今週は、使い方に注意したい言葉・表現についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法         < 気をつけたい言葉(2)
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                             「なり」

「私なりに考えてみたのですが…」
「彼なりの判断でしたことだと思います」

このように「~なりに」「~なりの」は、
名詞や形容詞の後に付いて「それ相応の、それにふさわしい」状態を
意味します。

注意しなければならないのは、
目上の相手に対して使う表現としては不適切
であるということ。たとえば

「部長なりのご意見をお聞かせください」

は、上司に対して上から目線で尋ねている
印象を与えます。

この場合は
「部長のご意見をお聞かせください」
「部長はどのようなご意見をお持ちでしょうか」
「部長はどのようにお考えですか」
「部長はいかがでしょうか。ご意見をお聞かせください」
と言い換えます。

自分より目上の相手、敬意を示す相手には
「~なりに」「~なりの」
といった言葉を添えず
相手はどのように考えているか、どのような意見なのかを
尋ねることをおすすめします。

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今週は、使い方に注意したい言葉・表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 気をつけたい言葉
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「はなむけ」

「餞」と書いて「はなむけ」と読みます
(表記としてはひらがなで書くのが一般的)。

「餞別」と意味は同じで、別れる人の旅立ちや門出を祝い、
贈る金品や言葉を指します。

卒業シーズンの今、「卒業生に贈るはなむけの言葉」というふうに、
よく使われる表現です。

門出を祝う言葉という意味から、祝いの席で使う言葉と誤解し
「新入社員へのはなむけの言葉」のように使うのは間違い。

「はなむけ」は旅立つ(別れる)人への言葉であり、
新たに人を迎える場合は、
「新入社員へのあいさつ」「新入社員への(祝いの)言葉」
とするのが適切です。

「はなむけ」は、「馬の鼻向け」に由来します。

かつて、遠方に旅立つ人の前途の安全を祈り、
旅立つ先の方向へ馬の鼻先を向ける習慣を「馬の鼻向け」と言い、
それを略して「はなむけ」という言葉が生まれたようです。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                           文末の「まで」

<読者からの質問>————————————————

今回の【遠慮するメール< 贈答品のお礼メール(2)>VOL.989】の中で、
普段から疑問に思っていた点があったので、質問させていただきます。

贈答品のお礼メールの例として、

 略儀ながらメールにてお礼まで。

とありましたが、
この最後の文の「~まで。」という表現について、
これは略語や口語に当たるので
文章には不向きだと指摘されて以来、違和感を覚えます。

とはいえ、他の表現が見つからずに
まだ使っているのが現状です。

神垣さまの見解をお教えいただければと思います。
(読者 T.Fさん)
——————————————————————

に対していただいた質問です。

「お礼まで」の「まで」は、文末で終助詞的に用いられるもので、
「まで」の前にある言葉を強め、確認する気持ちを表します。

ですから、「まで」で文を結ぶこと自体は間違いではないのですが
目上の相手や客先に対しては、後の言葉を省略しているようで
失礼にあたると感じられるのかもしれません。

「まで」に代わる言葉としては
「略儀ながら、メールにてお礼申しあげます」
(この場合は、後に続く「ありがとうございました」は省いてもよいでしょう)
「略儀ながら、メールにて失礼いたします」
と言い換えることができます。

「お礼まで」「ご報告まで」の「まで」はそれで文章が完結するので
「お礼まで申しあげます」「ご報告まで申し上げます」と
「まで」の後に文章を続けないように気をつけましょう。

 
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本書の出版は、昨年発売された
「日経ビジネスアソシエ」7月1日号の特集
「伝わるメール 嫌われるメール」で神垣の記事を見た
編集者からの提案がきっかけでした。

20代の女性編集者が
「私たちが読んで参考になるメールのフレーズ集がほしい!」
という思いから出発した本です。

編集者と会ったのは、一度だけ。
東京と広島でメールや電話でやり取りしながら

ビジネスのやり取りで想定される場面を挙げ
相手に感じよく伝わるフレーズだけでなく
恥をかくNGフレーズと対比させ

とにかく“使える”本にしようと
互いにアイデアを出しあいながら、まとめていきました。

仕事との兼ね合いがうまくとれず
大幅に執筆が遅れてしまったのですが
担当編集者は、最後の最後まで粘り強く
丁寧に編集作業をし、本書を世に送り出してくれました。

担当編集者と一緒につくった!
と実感できる一冊です。

本も「ものづくり」のひとつ。

著者だけでなく、編集者
DTP担当者、表紙のデザインや本文のレイアウトをする
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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(4)
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                           会社の呼び方

<読者からの質問>————————————————

社外の相手に対して、自分の会社のことを
「弊社」とか「当社」と呼びますが、

例えば社内の書類、もしくは会議の席などで
自分の会社のことを何と呼べばよいのでしょうか?

社名で呼ぶと何度も何度も同じ音の繰り返しで
すっきりしない気がしますし、
かと言って「我が社」は仰々しすぎます(小さい会社ですので)。

社内のお局さまに尋ねたら「当社」じゃないの?と
言われました。
(読者 C.Mさん)
——————————————————————

社内の先輩のおっしゃるとおり「当社」が一般的ではないでしょうか。
文書の場合は、「わが社」と仮名表記すると、若干、仰々しさが薄れます。

口で言う場合「うちの会社」「うち」という言い方もありますが、
くだけすぎた感があります。

相手の会社の呼び方としては「御社」「貴社」が一般的ですが、
話し言葉では「貴社」よりも「御社」とする方が好ましいです。

「貴社」を口で言った場合、「記者」「帰社」などと紛らわしいためです。
書き言葉で「御社」を使うのは差し障りはありません。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(3)
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                       「たく」で終わるメール

<読者からの質問>————————————————

子供の学校の保護者さんから、
質問や尋ねたいことがあるとき、
「~たく」で終わるメールをもらうことがあります。

たとえば、
「6年生を送る会の送迎を
保護者のかたにご協力をいただきたく。」
という感じです。

メール全体の言葉づかいは丁寧なのに、
最後に「~たく」があるだけで、
ぶっきらぼう&尻切れトンボ状態で、
正直、あまりいい印象を抱きません。

「・・・ご協力いただきたいのですが」とか、
「・・・ご協力いただくことは可能でしょうか」
という書き方があると思うのです。

「~たく」で終わる文章は
会社の社内メールなどでよく使われているのでしょうか?
(読者 K.Kさん)
——————————————————————

「ご協力をいただきたく」「ご回答いただきたく」
「実施していただきたく」。

いずれも、「いただきたく」のまま文章が終わってしまうと
中途半端な感じがします。
場合によっては、強要するような印象を与えるかもしれません。

メールを送る側は気付かないことでも
受け取る側が不快に思うことが少なからずあります。

社内でよく使われる言葉なのかどうか
定かではありませんが
「いただきたく」で終わる言い回しが
社内で通例になっていれば
送信者は同じ感覚で、社外や部外者にも
うっかり使ってしまうことでしょう。

お願いごとをしたり、改まった気持ちで送る場合は
「~いただくきたく思います」
「~いただけないでしょうか」
「~をお願いします」
と言葉を結ぶ方が収まりもよく、相手にも好印象を与えます。

自分や社内での常識が、実は社会の非常識
ということもなきにしもあらず。
通例になっていることを見直してみることも大切ではないでしょうか。

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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(2)
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                          「万難を排して」

<読者からの質問>————————————————

「万難を排して」という言葉を初めて知りました。
どんなときに使うのが適切なのでしょうか?
(読者 K.Hさん)
——————————————————————

「万難を排して」は
「どんな困難・障害を克服しても」という意味合いが込められた言葉です。

例えば、参加や出席を知らせる際に
「万難を排して参加します」
「万難を排して参加しました」
と使うことができそうです。

ただ、書き手の熱い気持ちは伝わるにせよ
読み手は仰々しいをこえて、物々し印象を持つかもしれません。

通常のメールのやりとりでは
「必ず参加します」
「ぜひ、参加させてください」
という書き方でも伝わるでしょう。

「万難を排して」に似た表現として
「万障繰り合わせて」があります

案内状などに形式的に使われることが多い表現です。


<追記>
「万難を排して」を使った文例としては
「このプロジェクトだけは万難を排して取り組みます」

「万障繰り合わせて」を使った文例としては
「万障お繰り合わせのうえ、ご臨席賜りますよう
 ご案内申し上げます」

ちなみに「万障」は、多くのさしさわり、さまざまの差支え
という意味です。

案内状などに形式的に使われることが多い表現です。

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