
今週は、気をつけたい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語レッスン(4)>
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「更新させていただく」
今週は、おかしな使い方をしている敬語の文例を挙げつつ、
正しい敬語表現について紹介しています。
「ブログを更新させていただきました」
ブログを更新する際に添えられていた一文です。
ブログを運営する本人は
「このブログの記事が更新できるのも
読んでくれている、あなたたのおかげです」
という気持ちを込め、謙虚に
「~させていただく」
を使っているのだと思われます。
「~させていただく」は
・相手や第三者の許可を得て、自分が何かする
・相手や第三者のおかげで、自分が何かできる
ことに感謝の意を込めて使う「謙譲語」です。
しかし、上記の文例のケースでは
ブログを開設し、日々更新しているのは
その人自身。
確かに読む人がいなければ、ブログを更新する意味も見いだせないし
モチベーションも上がりませんが
あくまで、ブログを更新し、運営している主体は自分なのですから
「更新させていただく」
とまでへりくだる必要はないと考えます。
「ブログを更新しました」
として、何ら問題はなく
「~させていただく」が使われていないからと言って
「謙虚さが足りない」と咎める人はいません。
同様に
「下記の場所へ移転させていただきます」
という表現も、移転する主体は自社(自分)であり
誰かの要請や、資金を出してもらって移転するわけではないので
「下記の場所へ移転いたします」
として、表現として問題はありません。
「おかげさまで」という気持ちを持つことは大切ですが
その感謝の念が
「~させていただく」という表現で代弁されるわけではありません。
相手の許可や恩恵を得て行っているわけではない行為にまで
「~させていただく」を使うのは
「どうです? 私はこんなに謙虚なんですよ」
という押し売りになりかねないことも気に留めておきましょう。
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