今週は、うっかり間違えやすい表現について取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 間違えやすい表現(4)
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身に覚え? 見た覚え?

今週は、うっかり見逃してしまう、間違えやすい表現を取り上げています。

「このメールに身に覚えのない方は、その旨をご連絡ください」

「身に覚えのない」とは、自分自身でそんなことをしたという記憶がない、
という意。行為に対する記憶がない、という意味なので、メールに身に覚
えがないのではなく「メールを送った覚えがない」というのが上記の状況。

見た覚えがない、という意味を伝える場合は「身に覚え」ではなく「心当
たり」とするのが適切です。上記の一文は、「見た覚え」を「身に覚え」
と混同して使ってしまったケースです。

似たような間違いとしては
「難なきを得ました」
という表現もあります。

意味するところは分からないでもないのですが、「難なきを得る」という
表現はなく、正しくは「事なきを得る」。

「事なき」の「事」は大事を意味し、大事にならなくて済んだというのが
「事なきを得る」の意味ですが、「事」が災難の「難」と結びついて使わ
れたものと思われます。

このように、その言葉からくるイメージが先に思い浮かび、本来使われて
いる言葉とは違う言葉を当てはめてしまうことがあります。

自分の思いこみで使っているので、人に指摘されるまで間違いに気づかな
いことが多いのが難点。注意が必要です。

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