今週は、うっかり間違いやすい言葉についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法            < 間違いやすい言葉(5)
◆─────────────────────────────────◆
                          「精根」と「精魂」

今週は、思い込みやうろ覚えのまま使ってしまいがちな
間違いやすい言葉を取りあげてきました。

時機を得た措置 ×
時期を得た措置 ×
時宜を得た措置 ○

「時宜(じぎ)」とは、ちょうどよい頃合いのこと。
その時にふさわしい、という意味で使われます。
字のイメージからも「時機」や「時期」と混同しがちですが、
正しくは「時宜」です。

精根込める ×
精魂込める ○

精魂尽きる ×
精根尽きる ○

どちらも「せいこん」と読みますが、「精根」は心身の精力と根気。
「精魂」は文字通り、たましいとか精神を意味します。
込めるのは「精魂」。尽きるのは「精根」です。

論を待たない ×
論をまたない ○

「またない」の漢字は「俟たない」と書きます(常用外漢字)。
「俟つ」とは、期待したり、頼ることを意味します。
この場合、論じるのを待つのではなく、論を期待しない、
つまり、ことさら論ずるまでもないことを表します。

ちなみに、下記の一文も間違いやすいのでご注意を。

論議を醸す ×
物議を呼ぶ ×
物議を醸す ○

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

読んだら旅に出たくなる本「空飛ぶ野菜ソムリエ 世界の旅ごはん」
神垣が企画・編集を担当しました。

7冊目の著書「仕事で差がつく言葉の選び方」刊行。
ビジネスに使える大和言葉を紹介しています。

THEプロフェッショナル広島

取材、ライティング、編集のお問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室

記事全文を読む


今週は、うっかり間違いやすい言葉についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい言葉(4)
◆─────────────────────────────────◆
                          「約10分ほど」?

今週は、思い込みやうろ覚えのまま使ってしまいがちな
間違いやすい言葉を取りあげています。

その問題は、まだ未解決です。 ×
その問題は、未解決です。   ○

「未」自体に「まだ~していない」「まだ~でない」という意味が
あります。
「未解決」で「まだ解決してない」ことを意味するので、
「まだ未解決」は意味が重複します。
この場合、「その問題は、未解決です」とするか
「その問題は、まだ解決していません」とするのが適切です。

満面の笑顔で迎えてくれた。     ×
満面に笑みを浮かべて迎えてくれた。 ○

「満面」は顔全体を指すので、笑った顔を表す「笑顔」と「顔」の
意味合いが重複してしまいます。
上記の例文は「笑顔で迎えてくれた」とするか、
「満面」という言葉を使うなら、後に続くのは「笑み」が適切です。

約10分ほどで着きます。 ×
10分ほどで着きます。  ○

「ほど」は、数量を表す言葉の後に付いて、おおよその分量や程度を
表します。
ですから、「10分ほど」と「約10分」は「だいたい10分ごろ」と同じ
意味合いを持ちます。
「約」を使うなら「ほど」は不要。「ほど」を使うなら「約」は不要です。
上記の例文は「約10分で着きます」とも書き換えられますね。

書き言葉では「約」を使うことが多く、話し言葉では「ほど」を
よく使います。両者を混用しがちです。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、うっかり間違いやすい言葉についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい言葉(3)
◆─────────────────────────────────◆
                        「仕事がひと段落」?

今週は、思い込みやうろ覚えのまま使ってしまいがちな
間違いやすい言葉を取りあげています。

先週から働きずくめです。 ×
先週から働きづめです。  ○

「ずくめ」は、名詞やそれに準ずる語句に付いて
「何から何まで、そればかりである」ことを表します
(例:黒ずくめ、いいことずくめ)。

一方、「づめ」は、動詞の連用形の下に付いて、
その動作・状態を続けることを表します(例:歩きづめ、立ちづめ)。

ちなみに、「ずくめ」に対し「づくし」は、
それと同類のものをすべてあげる意(例:花づくし、ないないづくし)。
どちらも漢字で書くと「尽くめ」「尽くし」になりますが、
平がなだと「ずくめ」「づくし」です。

バランスが逆転してしまった。 ×
バランスが崩れてしまった。  ○

「バランス」は、「つりあい、均衡がとれている状態」を表します。
ですから、バランスが「崩れる」ことはあっても
「逆転する」ことはありません。
「形勢が逆転する」ことはあります。

仕事がひと段落したら ×
仕事が一段落したら  ○

私も「ひと段落」と普通に使っていたのですが、
実は誤用で、正しくは「一段落(いちだんらく)」なんですね。

そのほか混同しやすい言葉として、次のようなものもあります。

被害を被る ×
被害に遭う ○

募金を募る ×
寄付金を募る、募金活動を行う ○

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

今週は、うっかり間違いやすい言葉についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法            < 間違いやすい言葉(2)
◆─────────────────────────────────◆
                         「製薬メーカー」?

今週は、思い込みやうろ覚えのまま使ってしまいがちな
間違いやすい言葉を取りあげています。

新規巻き直し ×
新規まき直し ○

「まき直し」の「まき」は「巻き」ではなく「蒔き」です。
改めて種を蒔くことから、初めからやり直すことを意味します。

ちなみに「遅まきながら」の「まき」の漢字も「蒔き」です。
ただ「蒔」は新聞漢字表にない字のため、
平がなで表記されることが多いようです。

製薬メーカー      ×
製薬会社、薬品メーカー ○

「製薬」で薬を製造するという意味なので、
さらに「つくり出す」意の「メーカー」がくると意味が重複します。

資料の付き合わせをお願いします。 ×
資料の突き合わせをお願いします。 ○

自分の資料と相手の資料、二つのものを対照するときには
「突き合わせ」とするのが正しいです。

そのほか気になる言葉として、次のようなものもあります。

知らなさすぎる ×
知らなすぎる  ○

税金を値上げ  ×
税金を引き上げ ○

対処療法 ×
対症療法 ○

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

記事全文を読む