今週は、事例をもとに感じの良い書き方を考察します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 感じの良い表現(4)
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返答のメール

ネットオークションの出品者に、落札金額の誤りを確認した際に
送られてきたメールです。

<事例-1>
——————————————————————
終了金額は1999円です。
送料を加算した合計は2199円です。
まちがえまして申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。
——————————————————————

落札金額より少ない金額で先方から取引連絡があったので、
支払い前に確認をしたのですが、謝ってもらうほどの深刻な事態ではなく、
「申し訳ありません」と言われて却って恐縮してしまいました。

このような場合、次のように書くこともできます。

——————————————————————
支払い金額の件でご連絡いただき、ありがとうございます。
終了金額は(お知らせいただいたとおり)1999円です。
送料を加算した合計は2199円です。
——————————————————————

当メルマガで何度か書いていますが、上記のようなケースでは
「申し訳ありません」「すみません」より「ありがとうございます」
とするほうがお互い心の負担を感じずに済むように思います。

相手からの指摘や確認で、問題が解決したり、物事が前進したのであれば、
詫びるより感謝の気持ちを表すようにすると気分がいいです。

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具体的かつ実践的な内容なので
実務で翻訳をされているかたには
非常に勉強になると思いますよ。

 

 

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今週は、事例をもとに感じの良い書き方を考察します。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < 感じの良い表現(3)
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                            案内メール

 ある案内メールの一文です

<事例-1>
 ——————————————————————
 突然のメールにて失礼致します。(株)××××と申します。
 このような方法でしかご連絡できないのは残念ですが、
 この度弊社において△△△△△プログラムという情報商材を
 ご紹介しておりまして、つきましては
 *****様に是非販売のご協力を頂きたくご案内を差し上げました。
 ——————————————————————

 このような「突然のメール」がたまにありますが、目に留まったのが
 「このような方法でしかご連絡できないのは残念ですが」というフレーズ。

 「突然のメールを送る失礼をわびる」という意味合いで書かれている
 のでしょうが、こういう書き方もあるか…と、別の意味で新鮮でした。
 ですが、もっと別の書き方もあるはず。例えば…

 ——————————————————————
 突然のメールにて失礼致します。
 弊社は、△△△△△プログラムという情報商材を取り扱っております
 (株)××××と申します。
 本日は、ぜひとも◇◇様のご協力を賜りたく、メールをお送りしました。
 ——————————————————————

 「販売協力の依頼」という本題を最初から打ち出すのではなく
 自分の素性を名乗り、まず「協力のお願い」という書き出しから
 本題に入る方が文章としても自然で“押し売り”感がなくなります。

 <事例-1>では「*****様」はメールアドレスがはめ込まれていました。
 これも、受け取る側からすると安易な印象があります。
 
 案内メールを送る相手のサイトやブログなどを確認して、
 社名や名前を記述するだけでも、同じ案内メールでも印象が変わって
 くるものです(少なくとも、ちゃんと相手を確認してメールを送信して
 いるのが分かるので)。

 「いきなり」のアプローチというのは、メールに限らず失敗の元。
 段階を踏んで攻めていく必要があります。

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 お す す め メ ル マ ガ
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 私が好きで読んでいるメールマガジン、おすすめしたいメールマガジンを
 久々にご紹介します。

 私がアウトドアレジャーにまったく興味がないのは
 田舎育ちで、生活そのものが
 もろにキャンプのようだったから。

 薪をくべて風呂わかしてたし、
 夏は蚊帳つって寝てたし、
 冬は練炭たいて掘りごたつの用意してたし…

 大人になって、休日に
 それと似たようなことして楽しむ気には
 今さら、なれません。

 でもね、レジャーじゃなくって
 このかたのように本気で腰すえて
 生活にしてしまうと、
 田舎暮らしってのは奥が深くて味わい深いもんなんです。

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  農業&田舎暮らしメールマガジン「都会育ちの田舎暮らし」は、
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今週は、事例をもとに感じの良い書き方を考察します。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < 感じの良い表現(2)
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                           勧誘のメール

 あるセミナーの案内メールに次の一文がありました。

<事例-1>
 ——————————————————————
 ご愛顧いただいております△△△セミナーの開催が今週末と近づいて
 まいりました。現在、残席数が5席です。
 ご関心頂戴できます方、お申し込みお待ち申し上げておりますので、
 是非ご一報ください。
 ——————————————————————

 全体的に、とても丁寧に書かれているのですが、
 もう少しあっさりと書くとしたら…

 ——————————————————————
 ご好評をいただいております△△△セミナーの開催が今週末と近づいて
 まいりました。残席数が5席と、残りわずかです。
 お早めのお申し込みを(心より)お待ちしております。
 ——————————————————————

 セミナーの場合、「ご愛顧」より「ご好評」が適切な表現と思われます。

 後半の一文に「ご関心頂戴できます方」とあるのですが、
 ここまで丁寧に書かなくても前文の「残席数が5席である」ことを
 強調しつつ、「申し込みはお早めに」という文章の展開にすると
 すっきりします。

 「ご関心頂戴できます方」に替わる表現としては
 「心より」を添える言い方もあるのではないでしょうか。

 もう一点気になるのが、文章のアンバランスです。
 至極丁寧な表現が使われ、読み手に対して並ならぬ心遣いが感じられる
 のですが、文中に助詞が不足しているため、丁寧な表現の割には会話調で、 切羽詰った印象を受けるのです(会話に例えると早口な感じ)。

 「ご愛顧いただいております」⇒「ご愛顧をいただいております」

 「ご関心頂戴できます方」⇒「ご関心を頂戴できます方からの」

 「お申し込みお待ち申し上げております」
  ⇒「お申し込みをお待ち申し上げております」

 細かいことですが、助詞の有無で文章の印象も変ることも
 知っておきましょう。

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 【しごび】 の お す す め
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 ビジネスメール、基本の「き」!

仕事で差がつくできるメール術 (青春新書INTELLIGENCE 167)

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今週は、事例をもとに感じの良い書き方を考察します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 感じの良い表現
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突然のメール

次のようなメールを受け取りました。

<事例-1>
——————————————————————
この度は突然のメールをお送りしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
弊社は(株)△△△△△と申します。
主に情報と物販を企画・提案させていただいております。
——————————————————————

よくある商材の売り込みメールです。
この類のメールの特徴は、言葉遣いがむやみに丁寧なこと。
度が過ぎて、却って慇懃無礼になっている点です。

上記のメールも、冒頭から「お詫び」するくらいなら、
送らなければよいのでは? とつい意地悪に捉えてしまいます。

同じ「突然のメール」でも次のような書き方もあります。
<事例-2>
——————————————————————
突然のメールで失礼致します。「まぐまぐ」のメールマガジンで、
御社のことを知りました。
私は(株)△△△△△の代表取締役○○と申します。
——————————————————————

突然のメールなら、<事例-1>のように、いきなりお詫びをするより
・なぜ、こちらの連絡先(メールアドレス)にメールしたか、という理由
・自分の名を名乗る
この二点が押さえられていると、不信感を抱くことなく読み進む気持ちに
なります。

<事例-1>と<事例-2>を比較すると、前者は自分のことしか
語っていません。

読み手がどのような印象を持つかまで想定せず、自分の情報を優先して
書いているので、言葉は丁寧でもガツガツした印象を抱くのです。

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今週は、読者のかたからいただいたお便りを紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 読者からのお便り(4)
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                         社名につける「様」

VOL.866「改まった言い方」のテーマの際
次のメールをいただきました。

<読者からのメール >———————————————

相手の社名には普通「様」はつけないのでは?
読者 S.Sさん
——————————————————————

S.Sさんからご指摘をいただいたのは
VOL.866で記した次の記述です。

相手の名前や社名には「様」をつけると改まった印象になります。
初めてメールする相手や、他社の名を挙げるような場合
「山崎様からお聞きしました」
「ABC商事様です」
のように使います。

ここでは、相手の名前のほかに、社名を挙げる場合にも「様」をつける、
と述べたかったのですが、言葉が足りず
紛らわしい表現になってしまいました。お詫びします。

例えば、A社の社内報を印刷会社・B社で印刷する場合
B社と私のやりとりでは「A者様の社内報の件ですが」という
書き方をしています。

B社に送るA社の社内報の原稿もファイル名は
「A社様 社内報原稿」としています。
なぜなら、ファイルがA社の担当者に目に触れることもあるからです。

このように、メールのやりとりで他社の社名が出てくるような場合
社名に「様」を付けると感じが良くなると思うのですが、いかがでしょう。

ちなみに、相手の会社を書き表す場合は
「貴社」「御社」が使われます。

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今週は、読者のかたからいただいたお便りを紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 読者からのお便り(4)
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メールか、電話か

VOL.860 メールと電話、適切な伝達方法はどちらか、というテーマを
http://archive.mag2.com/0000146166/20080718094931000.html
取り上げた際に次のメールをいただきました。

<読者からのメール >———————————————

ある建設会社の、海外工事部門で働いています。

勤務場所の部門が、海外の拠点も包括していますので、
「電話か、メールか」となると、「メール」が必須です。

相手と時差があると、相手を捕まえるのに大変ですし、
相手の場所の早朝とか夜遅くに電話をかけるというものは、
あまり行儀のいいものではありません。
日本の都合に合わせて電話を海外にかけるというのは、
日本側のわがままというものです。

それと、情報を数人なり10数人なりと共有するには、
メールのCCが非常に有効です。
10人くらいに洩れなく同じ情報を電話で知らせるというのは、
海外相手では、日本ほどにはうまくいきません。

日本をベースにしているスタッフも、海外出張が多い。
その人が日本を留守にしている間に、
どんなやり取りが日本であったか知るには、
日本でのやり取りをメールにしておいて、それをCCで送っておき、
帰国後読んでもらうというのは、ずいぶんと有効です。

「微妙な問題」というのは電話でないといけないという人もいますが、
国際電話は音声も悪く、微妙なところを聞き逃したりしますので、
私は、たとえ微妙なことでも、電話で伝えるのには否定的です。

読者 K.Kさん
——————————————————————

私は日本国内でのやりとりを想定して、この号のテーマを設定したのですが
K.Kさんのように海外を相手にやりとりをしている場合は
電話よりもメールの方が確実に伝達できるということですね。

この号で「メールと電話、適切な伝達方法はどちらか」というテーマを
設けたのは、昨今、同じ職場で隣同士にいても会話をせずにメールで
やりとりをするケースも少なからずあると知り、
全てをメールで完結させる風潮に疑問を抱いたのがもともとの理由です。

遠い海外ならともかく、目と目が合う距離に居ながら
メールで伝達し合うのはメールに依存し過ぎているように感じたからです。

職場の状況はそれぞれ異なり、伝達手段としてメールが一番、電話が一番
と優劣はつけられないと思っています。

メールでも電話でも、結果的に、必要な情報が確実に伝えられるのであれば
それが最適な伝達手段になります。

ただ、いろいろな状況があり、職場環境や状況により、
伝達手段としてのメールの捉え方も異なる、ということを
知っていただけたらな、と思い、
様々な読者のかたからのメールをご紹介しています。

私自身は、メールだけでは伝えられない「微妙な問題」が
公私共に多くあるので、電話や対面もフルに活用しています。

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