ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

今週は、正しい敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 敬語の練習(3)
◆─────────────────────────────────◆
                        「ご一緒しませんか」

相手に一緒に行くことを呼びかける一文です。

「ご一緒しませんか」

このように書いたり、言っていますが
正しくは次のようになります。

「一緒にいらっしゃいませんか」

この場合、もともとの意味は「一緒に行きませんか」です。
誘う相手を立てて敬意を表すのであれば、
「行く」の尊敬語「いらっしゃる」を使い、
「一緒にいらっしゃいませんか」となります。

「ご一緒しませんか」は「ご~する」という謙譲語と混同したものと
思われます。

「ご~する」は「ご案内する」「ご説明する」のように、
相手に向かって自分がする動作に使い、相手を立てる表現です。

部下が上司に同行する場合は「ご一緒します」ですが、
部下から上司に「一緒に行きませんか」という意味合いで
呼びかけるのであれば
「一緒にいらっしゃいませんか」が適切です。

▼関連記事
【仕事のメール心得帖】「ご一緒しませんか」の言い換え< 読者からの質問(5)>VOL.777

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

記事全文を読む

今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(3)
◆─────────────────────────────────◆
                            敬語の使い方

<読者からの質問>————————————————

これまで、敬語の使い方を何回か紹介されていますが、
日本経済新聞が発行している日経インテレッセ10月号(No.138)を
ご存知でしょうか?

ここで、「あなたの敬語大丈夫ですか?」(監修:国語学者 萩野貞樹氏)
という特集があり、特に「いただく」の使い方について、
自分の理解が正しくなかったという結果が出て、
もう、何がなんだか分からない状態です。

例:
01:
A さきほど、お電話いただいたとのことですが。 ×
B さきほど、お電話くださったとのことですが。 ○

02:
A ファックスを送りましたので、ご覧いただけますか?  ×
B ファックスを送りましたので、ご覧くださいませんか? ○

03:
A 少々、お待ちいただけますか?  ×
B 少々、お待ちくださいませんか? ○

04:
A 料金着払いでお送りいただきますようお願いします。 ×
B 料金着払いでお送りくださいますようお願いします。 ○

読者 T.H 様
——————————————————————

日経インテレッセの特集は読んではいないのですが、
「いただく」と「くださる」は判断に迷いますよね。

文化庁の「敬語の指針」40ページに
「いただく」と「くださる」の使い方の問題が取り上げられています
(第2 敬語の適切な選び方 5「いただく」と「くださる」の使い方の問題)

「敬語の指針」によれば
「ご利用いただく」は謙譲語I
「ご利用くださる」は尊敬語
と区別しているようですが、結局はどちらを使っても良いとあります。

上記の例はいずれも「尊敬語」として相手を立てる言い方である
「くださる」が正しいとしているようですね。

これも一理あると思いますが、私自身は文化庁の「敬語の指針」の解釈を
基準にしています。

敬語の使い方については細かく見ていくときりがありませんが、まずは、
自分自身で理解・納得でき、相手に対して失礼にならない表現であれば
よし、としてもよいのではないでしょうか。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、ぼかし言葉やバイト語についての考察です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法             < 今どきの言葉(3)
◆─────────────────────────────────◆
                     「よろしかったでしょうか」

「以上でよろしかったですか」
「こちらでよろしかったでしょうか」
「返信はメールでよろしかったでしょうか」

コンビニ、ファミリーレストランですでに氾濫しているといっていい
今どきの言葉が「よろしかったでしょうか」です。

もともと「よろしかったでしょうか」は、過去の行為を確認をする際に
使うフレーズです。例えば…

「資料を会社宛てにお送りしましたが、よろしかったでしょうか」

という具合です。

ところが、何もしないうちから「~でよろしかったでしょうか」
と問われると、半ば強制されている印象を受けます。
代表例は、ファーストフード店の店頭で尋ねられる

「店内のお召し上がりで、よろしかったでしょうか」

このフレーズに多くの人が違和感を覚えるのは、
いきなり過去形で念押しされる点ではないでしょうか。
「店内にてお召し上がりでよろしいでしょうか」
で意味は通じます。

相手の求めていることを察して気を利かせるのと、
相手が求めてもいないことを押し付けるのとでは、大きな違いがあります。

先回りするより、一度相手に打診する、確かめてことに及ぶ
という「間」がメールにも必要ではないでしょうか。

▼関連記事

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、感じのよいビジネスメールへの書き換え指南です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法          < 書き換える技術(2)
◆─────────────────────────────────◆
                           ご持参ください

読者のかたから次のような質問を頂きました。
——————————————————————

「お申し出ください」と同様(?)に迷うのが「ご持参ください」です。

「参る」は謙譲語と思いますので、他人に何々してくれというのに
使うのには抵抗があります。

で、「資料をお持ちください」などと書いているのですが、
なんか漢語の魔術か「ご持参ください」の方がおさまりが良い気がして、
いつもむずかゆい感じがしています。

「持参する」を「参る」に分解するのが気にしすぎなのでしょうか?

読者 星のおじ様
——————————————————————

星のおじ様のように「持参する」を「持って参る」という謙譲語として捉
え、人の動作に使うことに抵抗を感じる人は少なくないようです。

では、「ご持参ください」を言い換え・書き換えるとしたら・・・

「○○をお持ちください」
「○○をお持ちになってください」

で相手への敬意は十分伝わりますね。

参考までに
文化審議会国語分科会「敬語の指針」の記述を挙げておきましょう。

「敬語の指針」では、「参る」や「申す」は謙譲語IIに当たる敬語としつ
つも、「ご持参ください」といった表現の中に含まれる「参る」は、既に
謙譲語IIとしての働きを失っていると言ってよく、「ご持参ください」を
「相手側」の行為に用いるのは問題ない、としています。

つまり、もともと「持参」という言葉が持っていた謙譲の意味が薄れてき
ているということでしょう。

※謙譲語IIとは…
自分側の行為・ものごとなどを、話や文章の相手に対して丁重に述べるもの。
例)参る、申す、いたす、拙著、小社 など

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】


平日日刊で無料配信。登録はこちらから

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む
今週は、感じのよいビジネスメールへの書き換え指南です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法            < 書き換える技術
◆─────────────────────────────────◆
                          ご遠慮ください

読者のかたから次のような質問を頂きました。
————————————————————-

「ご遠慮ください」
は正しい敬語なのでしょうか?

以前、会社の先輩に、
遠慮は自分がするもので、相手に強要するものではないから、
お願いごとに「ご遠慮」は使わない、と言われたことがあります。

それからは、その言葉を使用せず、
「携帯電話のご利用はお控えください」や、
「講演中のタバコはおやめください」
というような言い方をしています。
読者 I.M 様
——————————————————————

「ご遠慮ください」が敬語として正しいかどうかは、諸説あるようです。
I.Mさんが書かれているように、自分からのお願いする場合には使わない
という説、慣用表現として定着しているので使ってよいとする説、
いろいろです。

ここでは敬語としての正誤ではなく、どのように言い換えると適切か考え
たいと思います。

「ご遠慮ください」に代わる言い方・書き方としては、I.Mさんがすでに
実践されている

「~はお控えください」
「~はおやめください」

という表現がしっくりきます。「ご遠慮ください」という表現に抵抗が
ある場合は、上記の二つのフレーズに置き換えてみるうといいですね。

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

2005年創刊! ビジネスメールを書くときに役立つ無料メールマガジン配信中
「まぐまぐ大賞 2017」ジャンル別賞の知識・ノウハウ部門で5位に入賞しました!

2018.01.26【しごびトーク・カフェ】スペシャル開催。ゲスト:木村タカヒロさん

7冊目の著書「仕事で差がつく言葉の選び方」刊行。ビジネスに使える大和言葉を紹介しています。

広島の酒蔵取材を担当しました!「きもので酒さんぽ」絶賛発売中!

2015年に編集協力した単行本「一目置かれる大和言葉の言いまわし」が文庫化

THEプロフェッショナル広島

取材、ライティング、編集のお問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室

記事全文を読む

今週は、社内・社外での上司に対する敬語表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法             < 上司への敬語(5)>
◆─────────────────────────────────◆
                             ご苦労さま

時間外に仕事を手伝ってくれた上司に何かひと言メールしたい。こんなと
き、どのような表現がよいでしょうか?
——————————————————————

1)昨日は遅くまでご苦労さまでした。

2)昨日は遅くまでありがとうございました。

——————————————————————

「ご苦労さま」は基本的に、自分のために仕事をしてくれた人に対して
かける言葉です。

身近な例では、荷物を届けてくれた配達員さんに荷物を受け取るときに
「ご苦労さま」と“ねぎらい”の気持ちを込めて用います。

ですから、上記のようなケースでは、上司から部下に「ご苦労さま」を使
うことはあっても、部下から上司へ「ご苦労さま」を使うのは失礼になり
ます。

上司に対しては、1)のねぎらいの言葉ではなく2)のような感謝の言葉
を伝えるほうが好ましいです。

「昨日は大変助かりました。ありがとうございます」
「おかげさまで期限に間に合いました」
など、感謝の気持ちとともに結果や成果を伝えるのもよいでしょう。

「敬語の指針」より

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

そろそろ仕事に慣れてきた新人に渡してみては?

★8冊目の著書「迷わず書けるメール術」発売中!

読んだら旅に出たくなる本「空飛ぶ野菜ソムリエ 世界の旅ごはん」
神垣が企画・編集を担当しました。

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

7冊目の著書「仕事で差がつく言葉の選び方」刊行。
ビジネスに使える大和言葉を紹介しています。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

記事全文を読む