今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < おかしな敬語(2)>
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                         「何かのご機会に」

丁寧な表現を意識するあまり、
過剰になったり、間違ったまま使っていたりする
“おかしな”敬語の事例を紹介しています。

(例文)
× また、何かのご機会に再度お見積依頼をいただけますよう
  重ねてお願いいたします。

「機会」にまで、尊敬の「ご」を付ける必要があるのでしょうか?

「お見積依頼」の「お」も相手を高めているようで、
実は見積依頼を受けた自分を高めていることになっています。

「再度」と「重ねて」が同じ一文にあるのもくどいですね。

上記の一文は「過剰な敬語表現」の典型例。本来、必要とされてない
ところにまで敬語を使っているので、丁寧さを通り越し、
慇懃無礼な一文になっています。

「また今度、見積を依頼してくださいね」ということを伝えればよいので、
無駄な敬語表現を取り払って、シンプルにしてみましょう。例えば…

○ また機会がございましたら、見積をご依頼ください

○ 見積はいつでも承ります。
  また、よろしくお願いたします。

○ 見積が必要な時は、またぜひお声かけください。

「ご機会に」という無理のある表現ではなく「機会があれば」とし、
「あれば」を尊敬語の「ございましたら」に変換する方がしっくりきます。

「お見積依頼をいただけますよう」は「見積依頼」という言葉を分解して、
「見積をご依頼ください」「見積は~承ります」「見積が必要な時は」に
書き換えることができます。

このように「何が言いたいのか」「何を伝えたいのか」を考え、整理すれば、
使う敬語は意外と少なくて済むものです。
ごてごてと敬語を「盛る」のではなく、ポイントをはずさず
的確な敬語表現を心がけましょう。


 
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今週は、「メールだけで仕事は完結するか?」について考えます。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法   < メールのやりとり注意書き(5)
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 「直接対話」の重要性

初対面の相手やメールでしかやりとりができない相手と
円滑にコミュニケーションを図るために注意すべき点を
挙げてみましょう。

●メールですべて済ませてしまおうと思わない
話がこじれた時は特に注意。相手の反感や誤解を招き、
収拾がつかない事態になることも…。

●長文で込み入った内容のメールは相手の理解も不十分になりやすい
用件や項目が多くなるほど、送信する側も間違ったり混乱したりしやすい。
受信する相手はなおさら。メールですべて伝わったという過信は禁物。

●メールと電話の両刀使いでフォローし合う
ポイントや優先順位の高い順にメールで連絡後、電話でフォロー。
電話で要点を伝えた後、細かい内容をメールで補足。
メールと電話を併用して、立体的なコミュニケーションを心がけると
ミスを防げる

メールが仕事や生活に浸透し過ぎて、
「直接対話する」ことが減ってきているのではないでしょうか。

別れ話を携帯メールで済ませて平気
辞表をメールで上司に送くることに抵抗を感じない
なんて話は冗談ではなく、実際に起きていることです。

自分で調べたり確認せずに、
ネットやメールの情報だけで分かったような気になっている風潮も
「直接対話する」ことを遠ざけている一因かもしれません。

「メールだけで仕事は完結するか?」

私は「NO」だと思っています。
メールでうまくいっている時は問題なくても
いつ何時、それが反転してトラブルになるか分かりません。

「お互いを知り、理解しうためのツール」がメールでもありますが
メールだけでは決してないことも、気に留めておきましょう。

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本日20:00、聴取可能!

鳥取県・米子のコミュニティFM「DARAZ FM」の番組
 「スバル代行 presents 松本誠二のへヴィメタルの逆襲」(再放送)
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再放送は今夜 20:00から。
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神垣の選曲をお楽しみください。

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今週は、メールの文字化け予防についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法   < メールの文字化け
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相手のメールが文字化けしていたら…

読者のかたから、次のような質問をいただいたので、ご紹介します。

<読者からの質問>————————————————

早速質問なのですが「環境依存文字」はどの程度認識されている
のでしょうか?

使用するメーラーによっては、環境依存文字を使うとそこだけ色が
変わるのでわかるのですが、一般的に最もよく使用されている
Outlook Expressでは判断しづらいので、気づかずに使われている
方が多いようです。

私の取引先さまには署名にまで使用されている方がいます。その方
々からメールを受け取ると毎回一部文字化けが発生します。

「環境依存文字を使ってますよ。」と教えてあげたい気もするので
すが、そこまでするのも何だか差し出がましいようで気が引けると
いうのも事実です。

(中略)

神垣さんは都度先方に伝えますか?
伝えられるとすれば、何とおっしゃいますか?

(読者 T.N 様)
—————————————————————-

環境依存文字とは、機種依存文字とも呼ばれ、
環境によって文字化けしてしまう文字のことですね。
参照 (ページの下部に主な環境依存文字を掲載)

先方からのメールが文字化けして読めない場合は
メールソフトのエンコードを変えて表示をし
それでも読めなければ、先方に「文字化けして読めない」旨を伝え
テキストデータかWordに入れ替えてもらい
再送をお願いします。

実は、あまりそうした経験がなく
「もし、そういう状況になったら…」
という想定での回答です。

T.N さんの質問にあるように
先方のメールの署名が文字化けしているのであれば
最初にメールの返信で

「ちなみに、△△さんのメールの署名にある
○○の文字が文字化けしているようです。
環境依存文字が含まれているかもしれないので
ご確認いただければと思います」

といったことを用件の後に添えて伝えてみます。

タイミングを逃すと伝えづらくなるので
気付いた時点か、
折を見て「ところで、以前から気になっていたのですが…」
と伝えるとよいかも知れませんね。

上記の回答は「読む側」の対処ですが
メールを送る(書く)側も、環境依存文字の扱いについては注意が必要です。
今週は、メールの文字化け予防について取りあげます。

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今週は、ビジネス文書→メール文への書きかえについてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < メール仕様に書きかえる(2)
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前文は省く

ビジネス文をメールに書きかえる際の留意点として
昨日は「全体の形式」の変更点を紹介しました。

今日は文面の書きかえポイントを挙げてみましょう。

1)「拝啓」などから始まる前文は不要
2)「記」で始まり「以上」で終わる「記書き」をメインに
3)「記」はなくてもよく、「以上」にひと言添えて結ぶ

1)については、すでにご存じのことと思います。
ビジネス文書の書き出しにある
「拝啓 盛夏の候 貴社ますますご隆盛のことと・・・」のような
前置きの文はメールには不要。
いきなり要件から入って構いません。

代わりに、宛先と差出人名を忘れずに明記しましょう。

社内メールの場合、「総務部の佐藤です」のように始め、用件に入りますが
社外メールの場合は、次のような簡単なあいさつ文を添えるとよいでしょう。

・いつもお世話になっております。
・お忙しいところ、失礼いたします。
・この度はご連絡をいただき、ありがとうございます。
・先日はありがとうございました(または 失礼いたしました)。
・ご無沙汰しております。

上記のようなあいさつ文が、宛名の後ににひとことあると
感じが良いものです。

ポイント2)3)の「記書き」については、次のVOL.1535で詳しく述べることにします。

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今週は、ビジネス文書→メール文への書きかえについてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法    < メール仕様に書きかえる
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                        まずは、形式から

 読者のかたから
 「ビジネス文の表記をメール文にする時にきまりのようなものは
  あるのかどうか」
 という質問をいただきました。

 業務連絡など、紙で作成する文書には、定着した書式があるものですが、
 それをメールに書きかえて送信するケースもあります。
 そのとき、ビジネス文書の書式をメールにそのまま適用できるかというと、
 そうとは限りません。

 質問をいただいた読者のかたは、「ビジネス文書→メール文」にする際、
 次の点に気を付けているとのことでした。

 1)左寄せを基本として、右揃えを考慮しない
 2)発信者をメール最後署名の前に移動する。
 3)日付をはぶく
 4)改行は文の「意味の切れ目」を中心に考える 
 5)改行は1行が右になりすぎないように心がける  など

 上記の5点は、一般文書をメールに書きかえる際、いずれも重要なポイントが
 きちんと押さえられているので、ご紹介しました。

それぞれ簡単に解説しますと…
 1)メールの場合、右揃えや中央揃えは、必ずしも反映されるとは限らない
 2)ビジネス文では発信者名を文書右上に配すが、メールでは署名で代替
 3)メールの場合、ヘッダーに日付が入るので省略可
 4)意味の切れ目で改行する方が読みやすい
 5)メールでは、自分と相手とで一文の改行の位置が異なる場合があるため

 メールに書き換える際には、まず「全体の形式」を上記のようにメール仕様に
 置きかえる必要があります。

 そのうえで、表記についての留意点がいくつかあるので、
 明日以降、ご紹介していくことにします。

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今週は、同じ意味の繰り返し表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法         < うっかり重複表現(2)
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                          「受注を受ける」

「受注を受ける」

これ、意外と使われていませんか?

でも、よく考えてみると、「受注」は注文を受けること。
「受注を受ける」という表現は
見て分かる通り、「受ける」が重複しています。

「受注」を「注文」と同じ感覚で使ってしまっている
ということなのでしょう。

重複を避けるには…
「受注した(する)」または「注文を受ける」
と表現するのが適切です。

似たような重複表現としては「受託を受ける」があります。
「受託」は「委託を受ける」という意味なので、「受ける」は不要。

「受託した(する)」「委託を受ける」が適切です。

では、受注の反対は?
「発注」ですね。

受注と発注のことを「受発注」と言ったりもします。
「受発注システム」「受発注管理」「受発注管理」
のように使います。

 
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