今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 ‎の メ ー ル 作 法           < 気になる敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
年末のあいさつとさせていただきます

今週は、こうしたらもっとしっくりくるのでは?
という敬語の使い方について取りあげてきました。

————————————————
健やかに新年をお迎えになられますよう
お祈り申し上げるとともに、
これをもって年末のあいさつとさせていただきます。
————————————————

前回に続き、これも年末のあいさつメールです。

1行目の「お迎えになられます」と
3行目の「あいさつとさせていただきます」の
敬語の使い方が気になります。

「迎える」の尊敬語は
「お迎えになる」。

「お迎えになられます」には、
「お迎えになる」に尊敬の「られる」が付け足されています。

「挨拶とさせていただきます」の言い回しですが
年末のあいさつは、自分から相手に
感謝の意を伝えるために行うもので
相手の許可や了承を得て行うものではありません。

したがって
「~させていただきます」ではなく
「する」の謙譲語「いたします」とします。

しかし、上記の文例ではそこまで書かなくても
あいさつと分かるので
次のようにまとめました。

———————————-
健やかに新年をお迎えになりますよう
心よりお祈り申し上げます。
———————————-

3行目の「これをもって年末のあいさつとさせていただきます」を取り
「心よりお祈り申し上げます」で結び、
簡潔な一文としました。

敬語で飾り立てた文章はぎょうぎょうしくなるばかりで、
本来伝えたい感謝の気持ちが今ひとつ伝わりません。

敬語を的確に使った簡潔な文で
印象付けることを心がけましょう。

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今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(3)
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                          「ご愛顧を賜り」

 今週は、こうしたらもっとしっくりくるのでは? 
 という敬語の使い方について取りあげています。

 ————————————————-
 本年は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 来年も変わらずサービス向上につとめて参りますので、
 変わらぬご愛顧を賜りますようお願いいたしまして、
 簡単ですが年末のご挨拶とさせて頂きます。
 ————————————————-

 年末のあいさつメールですが、
 2行目が要素を詰め込み過ぎていて長くなっています。

 最後の「簡単ですが年末のご挨拶とさせて頂きます」を省き、
 その上の行を整理してみましょう。

 1行目の「変わらずサービス向上に」と
 次の行の「変わらぬご愛顧を」は、
 「変わらず」「変わらぬ」が続くので、
 1行目を「一層」に。

 「つとめて参ります」の表記は
 「まいる」が補助動詞なので平仮名表記にして、
 「努めてまいります」に変更します。

 「ご愛顧を賜り」も文の最初の行にあり、
 次の「ご愛顧を賜りますよう」と重なるので、
 言いまわしを変えて「お付き合いを」とします。

 したがって、書き換えると…

 ————————————————-
 本年は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 来年も一層サービスの向上に努めてまいりますので、
 変わらぬお付き合いをお願いいたします。
 ————————————————-

 最後の行の「お付き合い」は
 「お引き立て」としてもよいでしょう。

 同じ敬語の言い回しを繰り返し使っていることがあるので、
 書いた後は読み返して、重複がないか整理すると
 行数も減り、スッキリします。

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今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(2)
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                「詳しいお話をお聞きになられたい方」

今週は、こうしたらもっとしっくりくるのでは?
という敬語の使い方について取りあげています。

————————————————-
求人について、詳しいお話をお聞きになられたい方は、
こちらのアドレスへご連絡ください。
————————————————-

上記は、ある店舗のスタッフ募集に関する案内メールです。

尊敬語が相手ではなく店側に使われていたり、
敬語が重ねて使われていたりして、まとまりがありません。
整理してみましょう。

求人についての話をするのは店舗側なので
「詳しいお話」の「お」は不要です。

「お聞きになられたい方」も
「聞く」の尊敬語は「お聞きになる」なので、
「お聞きになりたい方」とするのが適切です。

したがって、下記のように書き換えることができます。
————————————————-
求人について、詳しい話をお聞きになりたい方は、
こちらのアドレスへご連絡ください。
————————————————-

さらに整えて、文意を分かりやすくると……

—————————————————————
求人についてのお問い合わせは、こちらのアドレスへご連絡ください。
改めて詳細をお知らせいたします。
—————————————————————

一度、正しい敬語に書きかえてから
結論を先に書く文章に書き直しました。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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まぐまぐニュースに過去のメルマガ記事が紹介されました。

年末年始のあいさつをテーマに、
気をつけたいポイントを挙げています。

▼「新年あけましておめでとうございます」このメール何が間違い?

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今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法               < 気になる敬語
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                           「お早い対応」

————————————–
先般お願いしておりました○○について、
お早い対応ありがとうございました。
————————————–

上記は、クイックレスポンスについての
お礼の一文です。

2行目の「お早い対応」は、
形容詞「早い」を尊敬語とするより、
それを受ける「対応」の方を尊敬語としてはどうでしょうか。

相手の状態や性質についての敬意を表すため、
「お」+形容詞
とする尊敬語はあるのですが
例)お忙しい、お美しい  など

下記のように
形容詞より、動詞を尊敬語とする方が
文としての収まりが良いと考えます。

お早い対応

速やかにご対応いただき

書き換えると
————————————————-
先般お願いしておりました○○について、
速やかにご対応いただき、ありがとうございました。
————————————————-

「速やかに」は「迅速に」としてもよいでしょう。

今週は、このように
こうしたらもっとしっくりくるのでは?
という敬語の使い方について取りあげていきます。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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「まぐまぐ大賞 2016」キャリアアップ部門で
2位に入賞しました!

これからも【仕事のメール心得帖】をよろしくお願いいたします!

◇─────────────────────────────────◇
あ と が き
◇─────────────────────────────────◇

今年、4月11日に配信した
当メールマガジン VOL.2614 進発式? 新発式?< 使い分けに注意 >
について、先週末、ある企業の方から
次のメールをいただきました。

——————————————————————-
新発式について書き込みがありましたが、
おそらくですが、当社が行っている新年のイベントのことかと思い
メールしました。

当社で、約30年ほど前から「新発式」という名称で、
新年のイベントを開始しました。

意味としては、新たな決意を新たに発(おこ)す式典
との意味合いで始めました。

当社クライアント様が、その後、社内や地域の経済人の会合(JCなど)で、
新年の会合の際に、使用されているようです。

ご参考までお送りします。
もし、違うご意見や、情報が有りましたらぜひお教えください。
(Y.H様)
——————————————————————-

辞書などでも調べたのですが、
言葉の意味や「進発式」との違いが分からず、
メルマガで問いかけたのですが、

配信後も、Y.Hさんからメールをいただくまでは
「新発式」についての意見や情報は寄せられていなかったので
ここにお知らせする次第です。

情報をくださった
Y.Hさん、ありがとうございました。

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今週は、年末年始のメールのやり取りについてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法 < 年末年始のあいさつ(5)
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はがきかメールか

今週は、年末年始ならではのメール対応について
取りあげてきました。

12月も半ばの今の時期、
お歳暮のやり取りが会社間でも
行われていると思います。

お歳暮のお礼は
はがきが最も多いですが、
中には封書にしている会社も見られます。

お歳暮のやりとりも
もとは年末のあいさつに相手を訪ね、
感謝のしるしに手渡ししていた品が

やがて郵便や宅配で送られるようになり、
受け取った側が返礼する
といった流れが定着しています。

はがきに比べると
メールは略儀で簡易なため、
会社間でははがきで礼状を送るケースが多いようです。

ただ、形式にこだわらず
スピードを重視して、
相手にすぐお礼の気持ちを伝えたい場合や
懇意な相手に対しては
メールですぐ連絡をするケースも見られます。

会社宛てのはがきの礼状は

——————————————————
この度はお歳暮の品をお届けいただき、恐縮しております。
お心遣いいただき、誠にありがとうございます。
——————————————————

といったかしこまった文章がしっくりきます。
一方、客先でも懇意な相手であれば

———————————————————-
お歳暮の○○をありがとうございました。
甘さと酸味のバランスが絶妙で、皆でいおいしくいただきました。
———————————————————-

といった、感想を交えたやわらかい言い回しでも
気持ちは伝わります。

お礼の気持ちを伝えることには変わりませんが
相手との関わりや立場を考慮し
適切な形式・手段を選びましょう。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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当メールマガジンをもとに
執筆した著書6冊をご案内します!

https://www.kamigaki.jp/book/index.html

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あ と が き
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昨日の12月15日
まぐまぐ大賞2016 の結果発表があり、

ジャンル別賞の「キャリアアップ部門」で
「仕事Beginのメール作法」第2位に入賞しました。

2015年はビジネス・キャリア部門で5位、
2014年は無料メルマガの同じ部門で2位でした。

今年は「ビジネス」と「キャリアアップ」に部門が分かれたため
順位が上がったのかもしれません。

いずれにせよ、
当メールマガジンを推薦してくださった
読者の方々に心からお礼を申しあげます。

ありがとうございます。

正直な話、
ここ数年は、毎週のテーマを考えるのも四苦八苦で
行き詰ることも多いのですが、

「読んでますよ」「役に立ってますよ」
という読者の声に支えられ、
へこたれずに配信を続けることができています。

広島の中国放送で
火曜から金曜の4日間

毎朝9時から2時間半の生放送をしている
アナウンサー(横山雄二さん!)を
取材したときのこと。

※参考 横山雄二さんプロフィール

彼が詠んだ
「眠る山アドリブ冴えぬ朝のあり」
という句があり、

毎朝、アドリブ全開でハイテンションな放送をしている
横山さんでさえ「冴えぬ朝」があるのかと
意外に思い、取材時に尋ねたら

体調の良し悪しなど、毎日ベストなコンディションなわけではない。
だけど、どんな状態のときも
ハイテンションな状態に自分を持っていき、
オープニング数十分のトークを乗り切って
その勢いで番組を進めていくと聞き、得心しました。

わたしも
最初に「はじめに」「あとがき」を書きあげて
「今日も行ける!」と自分を鼓舞してから
本文を書き進めています。

ときに、落ちこむことがあっても
メルマガを書くことに集中すると
いつの間にか忘れていて、
わたし自身がメルマガに助けられている
と感じることも。

ともあれ、
これからもあなたに楽しく読んでもらえるよう
まずはわたしが元気で
いつも通りにメルマガが配信できるコンディションを
保ち、日々、配信していかなければ!

来年1月には創刊12年を向かえますが、
これからも【仕事Beginのメール作法】
ご愛読いただければ、うれしい限りです。

<

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今週は、年末年始のメールのやり取りについてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 年末年始のあいさつ(4)
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                          休業のお知らせ

今週は、年末年始ならではのメール対応について
取りあげています。

年末年始は会社が休業になるため、
すでに自社のWebサイトで告知しているところも増えてきました。

年末には、あいさつを兼ね
年末年始の休業日を
社外の相手にメールで連絡しておくとよいでしょう。

件名は
「年末年始休業のお知らせ」とし、

「今年も大変お世話になり、ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします」

といったあいさつの後
いつからいつまで休業かを知らせます。
例えば…

——————————————-
弊社の年末年始の休業日は下記の通りです。

<年末年始休業日>
2016年12月29日(木)~2017年1月4日(水)

年内は12月28日(水)18時まで、
新年は1月5日(木)9時から営業しております。
——————————————-

このように休業期間だけでなく、
年内・年始の営業日と時間を明記しておくと
親切です。

支店や店舗ごとに休業日が異なる場合は
下記のような表記もあります。

————————————————-
弊社本・支店の年末年始の営業日は下記の通りです。

<本店>
年内:12月28日(水) 15時まで
年始: 1月 5日(木) 10時から

<広島支店>
年内:12月28日(水) 18時まで
年始: 1月 5日(木)  9時から
————————————————-

飲食店やサービス業などは
休業日より営業日を明記する方が
分かりやすいです。

休業日のお知らせで
「休業させていただきます」
という一文をよく目にしますが、
当メールマガジンでは別の言いまわしが適切と考えます。
参考にしてください。

▼「休業させていただきます」< 間違いえやすい敬語(3)>VOL.1058

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【しごび】 の お 知 ら せ
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メールで頼み事をするときの言い回しについてです。

▼「急なお願いごと」をするとき、どんなメール文を書けばいい?
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