今週は、読んでスッキリしない表現についての考察です。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < まどろこしい表現(2)
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無駄な否定

否定が重なると、結局、できるのかできないのか、イエスなのかノーなの
か、判断しづらく、言いたいことが何なのか分かりません。

「実証できないわけではない」

⇒「~できないわけではない」という表現はもったいぶった印象を与え
ます。あっさり「実証できます」とするほうがスッキリします。

「資料がないと確認できません」

⇒「~ないと~できない」は「~があると~できる」と言い換えるほう
が感じもよく、積極性が感じられます。
この場合「資料があると確認できます」に。

「更新したのは昨日ではなく今日です」
「この問題は難解と思われがちですが、実は簡単です」

⇒「AではなくB」「Aと思われがちですが、実はB」という言い回しは、
文字数稼ぎにはなりますが、結論を急ぐ場合は冗長な印象を与えます。
否定の対象となる「A」に相当する内容はなくても意味は通じます。
「更新したのは今日です」
「この問題は簡単です」

このように否定を重ねると結論や目的がわかりにくく、書いた側の意図と
読む側の解釈がくいちがう危険もあります。
誤解を招かないためにも、できるだけ端的で分かりやすい表現を心がけま
しょう。