今週は、メールをわかりやすく書き換えるポイントをご紹介します。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法 < 書き換える技術(2)>
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「だれに」を明らかに
私が探していた資料を持っている人を知っていると、知人のAさんから
連絡がありました。
紹介者はAさん
探している資料の所有者がBさんです。
Bさんのことは、Aさんを介して以前から知っていました。
早速、Aさんあてに
「先ほどお知らせいただいた資料の件
『Aさんに教えていただいて…』と
Bさんにお問い合わせしてもいいですか?」
と打診のメールを送りました。
そのときのAさんからの返信
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(本文)資料の件は電話してください。
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この返信を読んだとき、二通りの解釈があり、悩みました。
解釈-1)
資料の件は紹介者のAさんを通さなくていいので、直接、所有者のBさんに
電話してください、という意味。
解釈-2)
資料の件を所有者のBさんに連絡する前に、ひとまず、紹介者のAさんに電
話してください、という意味。
この場合、それぞれの解釈に添うと次のように書き換えることができます。
解釈-1)の場合
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(本文)資料の件は直接、Bさんに電話してください。
(または)資料の件は、Bさんに直接電話していただいて構いません。
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解釈-2)の場合
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(本文)資料の件は、ひとまずこちらに電話をください。
詳細をお知らせします(or 私が取り次ぎましょう)。
(または)資料の件は、詳細をお知らせしますので
(or 私が取り次ぐので)電話をください。
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このように「だれ」あてに電話するかを明記すると、判断がしやすくなり
ます。
結局、このケースでは
仕事に直接関係のない用件で多忙なAさんを煩わせてはいけないと遠慮し、
悩んだ挙句、解釈-1)をとり、直接Bさんに連絡をしました。
Bさんは快く資料を貸してくださることになり、その旨をAさんに報告した
ら……「私に電話してくれたら、取り次いだのに」と言われ、早まったと
反省しました。
どう受け止めてよいかわからない場合は、相手にまず確認することも大切
ですね。