今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
◆─────────────────────────────────◆
                       「しれません」の表記

<読者からの質問>————————————————

「もし、そのとき謝罪していたなら
今まで覚えていなかったかもしれません」

という一文の「・・・しれません」
を漢字で「知れません」と書くべきか
迷ってしまいます。

漢字化できる日本語はそうすべきでしょうか?
(読者 E.Sさん)
—————————————————————–

辞書では「かも知れない」と漢字表記にしていますが
新聞表記では「かもしれない」とひらがな表記で統一されています。

共同通信社「記者ハンドブック」では
これは、分からない、という意味の動詞「知れない」と区別して
可能性はあるが断定はできないことを意味する「~かもしれない」は
ひらがな表記としています。

例)
知れない、計り知れない … 「知れない」と漢字表記

雨が降るかもしれない、まだ残っているかもしれません
… 「かもしれない」とひらがな表記

新聞の統一表記に従えば
「~かもしれません」はひらがな表記ですが
メール文や手紙に書く場合
漢字でも、ひらがなでもよいと考えます。

ただ、メールの場合は
意識的にひらがな表記を使う方が
見た目には読みやすくなります。

※参考
記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

メルマガ詳細

記事全文を読む

今週は、気になる敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 気になる敬語(5)
◆─────────────────────────────────◆
「される」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげていきました。

——————————————————
広島へお越しの際にご利用されてみてはいかがでしょうか
——————————————————

上記の文で気になるのが
「ご利用されてみてはいかがでしょうか」です。

元の言葉の意味としては
「利用してみたら?」
とったところでしょうか。

文意を理解したうえで、敬語に言い換えてみましょう。
この一文の柱となるのは

利用する → ご利用になる

という尊敬語。これに「いかがでしょうか」が続くと

「ご利用になってはいかがでしょうか」。

したがって、上記の一文は下記のように書き換えられます。

——————————————————
広島へお越しの際にご利用になってはいかがでしょうか
—————————————————–

同様に

————————————
ゆっくりと作品を鑑賞されてください
————————————

この一文で気になるのが「鑑賞されてください」。

「鑑賞する」の尊敬語は「鑑賞なさる」です。

すると、上記の文はこのように書き換えることができます。

————————————
ゆっくりと作品を鑑賞なさってください
————————————

「される」は「する」の尊敬語ですが
「なさる」を使う方が、文としての収まりは良いように感じます。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、気になる敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 気になる敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
「ご案内のように」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

———————————————–
今回ご注文いただきました商品は
サイトでご案内のように、入荷が8~9月の予定です。
———————————————–

上記の文で気になるのが2行目の
「ご案内のように」です。

書き手は読み手(=注文した客)に対して
「ご案内」という言葉を使っているのですが
これだけでは、敬語表現として中途半端な印象が残ります。

「案内する」の尊敬語は
「ご案内します」「ご案内いたします」。

ですから、「ご案内」だけで終わらず
それに続く動詞がついていれば
敬語としてもっと分かりやすくなります。

上記の文を下記のように書き換えてみました。

———————————————————-
今回ご注文いただきました商品は
サイトでご案内しておりますように、入荷が8~9月の予定です。
———————————————————-

「すでにサイトに書いている」ことを強調したい場合は

———————————————————-
サイトでご案内しておりますように
今回ご注文いただきました商品は入荷が8~9月の予定です。
———————————————————-

とする方が分かりやすいかもしれません。

メールでよく見かけるのが
件名に「ご質問」「ご相談」とだけ書いているケース。

「ご」や「お」を言葉の前に付ければ、
一見、敬語風に見えますが

「質問」や「相談」を受ける言葉である
「あります」の丁寧語「ございます」を使うと
文章として収まりがよくなります。

「ご質問」→「質問がございます」
「ご相談」→「相談がございます

名詞に「ご」や「お」を付けただけの敬語風の表現ではなく
名詞を“受ける”言葉を添えて
文として敬語を完成させるようにしてみましょう。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

記事全文を読む

今週は、気になる敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
  仕 事 の メ ー ル 作 法            < 気になる敬語(3)
◆─────────────────────────────────◆
                      社外の相手に伝えるとき

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

昨日、取り上げた文例と関連しますが……
客先に対して、自社の上司から用件を聞いたと伝える場合

佐藤部長からうかがっております

とするのは間違いです。

「うかがう」は「聞く」の謙譲語ですから、
社内の連絡として、自分の上司である佐藤部長を高める場合は
「先日、佐藤部長からうかがいました」
とすればよいのですが
ここでは、敬意を示すべきは、客先の相手ですから

部長の佐藤から聞いております

とするのが適切な表現です。

同様に、客先からの資料を上司を通じて受け取った
というときも

高橋課長から資料をいただいております

とするのはNG。
社内で、上司から資料を受け取ったと伝える場合は
上記でよいのですが

客先に対して、上司の課長から資料を受け取った旨を伝える場合は

課長の高橋から資料を受け取りました

とします。

社外の相手よりも、自社の上司に対して敬語を使ってしまう
敬語の捉え違いがないように気をつけましょう。

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

記事全文を読む

今週は、気になる敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 気になる敬語(2)
◆─────────────────────────────────◆
「おうかがいさせていただく」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

「担当者がおうかがいさせていただき、使用方法をご説明いたします」

上記の一文で気になるのが
「おうかがいさせていただき」
です。

「うかがう」は「行く」の謙譲語ですが、
「お~させていただく」も謙譲語。

つまり、上記の
「おうかがいさせていただく」は
謙譲語が二重に使われています。

この場合謙譲語は一つでよく

「担当者がうかがい、使用方法をご説明いたします」

とするのが適切です。

ほかにも同様な例として
お目にかからせていただきます」→「お目にかかります」
ご拝読させていただきました」 →「拝読しました」
が挙げられます

「お目にかかる」は「会う」の謙譲語
「拝読する」は「読む」の謙譲語なので、
謙譲語「お(ご)~させていただく」を重ねる必要はありません。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、気になる敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 気になる敬語
◆─────────────────────────────────◆
会長のお言葉

ある会社のWebサイトに
「故○○会長のお言葉を記した石碑」
という文と石碑の写真が掲載されていました。

気になったのは「お言葉」の「お」。

社内向けには、亡き会長への敬意を込め
会長が残した言葉に「お」を付けることは問題ないと思うのですが

社外に発信することが目的の
会社のオフィシャルなサイトに
「会長のお言葉
という表記は違和感があります。

社内報で社員向けに
「故○○会長のお言葉を記した石碑」
とするのは、差し支えないと思いますが

社外に向けたWebサイトでは
「故○○会長の言葉を記した石碑」
とするのが適切と考えます。

社内では
「佐藤会長」とか「会長」という敬称を付けた書き方をしますが
社外に対しては
「会長の佐藤」あるいは「佐藤」
という書き方をします。

このような
社内・社外の敬称や敬語の使い分けは
必要ではないでしょうか。

今週はこのように、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげていきたいと思います。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む