今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < メールの文章(5)
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件名に要約

これだけメールが頻繁にやり取りされ、
メールというツールがビジネスの場で成熟してくると、
「メールは件名で語ることができる!」と思うことがあります。

込み入った内容は別として、
「確認しました」「受領しました」という連絡のメールは、
件名を見ただけで即座に判断できます。
実際に、私自身も件名で判断することが増えてきました。

一方、込み入った内容のメールなど、ある程度ボリュームのあるメールは、
その内容をいかに件名に集約できるかがポイントです。

まず、件名を決めてから、内容を書いていくのも一つの方法でしょう。
「何が言いたいか」をズバリ、件名にまとめるのです。

最初は、件名を考えるだけで時間がかかるかもしれません。
ですが、この方法を習慣づけておくと、
「最も伝えたいことは何か」を考えるようになり、
そこを起点に本文の文章を書くようになるので、
結論から先に書く訓練ができます。

的確な件名を書くときの参考になるのが新聞記事です。

基本的に、見出し⇒リード⇒本文という構成になっているので、
一読して、リードや本文から、
どのように「見出し」の言葉が抽出されているかを考えてみてください。
文章の要約の仕方がわかってきます。

最初は、要約したつもりでも、つい一文が長くなってしまいます。
その長い一文のどこが削れるかを考えてみましょう。
言葉を省く、言葉を言い換える、漢字に凝縮させるなど、
方法はいろいろあります。

なんとなく書いて送るのではなく、
日々やり取りするメールでも、
捉えようで文章の訓練ができることを覚えておいてほしいのです。

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < メールの文章(4)
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                           専門用語の扱い

専門用語というと、難解な言葉の羅列をイメージしますが、
実際、同じ職場や業界で使われている専門用語は
拍子抜けするくらい簡単な言葉だったり、略した言葉だったりします。

女子高生同士の携帯メールの内容が大人に理解不可能なのと一緒で
言葉としては難しくはなくても
特定の集団だけに通用する隠語や略語、造語が
いつの時代もどこの世界にも存在するものです。

同じ職場、同じ業界の相手とのやり取りでは、
お互いが専門用語を使っていることに気がつきません。
それで問題なく通じるからです。

ですが、相手が社外や業界外の人の場合は、
当然、普段使い慣れている言葉が通じないことが多く、
わかりやすく言い換えることが必要になるわけです。

簡単な例を挙げると
印刷業界で使う「表1(ひょういち)」「表4(ひょうよん)」。

これは「表紙」と「裏表紙」を意味します。
印刷会社の担当者には通じますが、客先の担当者へのメールには
「表紙」「裏表紙」と書いて伝えます。

官公庁が職場の人には、いわゆる官庁用語というものも
通常の業務で扱い慣れていると、特殊性があることに
気付かないのではないでしょうか。

私が感じるのは、漢字表記の多さです。例えば…
堅持(かたく守る)、陳述(述べる)、勧奨(勧める)、衷心(心から)

これらはお役所の文書でよく見かける言葉です。
確かに漢字で表記する方が格式が感じられますが、
裏を返せば、言葉に威厳があっても実のところ、伝わりにくい。

これらは専門用語というより、形式化した言葉と言えますが、
本心を伝えにくい表現だと思います(それが狙いなのかもしれませんが…)。

専門用語もいろいろあります。
わかりやすいメールにするには、専門外の人が読んだ時にも理解できること。

つまり、相手にとって一般的でない特殊な用語は
言い換えて伝える配慮が必要ということです。

まったくの余談ですが…
各業界特有の言葉とそれを駆使する人のやりとりを紹介した
楽しいサイトはこちら
専門用語編はこちら

 
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 あ と が き
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 メールマガジン【仕事のメール心得帖】
 配信1000号を迎えました。

 2005年1月10日9時30分の創刊から丸4年!
 自分でもこんなに続くとは思っていませんでした。

 これもひとえに
 今朝もこのメルマガを読んでくださっている
 あなたのおかげです。

 ありがとうございます。

 これからも日々の仕事に役立つメール作法と
 神垣の笑える日常を
 お届けしていきたいと思っています。

 3月7日号の「週刊現代」に
 北野武へのインタビュー記事があります。
 タイトルは「俺が考えるかっこいい大人」。

 その中で、
 作法というのは効率的できれいなもの。
 ちゃんと理由があって、それをすることが実に効率的でいい、
 と語っています。

 「上下関係の一番洗練された形は作法だと思う。
  だから、若い人は作法を覚えると同時に、
  なぜそういう形になったかを勉強すると
  すごく面白いとアドバイスしたい」
 とありました。

 メールに置き換えたとき
 効率よく、しかも相手を不快にしない
 きれいな日本語の文章が書けたらいいな
 と今でも思います。

 メール神垣流なんて立ち上げる気はまったくありませんが
 仕事の場で、お互いが良い気持でやりとりできる
 そのための“作法”をこれからも
 読者と一緒に考え、発信していきたいです。

 これからも【しごび】をどうぞ
 よろしくお願いいたします。

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < メールの文章(3)
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                             表現の工夫

メールの冒頭の決まり文句に「お世話になります」があります。

ですが、初めてメールを送信する相手には少々違和感があるので
「このたびはお世話になります」
を使うようにしています。
もちろん「初めまして」から始めてもいいですよね。

結びの常套句に「よろしくお願いします」がありますが
「ご確認をお願いします」
「ご対応をお願いします」
「ご連絡をお願いします」
と、「よろしく」の代わりになる言葉を当てはめると
バリエーションが広がります。

相手からの返信がほしい時の定番フレーズは
「ご返事をお待ちしております」
ですが、状況によって次のような言い換えもできます

「お早めにご返事をいただけるとうれしいです」
「2月27日までにご返信をお願いいたします」
「特に問題がなければ、返信はご無用です」

表現を工夫するというのは、目を引く言葉や斬新な表現ばかりではなく
よく使う言葉に別の言葉を添えて、その時々で変化をつけるだけでも
印象が変わるものです。

服装でいえば、定番の一着にコーディネートで変化をつけて
着まわす感覚と似ています。

同じ意味の言葉を表現を変えて使うのも一つの方法です。
この文章でも、「決まり文句」「常套句」「定番フレーズ」と
言い回しを変えています。

同じ表現が繰り返されるとくどく感じられることもあるので
このように別の表現に言い換えたら…と常に意識しておくと
語彙が増え、文章に変化が付けられます。

(参考)表現の工夫に、類語辞書の活用をおすすめします。
▼goo類語辞書

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < メールの文章(2)
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文を飾らない

修飾語が多い文章は読みづらいだけでなく、
「何が、どうした」というポイントが絞りにくく、
結果として何が言いたいのか分からない文章になってしまいます。

例えば、次の一文をみてみましょう。
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当メルマガは、お陰さまでまぐまぐでは「殿堂入り」しており、
3年以上継続している、読者の精読率も非常に高いメルマガです。
——————————————————————

「メルマガ」にかかる言葉が多いために、本当に言いたい
「精読率が高いメルマガ」というポイントがぼやけています。

——————————————————————
当メルマガは、読者の精読率が非常に高いメルマガです。
2005年の創刊以来、3年以上継続して配信しており
読者数もXXXX人でまぐまぐの「殿堂入り」を果たしました。
——————————————————————

このように、先に「精読率が高いメルマガ」と述べ
その理由は、後で補足すると文章がすっきりし、わかりやすくなります。

名詞、特に主語を修飾する言葉が長くなるほど、
意味がぼんやりしてしまうので注意が必要です。

余談ですが…
第81回アカデミー賞で、
短編アニメーション賞を受賞した加藤久仁生監督が
受賞時に述べた「ありがとう、僕の鉛筆」というひと言が印象的でした。

これがもし「ありがとう、国産の○○社製で2Bの僕の鉛筆」というコメント
だったら興ざめしたでしょう(あり得ない例ではありますが…)。

最初にガツンと短い言葉で表現すると、印象深い一文になります。
その時は修飾語を控えめにするのがコツです。

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < メールの文章
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一文を短く

「一文を短く」というのは、メールに限らず文章全般に言える、
わかりやすい文章を書くポイントの一つです。

例えば、次の一文をみてみましょう。
——————————————————————
当社では、GLP基準適合施設を設置し、新規化学物質の生産あるいは、
市場化に際して、安全性評価試験の受託はもとより、
試験報告書の関係官庁への届け出支援までを主業務としています。
——————————————————————

上記のように自社の特徴をアピールしたいがために、
一文に要素を詰め込みすぎると、
結果的にポイントがぶれて、特徴がわかりにくくなります。

「主業務」が何であるかを先に述べ、
それに伴いどのような施設があるかを補足する文の組立てにすると
わかりやすくなります。

「あるいは」「に際して」「もとより」といった
文と文をつなげる語を取り払い、文章を二つに区切ってみましょう。

——————————————————————
当社では、安全性評価試験の受託をはじめ、
試験報告書の関係官庁への届け出支援までを主業務としています。
GLP基準適合施設を設け、新規化学物質の生産や市場化を
総合的にサポートします。
——————————————————————

文をつなげるほど、読み手にはポイントがぼやけ、伝わりにくくなります。
特にメールの文章の場合は、結論や最も言いたいことを先に述べ、
次に詳細を書く習慣をつけると、伝わりやすくなります。

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今週は“気になる言葉”をピックアップしてご紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 気になる言葉(5)
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「たり」の謎

Wordで文章を打っていて、いつも気になっていたのが
「たり」を使うときです。

たとえば
「見たり、聞いてみて分かった」という一文。

このように「たり」を使った文を書くと、
そのたびに文章チェックの下線が入っていたのですが
(Wordで文章を書くと、誤った表現にチェックが入りませんか?)
その理由が最近まで分かりませんでした。

「朝日新聞の用語手引」によると

動作や事物の並列を示す助詞「たり」は
二度目以降の「たり」を省略しない

とあります。つまり、
並列する動作の両方に「たり」をつけるのが
適切ということ。

ですから、上記の一文は
「見たり、聞いたりしてわかった」
となります。その他の例では

「改めて確認したり、念を押す際に使うフレーズ」

「改めて確認したり、念を押したりする際に使うフレーズ」

ただし、「たり」はひとつでOKJという場合もあります。
次の例文のように、一つの事例を挙げて、同様のことを暗示する場合は
「たり」を使うのは一回になります。

「そんな不用意なことを言ったりすると、後で大変です」

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