今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(5)
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                          「おやりになる

「ご自分で料理をおやりになるのですか?」

上記は、自分で料理するという目上の男性に
「意外ですね」「すごいですね」という感情を込めつつ
返した一文です。

ここで注意したいのが
「おやりになる」は
尊敬語「お~になる」が使われていても
「やる」は「する」の俗語にあたるため
敬語としては不適切という点。

この場合「する」の尊敬語「なさる」を使い

「ご自分で料理をなさるのですか?」

とします。

「部長もマラソンをおやりになっていたのですか?」
のように過去形の文でも同様で

「部長もマラソンをなさっていたのですか?」
とするのが適切です

「会長はずっとそのことをおしゃべりになっていました」

この文にある「おしゃべりになる」も
「しゃべる」よりも「話す」を使い、
その尊敬語「お話しになる」とする方が しっくりきます。

「会長はずっとそのことをお話しになっていました」

「~をやる」「しゃべる」は 会話でよく使うので、
そのまま メールの文章にも持ち込みがちですが
どちらかというとくだけた話し言葉なので
書き言葉に書きかえて使うことを お勧めします。

 
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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(4)>
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誰を「立てるべき」か?

「同期の仲間に○○をお祝いしていただきました

○○は結婚でも栄転でもいいのですが
「お祝いしていただきました」は
「同期の仲間」という自分側の人たちである友人を
敬語で高めていることになります。

この場合は

「同期の仲間に○○のお祝いをしてもらいました
「同期の仲間が○○を祝ってくれました

として差し支えありません。

友人をお誘いして、参加してきました」

この一文も、目上の人や客先ではなく
自分側の人(つまり、身内)である友人を
謙譲語「お~して」を使って立てた表現になっています。

友人を誘って、参加してきました」

でなんら問題ありません。

「佐藤様のことはかねがね木村から伺っております

客先の役職が高い相手である佐藤さんに対し
自社の上司である木村部長から
「あなたのことを聞いています」と伝えるときの
一文です。

しかし、この場合も
「木村から伺っております」
と謙譲語「伺う」を使うと
「木村部長がいつも話してくださっています」
という意味となり

本来、立てるべき相手である
社外の目上の相手である佐藤さんよりも
自分の上司である木村部長を立てることになってしまいます。

したがってこの場合は

「佐藤様のことはかねがね木村から聞いております

とします。

このように
「立てるべき相手」が誰なのか
相手を「立てるべき」文なのかを
見きわめてから敬語を使わないと

最終的に、
ちぐはぐな一文になったり
立てるべき相手を低めたりすることになるので
注意が必要です。

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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(3)
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                        敬語の向かう先は?

「この著者の本は何冊か拝読したのですが」

この一文に使われている
「拝読する」は「読む」の謙譲語です。

その本の著者に宛てたメールであれば
あなた(○○さん)の著書を拝読したのですが」
と使えるのですが、

上記の一文は、自分とは関わりのない(直接知らない)人の
著書を読んだことを示しているので
「拝読する(した)」という謙譲語を
使う必要はありません。

「この著者の本は何冊か読んだのですが」

として問題ないのです。

「店頭に並んでいる方をお見かけしました

「お見かけする」は「見る」の謙譲語ですが
この場合も、自分が知っている目上の人であれば

「店頭に並んでいらっしゃる佐藤さんをお見かけしました

のように使うことはできますが
店の前にずらっと並んだ人を見た、というだけであれば
「お見かけする」という謙譲語を使う必要はなく
「見かけました」と書けばよいことです。

今回、例に挙げた
「拝読する」「お見かけする」といった謙譲語は
誰を立てるのか
敬意の向かう先を定めてから
使うことが大切です。

「読みました」「見かけました」
という丁寧語ですむのに

必要以上に丁寧に書こうとするあまり
直接関係のない人を指す文にまで
敬語を使わないよう注意しましょう。

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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(2)
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                          「確認ください

ご確認してくださいますようお願い申しあげます」

一見、問題ないように感じる上記の一文ですが
尊敬語と謙譲語が混同されています。

目上の相手に「確認」をお願いする一文ですが
ここでは尊敬語「ご~くださる」を使い

ご確認くださいますようお願い申しあげます」

とします。

「お客様ご自身でパスワードを確認ください

という一文も敬語としては中途半端です。

「お客様ご自身でパスワードをご確認ください

「お客様ご自身でパスワード確認なさってください」

とします。

「確認ください」のままでは敬語として不十分で
前に「ご」を付けるか
前に「ご」がなければ、後に「して」を付けます。

例えば
どうぞ活用ください。 → どうぞご活用ください
             どうぞ活用してください

書類を送付いただきました。 → 書類をご送付いただきました
                書類を送付していただきました

という具合です。

 
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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 敬語レッスン
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再送ください

「添付ファイルがなかったので、再送ください

必要なデータがメールに添付されていなかったので
もう一度、送信してくださいという意味の上記の一文。

でも、「再送ください」という表現は
敬語としては正しくありません。

元の言葉は「再送する」。

尊敬語の「くださる」は
「再送する」という行為を丁寧に表現するために
付くので

「再送ください」の「ください」の前に
「して」が付いて
「再送してください」とするのが適切な表現です。

ところが上記の文では
「して」が省略されています。

「添付ファイルがなかったので、再送してください

とするのが正しい使い方です。

「○○の詳細をメールください

という一文も「ください」の前の
「して」が省略されています。

「○○の詳細をメールしてください

もっと丁寧に書く場合は
「○○の詳細をメールでお知らせください」
「○○の詳細な内容をメールで送ってください」

とします。

ダウンロードいただき、詳細をご覧ください」

という一文も、同様に「いただき」の前の「して」が
省略されています。正しくは

ダウンロードしていただき、詳細をご覧ください」

とするのが適切です。

<追記>

「して」が欠けていることを示すために
「○○してください」という文例を挙げましたが
それが命令調に感じられる場合は
「○○していただけますか」
とすると表現が和らぎます。

「添付ファイルがなかったので、再送していただけますか

「○○の詳細をメールしていただけますか

「ダウンロードして、詳細をご覧いただけますか

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 余計なひと言(5)
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~するわけではありませんが

今週は、相手に嫌な感じを残すひと言を
取り上げてきました。

「言い訳するわけではありませんが」
「自慢するわけではありませんが」
「反対するわけではありませんが」

このほかにもあると思います
「~するわけではありませんが」
という前置き。

言い訳するわけではない、と書いておきながら
言い訳を

自慢するわけではない、と書きながら
自慢を

反対ではない、と書きつつも
反対意見を

結局は書いているというケース
きっと、山ほどあることでしょう。

自分で否定しておきながら
結局は語っているというのが
非常に回りくどく、もったいぶっていて
よろしくありません。

自分の中で
「これは言い訳(自慢、反対)だな」
という意識があるからこそ
あらかじめ否定して、打ち消そうとするのでしょうが
そんな余計なことを書き添えるくらいなら

「言い訳だとは十分わかっています」
「言い訳になりますが」
のように、自ら認めて
言い訳を書く方が潔いと思います。
少なくとも、相手に不快感は与えません。

自慢話なら
「手前味噌ですが」という便利な言い回しもありますし
「自慢話ですが」と言い切ってしまう方が
わたしは気持ちいいなと感じます。

反論する場合も
「こういう見方もあるのではないですか?」
と問いかける方法で衝突を回避できます。

ストレートすぎる表現も軋轢を生みますが
婉曲過ぎる表現も嫌味に取れたり、嫌な感じを
残したりもするものです。

メールの場合は
相手がどのように受け止めるか
を一度考えてから、書くようにすると
「余計なひと言」で失敗することも減っていくのではないでしょうか。

 

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