある「了承しました」は
仕事のやり取りのメールでは
「承知しました」「承りました」
でもよいでしょう。

「かしこまりました」は
目上の人の言葉を謹んで承る、という意味なので
「承知しました」「承りました」よりも
さらに改まった表現です。
客先に対して使うことが多いです。

4) 「お願いいたします」の「いたす」は、「する」の謙譲語。
「お願い申しあげます」の「申しあげる」は、
「言う」の謙譲語ですが、
「申す」よりも一段と謙譲の度合が強い表現です。

通常、メールで目上の相手や客先に対して
敬意を表す表現として、どちらもよく使いますが

一段と敬意を示す(=へりくだる)必要がある相手に使うのが
「お願い申しあげます」
と考えます。

このように、言葉の意味を分解していくと
適切な使い方を判断しやすくなります。

今回も「致します」「申し上げる」は
やわらかい印象を与える平仮名を使っているため、
回答も平仮名表記としました。

 
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
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                         「させていただく」

<読者からの質問>————————————————

私がよく迷う言い回しですが、
どうもどれが正しいのかはっきりしないので、お教え頂けると幸いです。

1)○○の件に関しては確認して、後ほどご連絡させて頂きます。
=> ご連絡の「ご」はもしかして不要?

2)それでは○○とさせて頂きたく、宜しくお願い致します。
=> 少しくどい表現?
「○○させて頂く」という表現は正しいか否か

(読者 A.Nさん)
——————————————————————

1)の場合
「ご~いただく」と、謙譲語が後に続くので
「ご連絡」の「ご」は不要ではありません。

ただ、この場合、
連絡するのは、こちらの都合によるものなので
相手の許可を得て次のアクションを起こす際の表現である
「~させていただく」ではなく
「~する」の謙譲語「~いたします」を使うことをお勧めします。

したがって、1)の文は

「○○の件に関しては確認して、後ほどご連絡いたします

が適切と考えます。

2)の「~させていただく」は
相手に許可や了承を得るのであれば、差し支えない表現ですが

その場合は
「○○とさせていただきたいのですが、よろしいですか(でしょうか)
と相手に問いかけて確認する言い回しの方がよいでしょう。

「させていただきたく」と文をつなげたうえに
「よろしくお願いいたします」と結ぶと
文意としては、相手の意向を聞く格好を取りながら
最終的には「そうさせてもらいますので」という意味合いになります。

この場合、相手の意向を訪ねるのであれば
それでは、○○とさせていただきますが、よろしいですか

自分の意向を伝えるのであれば
それでは、○○にいたします。どうぞ、よろしくお願いします
と文意によって言い回しが変わります。

「○○にいたします」の文は、内容によっては
○○にて進めます」という書き換えもできます。

ちなみに、メールでよく使う言い回しである
「頂く」「宜しく」「致します」は
見た目にやわらかい印象を与えるので
わたしは平仮名で表記しています。
そのため、回答も平仮名表記としました。

 
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