今週は、間違いやすい言葉について取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 言葉の誤用(5)>
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曲のさわりはどこ?
今週は、間違って使いやすい言葉をピックアップして
ご紹介してきました。
カラオケで曲の最初の部分を「曲のさわり」などと言いますが
もともと「さわり(触り)」は浄瑠璃用語で
曲の始まりではなく、
曲中の最も聞きどころ、聞かせどころとされている部分を指すのだとか。
そこから転じて「さわり」とは
聞かせどころ、あるいは、話の中心やもりあがる部分を意味します。
曲で言うなら、意味としては「さび」に近い意味が「さわり」にあります。
「この小説のさわりに涙しました」
「講演テープのさわりだけ書き起こす」
のように使います。
最後に、書き方を間違いやすい言葉を一つご紹介。
繁盛して、もっとも利益が上がるときのことを
「かきいれどき」
と言いますが、漢字で書くとどうなるでしょう?
熊手でざっくざっくとかきよせるイメージから
「掻き入れ時」と書いてしまいそうになりますが
「書き入れ時」というのが正しい表記です。
商売の最中、帳簿の“書き入れ”に忙しい時を指して
「書き入れ時」と言ったようです。
新聞表記でも「書き入れ時」が統一表記になっています。