今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                           文末の「まで」

<読者からの質問>————————————————

今回の【遠慮するメール< 贈答品のお礼メール(2)>VOL.989】の中で、
普段から疑問に思っていた点があったので、質問させていただきます。

贈答品のお礼メールの例として、

 略儀ながらメールにてお礼まで。

とありましたが、
この最後の文の「~まで。」という表現について、
これは略語や口語に当たるので
文章には不向きだと指摘されて以来、違和感を覚えます。

とはいえ、他の表現が見つからずに
まだ使っているのが現状です。

神垣さまの見解をお教えいただければと思います。
(読者 T.Fさん)
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に対していただいた質問です。

「お礼まで」の「まで」は、文末で終助詞的に用いられるもので、
「まで」の前にある言葉を強め、確認する気持ちを表します。

ですから、「まで」で文を結ぶこと自体は間違いではないのですが
目上の相手や客先に対しては、後の言葉を省略しているようで
失礼にあたると感じられるのかもしれません。

「まで」に代わる言葉としては
「略儀ながら、メールにてお礼申しあげます」
(この場合は、後に続く「ありがとうございました」は省いてもよいでしょう)
「略儀ながら、メールにて失礼いたします」
と言い換えることができます。

「お礼まで」「ご報告まで」の「まで」はそれで文章が完結するので
「お礼まで申しあげます」「ご報告まで申し上げます」と
「まで」の後に文章を続けないように気をつけましょう。

 
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