今週は、敬語の誤った使い方についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法 < 変な敬語(2)>
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「お持ちする」
「見本誌をお持ちしましょうか?」という問いかけに相手から
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌は
お持ちしなくてもいいです」
と返答がありました。
こちらが相手に使った謙譲語の「お持ちしましょうか」に引きずられ
相手が「お持ちしなくても」と返答してしまったようです。
「お持ちします」の元の言葉は「持っていく」。
自分が主体で、相手に持っていく場合は、謙譲語の「お持ちする」を使います。
一方、
「持っていく」動作の主体が相手である場合は、尊敬語の「お持ちになる」
を使います。
そうすると、冒頭の文例は、相手の動作に対する尊敬語なので
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌をお持ちにならなくても
いいです」
となります。
・相手“自身”が持つ ⇒ 尊敬語「お持ちになる」
・相手のものを“自分”が持ったり、相手に持っていったりする
⇒ 謙譲語「お持ちする」
と使い分けます。
<追記>2022.02.11
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌をお持ちにならなくても
いいです」の「いいです」は下記のように書き換えてもよいでしょう。
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌を
持ちにならなくても大丈夫です」
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌を
お持ちいただくには及びません」
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