今週は、適切な読点の入れ方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < 区切りの問題(2)
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                       こんな時どうする?-1

 読点は、誤った読み方を避けるためにも使われます。例えば…

 ▼ どこで区切るかで意味が変わる
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 一文の中で漢字やかながくっつくと意味が違ってくる場合。

 紛らわしいひらがな表記が続くと、読点を打つ位置で意味も変わるため、
 伝えるべき内容に添って適切な位置で読点を打つ必要があります。

  例) その店ではきものを預かってくれます。
       ↓
     その店で、はきものを預かってくれます。
     その店では、きものを預かってくれます。

 次の例も読点の有無で意味が変わってきます。

  例) 夏の夜空を眺めると一面の星。
     夏の夜、空を眺めると一面の星。

 前者は「夏の夜空は常に一面の星が見られる」という意、
 後者は「夏の夜にたまたま眺めた空に一面の星が見られた」という意
 になります。

 では、この場合は?

  例) 社長と同席した田中さんが責任をとった。

 責任をとったのはだれでしょうか?
 社長と田中さんの二人が責任をとった場合は、「社長と」の次に読点
 を打ちます。

     社長と、同席した田中さんが責任をとった。

 田中さん一人が責任をとった場合は、文章自体を替えます。

     社長に同席していた田中さんが責任をとった。
     責任をとったのは、社長に同席していた田中さんだ。

 読点の打つ位置で意味が変わることを知っておきましょう。

  ※参考文献
   「記者ハンドブック」「朝日新聞の用語の手引き」