今週は、上司や目上の相手への言葉遣いについてです。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法           < 上司への言葉づかい(2)
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                      能力ではなく事実を問う

英語以外に中国語も堪能な上司。それを知ったあなたは……

「部長は中国語も話せるのですか? すごいですね」

驚きと称賛を素直に書いたつもりの上記の一文、実はNGワードが潜んで
います。

この場合は、「~ができるのですか?」という問いかけ。これは、目上の
相手に対しては失礼にあたる表現です。同様に…

「部長は中国語がおできになるのですか?」

この場合も「できる」の敬語表現「おできになる」を使っても、意味合い
としては目上の相手の能力を測っている印象を与えるため、不適切です。

このようなケースの注意点は、「できるか、できないか」と能力を尋ねる
のではなく、「するか、しないか」という事実を確認する表現にするこ
とです。上記の場合は

「部長は中国語をお話しになりますか?」

中国語ができるかできないかを問うのではなく、「中国語を話しますか?」
という事実の確認です。

合わせて、「すごいですね」も要注意。相手を称賛するときに便利に使え
る表現ですが、やたらと「すごい」を連発するのも稚拙な印象を残します。

上記の文例のようなケースでは「どのようなきっかけで習得されたのです
か?」「英語と比べてどのような点が難しいですか?」のように、一歩突っ
込んだ質問に切り替えてみるのもひとつです。

<追記>20210720
「すごいですね」のようなありきたりの誉め言葉を使うより
 相手の優れた点について、
 自分なりに“深掘り”する姿勢を持つことが
 コミュニケーションのきっかけになります。

 表面的な誉め言葉より、相手への興味・関心を示すことが
 一歩踏み込んだ対話のきっかけになるのではないでしょうか。

 
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今回のメール作法のテーマは・・・
「真意が伝わる正しい敬語の使い方」です。
ぜひ、お読みください!

特集:仕事に効くノート術
「日経ビジネス Associe (アソシエ) 」2011年2/15号

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