今週は、注意したい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(4)>
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「聞いてあげてください」の言い換え
敬語の使い方で気になることについて
読者の方からいただいた質問を紹介します。
<読者からの質問>————————————————–
普段やり取りしているメール文章で気になっていることがあるので、
適切な言い方をご教授いただければと思います。
それは、
『メール相手に第三者への働きかけを促す言い回し』です。
例えば、
機器が壊れたお客様宅へ修理に行ってもらう業者へ
訪問依頼の連絡を入れるとします。
この時に
“修理内容以外にも気になる箇所があるから、
ついでに相談に乗ってもらえないか”という
お客様からの申し出も併せて伝えたいのですが、
「~聞いてあげてください。」「~してあげていただけますか?」
だと、なんとなく慇懃な上から目線な印象を
受けてしまう気がするのです。
お客様にも依頼先の業者のかたへも敬意を表せればと思うのですが。
失礼にならない依頼の仕方を教えていただけませんか?
(読者 S.Tさん)
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S.Tさん、分かります、その感じ。
「~してあげる」という言い回しを使うことに抵抗を感じるのだと
思います。
S.Tさんが修理業者の方に伝えたいのは
「聞いてもらえますか」
「聞いてあげてくれますか」
ということですが、
ここで立てる相手は
お客様のAさんです。
この場合
修理業者の方は
S.Tさんの会社の修理担当として
お客様を訪問するわけですから、
修理業者の方にとって訪問先のAさんは
「お客様」であることに変わりありません。
S.Tさんにとって修理業者の方は ソトの人
ですが
S.Tさんと修理業者の方にとってAさんは ソトの人
ということです。
したがって、次のように伝えてみてはいかがでしょうか。
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○日のA様の訪問修理ですが
A様から今回の○○の修理以外に気になる箇所がある
とのご連絡をいただきました。
○○の修理の際、併せて
A様のご要望をお尋ねいただけますか?
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「聞いてもらう」を「尋ねる」という言葉に
置き換えました。
Aさんに「尋ねる」のは、修理業者の方なので、
謙譲語の「お~いただく」を用い、
「お尋ねいただく」
とします。
「お尋ねください」だと、
メールでは命令調になるので
「お尋ねいただけますか」
と問いかける表現にすることで
印象が和らぎます。
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