今週は、上司や目上の相手への言葉遣いについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 上司への言葉づかい(3)>
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「たいした」の使い方
今朝の朝刊の広告で目に留まった一文があります。
「難易度の高い絵画的手法を小説の世界でやってのけた
二十六歳の才能はたいしたもの」
このたびの芥川賞受賞者への選評の一文が広告の中に掲載されていました。
言ってみれば、作品の素晴らしさを評した、ベテラン作家から新人作家へ
のエールと捉えていいでしょう。
「たいしたもの」という表現は、先輩から後輩へ、上司から部下へと、目
上の者からかける称賛の言葉。
ですが、称賛の気持ちを伝えようと、目下の者から目上の相手に使うのは
控えた方がよい表現でもあります。
「部長のプレゼンはたいしたものですね。感心しました」
これでは、どちらが部長か分かりません。
「部長のプレゼンには感服いたしました」
この場合、「感動」を使うと大げさですが、「感服」は相手への尊敬・尊
重の意が込められた称賛の言葉なので、このような場面にしっくりきます。
「勉強になりました」としてもよいでしょう。
逆に、上司からほめられたときに
「私のしたことなど、たいしたことではありません」
と謙遜して「たいしたことではない」という表現を使うことがあります。
このような場面の謙遜は、目上の相手からの良い評価を打ち消すことにな
るので
「ありがとうございます。目に留めていただき、光栄です」
のように素直に感謝の言葉を述べる方が感じがいいものです。
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