今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < メールの文章(4)
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                           専門用語の扱い

専門用語というと、難解な言葉の羅列をイメージしますが、
実際、同じ職場や業界で使われている専門用語は
拍子抜けするくらい簡単な言葉だったり、略した言葉だったりします。

女子高生同士の携帯メールの内容が大人に理解不可能なのと一緒で
言葉としては難しくはなくても
特定の集団だけに通用する隠語や略語、造語が
いつの時代もどこの世界にも存在するものです。

同じ職場、同じ業界の相手とのやり取りでは、
お互いが専門用語を使っていることに気がつきません。
それで問題なく通じるからです。

ですが、相手が社外や業界外の人の場合は、
当然、普段使い慣れている言葉が通じないことが多く、
わかりやすく言い換えることが必要になるわけです。

簡単な例を挙げると
印刷業界で使う「表1(ひょういち)」「表4(ひょうよん)」。

これは「表紙」と「裏表紙」を意味します。
印刷会社の担当者には通じますが、客先の担当者へのメールには
「表紙」「裏表紙」と書いて伝えます。

官公庁が職場の人には、いわゆる官庁用語というものも
通常の業務で扱い慣れていると、特殊性があることに
気付かないのではないでしょうか。

私が感じるのは、漢字表記の多さです。例えば…
堅持(かたく守る)、陳述(述べる)、勧奨(勧める)、衷心(心から)

これらはお役所の文書でよく見かける言葉です。
確かに漢字で表記する方が格式が感じられますが、
裏を返せば、言葉に威厳があっても実のところ、伝わりにくい。

これらは専門用語というより、形式化した言葉と言えますが、
本心を伝えにくい表現だと思います(それが狙いなのかもしれませんが…)。

専門用語もいろいろあります。
わかりやすいメールにするには、専門外の人が読んだ時にも理解できること。

つまり、相手にとって一般的でない特殊な用語は
言い換えて伝える配慮が必要ということです。

まったくの余談ですが…
各業界特有の言葉とそれを駆使する人のやりとりを紹介した
楽しいサイトはこちら
専門用語編はこちら

 
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 2005年1月10日9時30分の創刊から丸4年!
 自分でもこんなに続くとは思っていませんでした。

 これもひとえに
 今朝もこのメルマガを読んでくださっている
 あなたのおかげです。

 ありがとうございます。

 これからも日々の仕事に役立つメール作法と
 神垣の笑える日常を
 お届けしていきたいと思っています。

 3月7日号の「週刊現代」に
 北野武へのインタビュー記事があります。
 タイトルは「俺が考えるかっこいい大人」。

 その中で、
 作法というのは効率的できれいなもの。
 ちゃんと理由があって、それをすることが実に効率的でいい、
 と語っています。

 「上下関係の一番洗練された形は作法だと思う。
  だから、若い人は作法を覚えると同時に、
  なぜそういう形になったかを勉強すると
  すごく面白いとアドバイスしたい」
 とありました。

 メールに置き換えたとき
 効率よく、しかも相手を不快にしない
 きれいな日本語の文章が書けたらいいな
 と今でも思います。

 メール神垣流なんて立ち上げる気はまったくありませんが
 仕事の場で、お互いが良い気持でやりとりできる
 そのための“作法”をこれからも
 読者と一緒に考え、発信していきたいです。

 これからも【しごび】をどうぞ
 よろしくお願いいたします。

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