今週は、うっかり見落としがちな言葉づかいについてです
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気をつけたい言葉づかい(5)
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敬語の問題

▼ 「お」と「ご」の問題
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今週、お届けしてきた「気をつけたい言葉づかい」の締めくくりに、読者
のかたからいただいた質問にお答えしたいと思います。

<読者からの質問>—————————————————-

質問です。丁寧語というか尊敬語調にする場合、いつもどうするか悩みます。

ご丁寧な説明文をお送りいただき
丁寧なご説明文をお送りいただき

ご遠慮なく連絡ください
遠慮なくご連絡ください

のどちらなのか、ということです。どう考えても
ご丁寧なご説明文…とか
ご遠慮なくご連絡ください…
の連打は美しくないかと個人的には感じております。好みと片付けてしまうの
もあまりに身勝手なので、急ぎませんのでご意見をいただきたく。よろしくお
願い申しあげます。                   (読者:Yさん)

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敬語って難しいですよね。【しごび】への質問で一番多いのも、実は敬語の使
い方についてです。

今回の質問では、丁寧語と尊敬語が混在しているようです。このような場合、
丁寧語を省き、動詞に付いた尊敬語だけにするとすっきりします。

丁寧な説明文をお送りいただき
遠慮なくご連絡ください

といった具合です。

接頭語として言葉の上に「お」や「ご」を付けると、形としては丁寧に響きま
すが、多用は禁物。むしろ、それを受ける動詞を尊敬語にしたほうが収まりが
良いようです。

▼ 「お」と「お」の問題
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関連して、別の読者のかたからも次のようなお便りをいただきました。

<読者からのお便り-2>——————————–

「お手数おかけしますが」

この言葉は非常によく使われると思いますし、私も使っています。ここ
で私が疑問に思っているのは、「お手数」は相手の事なので「お」は必
要だけど、「おかけします」の「お」は自分にかかるので、「お手数を
かけます」とするべきではないか? という事です。

「お手数おかけしますが」はよく使われるので慣用的に問題無いだけで、
本来は「お手数かけますが」とかと言うべきではないか? という事で
す。

この事を訊く相手もいないので、両方を使っています。気持ち的には
「お手数かけます」が正しいと思っていますが、慣用的に「お手数おか
けします」もありかと思っています。

もしこの件、何かご意見をお聞かせ頂いたりご指導頂けますと、大変助
かります。
(読者:S.Nさん より)

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私も何の気なしに使っていましたが、これも敬語が重なっている一文と言
えますね。

調べてみたのですが、S.Nさんも書いておられるとおり、すでに慣用的に
使われているケースが多くみられます。ただ、二重に敬語を使わない言い
方として「お手数かけますが」のほうがすっきり感はあります。

どちらが正しいと結論はつけがたいので、ご自分にとってしっくりくる言
い方をお使いになってよいのではないでしょうか。
「お手を煩わせますが」と言い換えることもできますね。

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