今週は、注意したい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる敬語
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拝見させていただき

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5年間、アシスタントとして
プロの貴重なお仕事を拝見させていただき
勉強させていただきました
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上記の文は
ある写真家のもとで5年間
アシスタントをしてきた人が
職場を離れるにあたり、送ったメールの一文です。

写真家に対する敬意が表れた文章ですが
敬語を使い過ぎていて
空回りしている印象があります。

気になるのが「拝見させていただき」の箇所です。

この場合、伝えたいのは
プロの写真家の仕事ぶりを間近に見させてもらった
ことへの感謝の気持ち。

そこで
「見せていただき」をより丁寧に書こうとして
「拝見させていただき」となったものと想像します。

「拝見する」は「見る」の謙譲語で、
それだけで「見せていただく」という意味になるため
後の「させていただき」は不要です。

余分な敬語を取り除いて、スッキリさせてみましょう。

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5年間、アシスタントとして
プロの仕事ぶりを間近で目にすることができ
大変勉強になりました
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「プロの仕事ぶりを間近で拝見でき」
としてもよいのですが
「間近で目にすることができ」と
敢えて敬語を使わず、事実だけを述べるあっさりした表現に
書き換えました。

プロの下でアシスタントを5年経験し、
勉強したのは自分自身で、
相手に強制されたり、許可を得ながらしてきたことではないので、
「勉強させていただく」ではなく
「勉強になりました」とする方が適切です。

このように今週は
気になる敬語の使い方をピックアップして
解説していきたいと思います。

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