今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 残念な敬語(4)
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                       「お送りしていただく」

——————————————————
下記の文章を削除したデータをお送りしていただけますか
——————————————————

上記文章は一見、正しいように見えますが
「お送りしていただく」という敬語の使い方に問題があります。

「お~する」は、自分が相手のためにすることを表す謙譲語です。

「データをお送りします」

のように使います。

しかし、上記の文には
「お~いただく」という尊敬語も使われています。

この一文は、相手にデータの送付を依頼する文。
主語は相手なので、尊敬語「お~いただく」を使うのですが

尊敬語のつもりで
謙譲語「お送りする」を使っているうえに
尊敬語の「お~いただく」を付け加えています。

ですから
「お送りしていただけますか?」の「して」は不要。
したがって、次のようになります。

————————————————–
下記の文章を削除したデータをお送りいただけますか
————————————————–

この不要な「して」を気づかず使っている例としては…

・ご連絡していただけますか?    → ご連絡いただけますか?
・ご契約していただきお礼申しあげます→ ご契約いただきお礼申しあげます
・ご紹介してくださいまして     → ご紹介くださいまして
・ご入会してください        → ご入会ください

などがあります。
いずれも「して」を取ることで、尊敬語として適切な表現になります。

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 残念な敬語(3)>
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                       「お伝えしておきます」

————————————
明日はご欠席ということで承りました。
佐藤にもその旨、お伝えしておきます
————————————

上記の文例は、相手からの欠席の連絡に対し
自分の上司(佐藤氏)にその旨を伝えておきます
という内容です。

上記の文例で敬う(立てる)相手は
自社の上司ではなく、メールを送信する相手です。

ですから、ここでは上司を立てる尊敬語「お伝えしておきます」ではなく
メールを送信する相手を立てる謙譲語「申し伝えます」を使うのが適切です。

したがって
————————————
明日はご欠席ということで承りました。
佐藤にもその旨、申し伝えます
————————————
となります。

自分から自社の上司に「伝える」メールであれば

「Aさんは明日、ご欠席とのことですので
部長にもお伝えしておきます」

と、尊敬語「お伝えしておきます」として問題ありません。

敬意を示す(立てる)相手が
社外の相手か、社内の相手か
によって使う敬語が変わってくるので
注意が必要です。

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます
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仕 事 の メ ー ル 作 法                   < 残念な敬語(2)
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ご連絡いたします

前回のVOL.1754
で取り上げた例文に複数の読者のかたから同じ質問がありました。

<読者のかたからの質問>——————————————–

ご出荷が遅れる → 出荷が遅れる

のであれば、

ご連絡いたします → 連絡いたします

ではないのでしょうか? 連絡するのは自分の行為なので「ご」は
いらないのではないかと思いますが、違ってますでしょうか?

(読者 M.Mさん)
——————————————————————–

「ご出荷が遅れる」は、自分の動作に尊敬の「ご」をつけた間違い。

対して
「ご連絡いたします」の「ご~いたします」は尊敬語ではなく
謙譲語です。

謙譲語は、自分を低めて、相手を立てる敬語。
主語は自分になります。

この場合は、
自分を主語にして
自分が連絡する相手(顧客)を立てるので

謙譲語「ご~いたします」を使い
「ご連絡いたします」
とします。

同様の使い方をする謙譲語には
「ご相談いたします」
「ご説明いたします」
「ご案内いたします」
があります。

「出荷が遅れる」は
「出荷」自体は、自分が相手(顧客)に「送る」という作業で、
受注者が発注者へ送付するという事実を伝える一文に過ぎません。

ですから「ご出荷が遅れる」のように
相手へ敬意を示す尊敬の「ご」は必要はありません。

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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 残念な敬語
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                         「ご出荷が遅れる」

あるネットショップで目にした一文。
——————————————————-
ご注文確認の3営業日以内の発送をこころがけておりますが、
万が一、ご出荷が遅れる場合はメールでご連絡いたします。
——————————————————-

「ご出荷が遅れる」の「ご」は、尊敬の「ご」。
相手の動作や行為に敬意を示すのが「尊敬語」ですから
自分の動作・行為に「尊敬語」を付けるのはNGです。

上記の一文は、「出荷する先」である注文者に敬意を示すつもりで
尊敬の「ご」を使ったものと思われます。

ですが、出荷するのは自分ですから
「ご出荷が遅れる」のように
自分の動作に「ご」を付けるのは間違いです。

この場合は、次のようなります。
——————————————————-
ご注文確認の3営業日以内の発送をこころがけておりますが、
万が一、出荷が遅れる場合はメールでご連絡いたします。
——————————————————-

今週は、このように「残念な敬語の使い方」について
取りあげていくことにします。

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