今週は、使い方が気になる言葉をピックアップします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 気になる言葉(4)
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                   「まで」はいつまで?
▼ 含むか含まないか、それが問題だ
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「5日まで不在にします」
という場合、この「まで」が示す期間はいつまででしょうか?
5日は不在で6日はいるのか、4日が不在で5日からいるのか。

「10日までに提出してください」と締め切りの連絡を受けた時、
9日に提出すべきか、10日中の提出でOKなのか。これも迷うところです。

この「~まで」がどこまでの範囲・期間を指すものなのか、個人的にずっ
と気になっていました。調べてみたところ、どちらの解釈でも間違いでは
ないようです(ちょっと拍子抜けしてしまいましたが…)。

「まで~ない」という場合の「まで」は、指定した日付や場所を含むか否
かの明確な決まりはないのだとか(個人的には、はっきりしてほしい気持
ちでいっぱいですが…)。

▼ 「まで」の解釈のすり合わせを
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そうなると、自分と相手とでは「まで」の指し示す範囲の解釈が違うこと
がありえますよね。

ですから、メールでも口頭でも「5日まで出張で不在ですが、6日には社に
います」と言い添えておくと、行き違いを防げます。

「10日までに提出」という場合も、相手に「10日中に提出、という理解で
よろしいですか?」と確認するようにしています。原稿の提出は早いにこ
したことはありませんが、一日猶予があるとないのとでは、書く側にとっ
ては気持ちの持ちようが随分違ってきますから。

言った言わないのトラブルを避けるためにも、「まで」が示す範囲の確認
をお忘れなく。

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今週は、使い方が気になる言葉をピックアップします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 気になる言葉(3)
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「やる」と「あげる」
▼ 「あげる」>「やる」?
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「犬にえさをあげる」 「犬にえさをやる」
「花に水をあげる」  「花に水をやる」
あなたはどちらを使いますか?

目下の者や動物などに与える場合に使うのが「やる」。
敬うべき対象に物をさし上げる場合に使うのが「あげる」。
というのが、それぞれの言葉の本来の意味。

もともと「あげる」は目下の者が目上の人に対し、何かを与える時に使う
「謙譲語」でしたが、今では「丁寧語」や「美化語」として使われること
のほうが多いようです。「やる」だと乱暴に聞こえるというのも一つの理
由でしょう。

▼ 相手との関係、状況で言葉も変わる
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かつては、「犬にえさをあげる」という言い方はしなかったものですが、
現在はペットを家族の一員とみなし、地位(?)が向上したせいか、ペッ
トにも「あげる」が普通に使われています。

その時々の相手との関係、状況により変わりゆく言葉なのでしょう。

とは言え、個人的には、この「あげる」に抵抗を感じることが多いです。
実家で長年飼っている犬には未だに「えさをやる」と言うし、子どもに対
して「あげる」は使いづらいです。一方で「仏さんにお供えあげてきて」
「じいちゃんにお茶あげて」というのは日常的に使っています。

何でも対等であるより、場合によっては年齢や経験による上下の区別があっ
てもいい。せめて、言葉の上だけでも…と考えてしまうのです。
古いのかな?

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