今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(2)>
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「~になります」
<読者からの質問>————————————————
以前から気になっている表現に対し、
思いきって質問することにしました。
最近
「~になります」という表現の多用が気になります。
複数のものを買い物し
「100円+350円+1500円=合計1950円になります」
上記のように、何かの結果として導き出された回答が
1950円になる場合に、「~になります」を使うなら
違和感は少ないですが、
もしかしたら「1950円です」で済むのでは?
と思うこともしばしば。
「?度」の高いものでは
・文章の最後の結びが 「以上になります」
・○○に該当するものは、□▲◎になります など・・・
すべて
以上 / □▲◎です で、
十分コト足るように感じます。
神垣さんは どのように思われますか?
私の考えすぎでしょうか?
(読者 I.Oさん)
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決して考えすぎではありません。
「~になります」は
いわゆるコンビニやファミリーレストランの接客で使われる
「バイト敬語」のひとつと思われます。
I.Oさんが例に挙げた「合計1950円になります」とか
「全部で千円になります」のように
ある数値に達するとき、「~になる」とするのが本来の使い方です
(ある状態に至る様を示す時にも「になる」は使われますが…)。
しかし、ご指摘の通り
支払時の合計金額を知らせるような場合以外でも
同じような感覚で「~になります」が使われていることが増えました。
「こちらが製品カタログになります」
「お待たせしました、ご注文の品になります」
「お申込みいただいたのは、指定席になります」
上記は、話し言葉で使われることが多い表現ですが
「~になります」としなくとも
「~です」で言い切れる表現です。
「現在、満席のため、1時間ほどお待ちいただく形になります」
これも、「形」という言葉をさしはさまなくても
「お待ちいただいております」
「お待ちいただけますか?」
として事足ります。
はっきりと伝えたり、明言したりする方が
双方にとって誤解がなく、良いと思われるのですが
「~になります」とか「~の形になります」のように
ぼやかした表現で明言を避ける傾向にあるのがバイト敬語です。
話し言葉同様、書き言葉でも疑問を抱くことなく、
使っているケースが見られます。
よく意味を考えず、なんとなく使われている
バイト敬語の類は、どうも鼻につくのですよね。
人が使っているからと流されず、本来の意味を知って
きちんとした表現ができるる大人でいたいものです。
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