今週は、目上の人からの心に残ったメールをご紹介します。

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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 心に残る対応(2)
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「みんなの意見」の功罪

▼ 断る時の印籠フレーズ
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「みんなの意見を聞いた結果…」。

断ったり、却下する時に決まって切り出すフレーズに「みんなの意見」と
いうのがあります。みんなとは、すなわち社員。

こちらに遠慮してか、言いにくいのか、たまにこういうメールをいただき
ます。まるで水戸黄門の印籠のように「みんなの意見」のひとことで、す
べて帳消しに、という意図が見え隠れ…。

不思議なことに、「みんなの意見」と切り出す社長に限って、実際は超ワ
ンマンということも。先方の内情を垣間見ているこちらとしては、鼻白む
ばかりです。

「予算に合わない」「コンテンツを変えたいから」など、断る理由を明言
してもらうほうが、よほどありがたいのに…。

▼ 難しいからこそ下地作りが肝要
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断りのメールというのは、どんな時でも難しいもの。通常以上に言葉を選
ぶし、時間がかかります。ですが、最終的には断るほうも断られるほうも、
ずばり言われたほうが気持ちよく、後も引きません。

見積や企画、これまで断られた経験数知れずですが、直接の責任者や社長
が「申し訳ないんだけど…」と理由を添えて直言してくれた時のほうが、
わだかまりが残るどころか、こちらも気持ちを切り替えて仕切りなおせる
というもの。そういう時はメールではなく、電話か対面のことが多いです。

逆に、「みんなの意見」だからと全体化されて断られたケースのほうが嫌
な印象のまま心に残っています。

うわべの言葉だけで取り繕うより、遠慮なく直言できる関わりを日ごろか
ら築いておくことのほうが大事と思っています。

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