今週は、表現の書き換えを練習してみましょう。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 書き換えレッスン(4)>
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結論を前に
今週は、「こうすれば、もっとよくなる!」という表現をブラッシュアップ
するポイントを紹介していきます。
(例文)
先生は、美術品の収集家で名品を多数もっておられますが、高齢という
事で大事に保管していただけるならという事と多くの方々に見てもらえ
るのならということで、所有の美術品を提供してくださいます。
上記は、長い一文の例です。
思いついた順に文章化し、読点でつないでしまうと、このように長い文に
なってしまいます。
言いたいことが最後になっているので、読む側が理解するのにも時間がか
かかります。
内容を整理して、結論から先に書き換えてみましょう。
(書き換え文)
美術品の収集家が、所有の美術品を提供してくださいます。
提供にあたってのご本人からの要望は、ご自身が高齢なため、今後も大
事に保管し、多くのかたにご覧いただきたい、とのことです。
主語を「美術品の収集家」とし、例文では最後になっていた「所有の美術
品を提供してくださいます」とつなげます。
これがこの文で一番伝えたいこと=結論です。
次に、その収集家の要望として、美術品提供にあたってどのような思いを
持っているか、という流れで文章を運びます。
文中に「事」が二度でてきますが、こうした重複する言葉を取るだけでも
すっきりします。
文章を書くとき、最初は例文のように一気書きしてもいいので、書き終え
てから、もう一度文を組み立て直し、整えてみましょう。