今週は、読者のかたから寄せられた質問にお答えします。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(2)>
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漢字か、ひらがなか
<読者からの質問>—————————————————
漢字にするしないに何かルールはありますか? たとえば
いろんな ← 色んな
と、漢字にする人もしない人もいます。例に出した「いろんな、いろいろ」は
スペースに問題がなければ、ひらがなのほうが目に付くような気がします。
(女性読者:Y.Fさん)
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漢字にするかしないかの判断を迷うことがありますよね。
ちなみに、共同通信社「記者ハンドブック」では、「いろいろ」「さまざま」
「おのおの」など、いずれもひらがな表記でした。
しかし、これもあくまで基準。漢字表記にするか、ひらがな表記にするかは、
読む対象によって変わってくると思います。
一般的に女性読者にはひらがな表記、男性読者には漢字表記が好まれる傾向が
あります。
かれこれ15年ほど前になりますが、銀行の販促物の制作をしていた当時、
「お客様→お客さま」「下さいは→ください」など、
客先からの要望で、できるだけかな表記を使っていました。女性に手にとって
もらいやすく、読みやすくするためには漢字よりひらがなのほうがやさしい印
象がある、という理由からです。
逆に、現在手がけている企業向けの冊子は、元原稿からして漢字が多く「色々」
「既に」「是非とも」「無い」など、漢字を多用し、“硬い”印象にまとまる
ように表記を統一しています。
ですから、読み手により、漢字重視にするか、ひらがなを重視にするか、方針
を決めたうえで表記の統一ルールを考えるとよいでしょう。
<追記>2018.10.18
銀行の販促物のくだりは、13年間に書いた記事の15年前の話ですから、今から
28年前、わたしが駆け出しコピーライターだった時代の話です。当時と傾向は
変わってないように思います。
「記者ハンドブック」では、「お客さま」「皆さま」などは、なるべくひらが
な書きに統一するようにとあります。特にメールの場合は、行間、文字間が詰
まっているので、使用頻度の高い字はひらがなの方が読みやすくなります。