今週は、実は相手に対して失礼な敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法              < 失礼な敬語(2)
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                      「おやりになりますか?」

「ご自分で料理はおやりになりますか?」

目上の相手に
「料理をしますか?」という尋ねるつもりで
使った敬語が「おやりになりますか」。

しかし、これは
「やる」という動詞に尊敬語の「お~になる」を付けていて
敬語としてはちぐはぐです。

なぜなら、
「やる」は「する」のくだけた表現で
本来の言葉が俗っぽいため
いくら敬語で飾っても適切な表現にはならないからです。

「する」の尊敬語としては
「なさる」を使い

「ご自分で料理はなさいますか?」

とするとしっくりきます。

同様に
× ゴルフはおやりにならないのですか

○ ゴルフはなさらないのですか

× 懇親会の出席はどうしますか

○ 懇親会の出席はどうなさいますか

× シャトルバスを利用したら早いです。

○ シャトルバスを利用なさると早いです。

といった「なさる」の使い方もお勧めします。

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今週は、実は相手に対して失礼な敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 失礼な敬語 >
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                         「お分かりですか?」

「お分かりですか?」
あるいは
「お分かりになりましたか?」

元の言葉は
「分かりますか?」
「分かりましたか?」
で、それをそのまま敬語っぽく表現したのが
上記の文です。

しかし、「お~ですか」「お~になりましたか」といった
丁寧な言葉を使っていても

目上の相手に
「分かりますか?」「分かりましたか?」
と尋ねること自体、相手を見下すことになり
よろしくありません。

「理解できたか」を相手に問うのではなく
自分の説明で「理解してもらえただろうか」と確認する姿勢を
言葉にする必要があります。

例えば

「(先ほどの説明で)ご理解いただけましたでしょうか?

「当方の説明に不備はございませんでしたか?

ご不明な点等ございましたら、お知らせください

といった言い回しをお勧めします。

相手の理解の可否ではなく
自分の説明で十分に伝わっているか否かを
訪ねる“謙虚さ”を表現に込めると
相手に対して失礼になりません。

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       今週は、「書く力」を上達させる日々の訓練についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 「書く」ための基礎訓練(5)>
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                       「調べる」ひと手間

 「書く」ための基礎訓練として
 覚えておいてほしいこと
 最後の一つは「調べる」ことです。

 「この言葉、どの漢字?」とか
 「同音異義語、どっち?」とか
 メールを書くときも
 迷ったり、分からなかったりする言葉が
 あると思います。

 パソコンの変換候補で
 「それっぽい」文字が候補に挙がってきますが
 それに頼らず、自分で調べるという
 ひと手間を惜しまず、実践してほしいです。

 わざわざ図書館へ足を運ばずとも
 インタ─ネットを活用すれば
 即時に言葉の意味を調べることができます。

 パソコンの文字変換に頼って、それを鵜呑みにしたりせず
 疑問に思った言葉は
 辞書などを使って自分で調べて
 正しい使い方や用法を自分で確認しましょう。

 自分で「調べる」という行為なくして
 語彙を増やすことはできません。

 「これでいいのかな」
 と感じた時点で、調べて確かめる習慣をつけましょう。

 繰り返し当メルマガで述べていることですが
 ひとつ、基準になるものを持っておくといいですね。

 辞書でもいいし
 もっとコンパクトな
 「記者ハンドブック」のような
 基準となるものを持っておくことをお勧めします。

 自分が判断に迷った時に指針になる
 「基準」を持っておくと
 誰に対しても説明することができます。

 なんとなくとか、あいまいな基準でなく
 「わたしは(当社では)これを基準に表記を統一しています」
 と相手を説得できる材料を手元に置き
 社内や部署内で共有しておいてほしいと思います。

 ▼参考
 「記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集」
 


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今週は、「書く力」を上達させる日々の訓練についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 「書く」ための基礎訓練(4)
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                       「話す」ために書く

 「聞く」こと同様
 「話す」ことも、
 「書く」ことには直接、関係なさそうに思えます。

 長い間、わたしもそう思っていました。

 子どもの頃から人と話すのが苦手、話が下手
 だから、書く方に走った
 経緯があるのですが

 成人して、書くことを仕事にしてから
 否が応でも人前で話さざるを得ない場面が増え、
 鍛えられた結果、思います。

 「話す」ことで「書く」ことは上達する
 と。

 話し言葉と書き言葉は違うものですが
 発表やプレゼンなどで人前で話をする際は
 話すための原稿(シナリオ)を書く作業が発生します。

 これはテレビやラジオのニュース原稿と同じように
 限られた時間内に、端的に、聞き手の興味をそらさぬよう
 内容を伝える必要があります。

 この場合も

 ・タイトル
 ・概要
 ・詳細

 という文章の構成は同じですが

 「概要」や「詳細」が長すぎると
 たちまち聞く側は飽きてきますから

 よりタイトに凝縮した内容にしつつ
 テンポよく次々に話を進めていかなければなりません。

 「話す」ための文章を書く際には
 まず、一度、伝えるべきことをざっと文章として書いてみます。

 そのままでは
 冗長で、それを基に話しても
 相手の関心を引くことはできませんから

 書いた文章を組み立て直し
 聞き手に伝わるように再構成します。

 パワーポイントに
 紙芝居形式で
 「タイトル→概要→詳細」
 の順まとめ、展開していってもいいでしょう。

 どのように書いたら
 ダイレクトに相手に伝わるか
 を意識して「話すための文章」を書くことは

 要点だけをピックアップして
 分かりやすくまとめていくという点で
 メールの文章をまとめる手法と同じです。

 意識して量を書くうちに慣れてきますが
 最初は、とりあえず、ざっと文章にしてみて
 読み直して構成し直す、という作業を
 面倒がらずに続けると、

 次第に「下書き」の準備なしでも
 書けるようになります。

 騙されたと思って、試してみてください。


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今週は、「書く力」を上達させる日々の訓練についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 「書く」ための基礎訓練(3)
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                      文の構成を「聞き取る」

 「書く」ことと「聞く」ことは
 一見、関係なさそうですが
 「書く」力を付ける訓練として
 「聞く」ことが意外と役に立つものです

 例えば
 テレビやラジオのニュース。

 これらの原稿も
 新聞の記事と同様

 ・見出し → タイトル
 ・リード → 概要
 ・本文  → 詳細

 という構成で書かれていることが多いので
 注意して聞きとってみてください。

 テレビのニュースの場合は
 ニュースごとに「見出し」に相当する一文が
 テロップとして画面に出てきます。

 メールに置き換えると
 それが「タイトル」つまり、
 「結論」としてもっとも伝えたいことでもあります
 (NHKの「ニュース7」など、スタンダードなニュース番組)。

 ニュースによっては
 「見出し」部分が広告の「キャッチコピー」のように
 人の気を引くインパクトのある一文にしているケースもあります
 (NHKの「ニュースウォッチ9」など)。

 どのような「タイトル」にして
 視聴者や聴取者(リスナー)の関心を集め
 ニュースを展開していくか

 聞き取りながら、
 原稿の構成を頭の中でたどってみてください。

 テレビやラジオのニュースは
 キャスターやアナウンサーが声で伝えていきますが
 彼らが読む原稿は文字で書かれています。

 しかも、放送時間内で
 幾つものニュースを伝えていくため
 秒単位でニュースが配分されているので
 原稿自体は、とてもコンパクトに内容が凝縮されています。

 新聞記事ほどみっしりと
 文字で埋められていない分
 要点の要点だけがまとめられているので

 メールの「結論から書く」「要点を端的に伝える」
 文を知るうえでも大いに参考になります。

 英語を身につけるのに
 リス二ングが欠かせないように

 文章を書くうえでも
 「聞き取り」は文の構成をイメージトレーニングする
 “教材”あるいは“サンプル”として
  最適です。


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今週は、「書く力」を上達させる日々の訓練についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 「書く」ための基礎訓練(2)
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                        書くために「読む」

 「書く」力を上げるためには
 「読む」「聞く」「話す」「調べる」
 ことも重要と、前回のメールマガジンで述べました。

 「書く」ことと対をなすのが
 「読む」ことです。

 特に、新聞や書籍など
 紙に印刷された活字を
 読むことを意識的に続けることが重要。

 なぜなら
 新聞、雑誌、書籍の文章は
 「書き手」だけでなく、
 それを読み、整える、
 「書き手」以外の人(多くの場合、編集者)の手が入っており

 文章の完成度、という点で
 精度が高いからです。

 ブログやSNSから発信される
 ネット上の文章には
 視点や内容が面白いものが多く
 引き込まれるのですが

 一人の書き手から発信されるため
 文章自体はラフで、外した表現が多くなります。

 文章を書く上で
 お手本とするなら
 人の手が加わった、精度の高い文章に触れる頻度を
 増やすことです。

 もっとも身近な“紙の活字”として
 挙げられるのが新聞記事。

 新聞一面の一番大きな記事は
  ・見出し
  ・リード(前文)
  ・本文
 という構成になっています。

 ・見出し → タイトル
 ・リード → 概要
 ・本文  → 詳細

 という組み立てを意識しながら読むことで
 メールを書く際に強調される
 「結論から先に書く」
 という文の運び、展開を学ぶことができます。

 また、語彙や表現を知るには
 書籍、それも、ビジネス書や自己啓発本の類より
 小説や文学作品がお薦めです。

 例えば
 出版各社が夏のキャンペーンで掲げる
 文庫のラインナップ(「新潮文庫の100冊」など)
 には、文学作品の古典から現代の作家のものまで
 幅広く良質な作品がピックアップされています。

 こうした“紙の活字”も
 ネット上で読むことができるケースも増えています。

 書くための訓練の一つとして
 “紙の活字”に触れる機会を
 一日一回、意識的に取り入れてみませんか。

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 【しごび】 の お 知 ら せ
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 1月27日(火)に開催の
 【仕事美人 トーク・カフェ】VOL.24
 は定員に達したため、受付を終了しました。

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      【仕事美人 トーク・カフェ】VOL.24
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          ささもと みわ さん
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