今週は、?なメールの敬語事例をもとに解説します。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法                    < 敬語レッスン(4)
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おうかがいのことと思います

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部長から、すでにおうかがいのことと思いますが・・・
—————————————————————-

敬語の間違いに、
尊敬語と謙譲語を取り違えているケースがあります。

上記の文もその一例です。

相手に
「もう聞いていると思いますが…」
という意味合いのことを伝えるはずが

本来「聞く」の謙譲語である「うかがう」を
尊敬語として使っています。

自分が主語の時は
「私はそううかがっていますが…」
と使うことができるのですが

上記の文は、相手が主語となる文ですから
「聞く」の尊敬語「お聞きになる」を
使います。したがって

—————————————————————-
部長から、すでにお聞きになっているかと思いますが・・・
—————————————————————-

とするのが適切です。

同様に
—————————————————————-
部長からうかがっていらっしゃると思いますが・・・
—————————————————————-
という文も、謙譲語を尊敬語として使っているので
下記のように書き換えることができます。

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部長からお聞きになっていると思いますが・・・
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今週は、?なメールの敬語事例をもとに解説します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 敬語レッスン(3)
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お知り合いになった

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Facebookでお知り合いになったA田さんのお店へ行ってきました。
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この「お知り合いになった」という言い回し
ネット上でよく見かけます。

これは、
「知り合いになった」相手(この場合は、A田さん)
に対して敬意を表したいという気持ちから

「お知り合いになった」という
敬語を使っています。

しかし、
A田さんと「知り合った」あるいは
「知り合いになった」のは、
自分。

上記の文章では表記されていませんが、
主語は「私」つまり、
A田さんと「知り合った」自分です。

ですから
「お知り合いになった」という尊敬語を
主語である自分に付けていることになります。

敬意の対象は、A田さんのつもりでも
文章では、自分自身に尊敬語を使ってしまっているのです。

このような場合
「知り合いになった」ことに敬語を使う必要はありません。

書き換えるとしたら…

—————————————————————-
Facebookで知り合ったA田さんのお店へうかがいました
—————————————————————-

自分が主語ですから
「知り合った」でよく

敬語を使うとしたら、文末の
「行ってきました」です。

「行ってきた」という自分の行為をへりくだることで
相手に敬意を示す謙譲語を使うのが適切。

「行く」の謙譲語「うかがう」を使う方が
敬語の使い方としてしっくりきます。

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今週は、?なメールの敬語事例をもとに解説します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 敬語レッスン(2)
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「ご許可をいただきたく存じる次第」

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当アカウントからのフォローのご許可をいただきたく存じる次第です。
—————————————————————-

上記は、SNSのメッセージにあった一文です。

「許可をもらいたいと思います」を
謙譲語に変換すれば、確かに
「ご許可をいただきたく存じる」
となるのですが……

「もらう」の謙譲語は「いただく」
「思う」の謙譲語は「存じる」

ここまで謙譲語を重ねて
時代劇のセリフのような言い回しにする必要があるのでしょうか。

—————————————————————-
当アカウントからのフォローを許可していただけますか
—————————————————————-

もっと簡潔に

——————————-
フォローさせていただけますか

フォローしていいですか
——————————-

という一文で、差し支えないと思うのですが
いかがでしょう?

見知らぬ相手から
「フォローしちゃってもいいですかぁ~」
といったくだけすぎたメッセージが来るのも抵抗がありますが

冒頭のように過剰な敬語のメッセージにも
引いてしまいます。

TPOに合わせた敬語づかいを心がけましょう。

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今週は、?なメールの敬語事例をもとに解説します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 敬語レッスン
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社名や店名の「さん」

————————————————–
広島そごうさんにも○○屋 本店さんがあるそうです。
————————————————–

企業名や店名に美化語の「さん」を付ける風潮があります。
敬意を表す一環ではあるのでしょうが
上記のように「さん」が続くと、いささか滑稽。

「さん」がないからと言って
相手に失礼になるわけではなく

「さん」を付けたからと言って
相手に特別な敬意を示すわけでもありません。

相手が「○○屋」の関係者であれば
「○○屋 本店さん」
という書き方をすることもあるのでしょうが

上記の文例のように
第三者の立場で
社名、店名を挙げるのであれば

————————————————–
広島そごうにも○○屋 本店があるそうです。
————————————————–

として差し支えないと考えます。

ここでの「さん」は
「お店」の「お」や
「ごあいさつ」の「ご」のような
使い方をする美化語です。

相手に対して、少し丁寧な表現をする際に使うものなので
冒頭の文例のように多用する必要はありません。

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今週は、気をつけたい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 敬語レッスン(4)
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更新させていただく

今週は、おかしな使い方をしている敬語の文例を挙げつつ、
正しい敬語表現について紹介しています。

「ブログを更新させていただきました

ブログを更新する際に添えられていた一文です。

ブログを運営する本人は
「このブログの記事が更新できるのも
読んでくれている、あなたたのおかげです」
という気持ちを込め、謙虚に
「~させていただく」
を使っているのだと思われます。

「~させていただく」は
・相手や第三者の許可を得て、自分が何かする
・相手や第三者のおかげで、自分が何かできる
ことに感謝の意を込めて使う「謙譲語」です。

しかし、上記の文例のケースでは
ブログを開設し、日々更新しているのは
その人自身。

確かに読む人がいなければ、ブログを更新する意味も見いだせないし
モチベーションも上がりませんが

あくまで、ブログを更新し、運営している主体は自分なのですから
「更新させていただく」
とまでへりくだる必要はないと考えます。

「ブログを更新しました

として、何ら問題はなく
「~させていただく」が使われていないからと言って
「謙虚さが足りない」と咎める人はいません。

同様に

「下記の場所へ移転させていただきます

という表現も、移転する主体は自社(自分)であり
誰かの要請や、資金を出してもらって移転するわけではないので

「下記の場所へ移転いたします

として、表現として問題はありません。

「おかげさまで」という気持ちを持つことは大切ですが
その感謝の念が
「~させていただく」という表現で代弁されるわけではありません。

相手の許可や恩恵を得て行っているわけではない行為にまで
「~させていただく」を使うのは
「どうです? 私はこんなに謙虚なんですよ」
という押し売りになりかねないことも気に留めておきましょう。

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今週は、気をつけたい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 敬語レッスン(2)
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                       「お会いしていただく」

今週は、おかしな使い方をしている敬語の文例を挙げつつ、
正しい敬語表現について紹介しています。

「まずは一度、当方とお会いしていただけますか?」

上記の文例で問題なのは
「お会いしていただけますか」
の箇所です。

ここでは
「お会いして」の「して」が不要で
「お会いいただけますか」
が適切です。

「会う」は自分でも相手でも行うので、敬語を混同しやすいです。
整理してみましょう。

▼自分が人に「会う」場合
主語は自分なので、謙譲語「お~する」を使い
「お会いする」

▼相手が自分に「会う」場合
主語は相手なので、尊敬語「お~いただく」を使い
「お会いいただく」

となります。

「お会いしていただけますか」は謙譲語と尊敬語を混同しています。
この場合、自分に会ってくれる相手が主語となるため、尊敬語で

「まずは一度、当方とお会いいただけますか?」

とします。

同様に、誤って「して」を使っている例として
「ご契約していただき、ありがとうございます」
「こちらにご記入してください」
「早急にご連絡していただけますか」
がありますが、

「ご契約いただき、ありがとうございます」
「こちらにご記入ください」
「早急にご連絡いただけますか」

のように「して」を外すことで尊敬語とするのが適切です。

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