今週は、省略する前の文・後の文を比較します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 略さずに書くと…
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 「ご連絡、」

「ご連絡、ありがとうございます」
(あるいは、ありがとうございました)。

上記はビジネスメールでよく使う一文です。
使い慣れていると気づかないのですが
実はこれ、短縮した一文でもあります。

本来は、次のように書くのではないでしょうか。

「ご連絡いただき、ありがとうございます」

初めてやり取りする相手や、礼を尽くす場合には
「いただき」を添えていたのに、
相手とのメールのやり取りが頻繁になったり、懇意になったりすると、
文を簡略化することが多くなります。

私自身も書き分けることを意識していたつもりですが
先日もメールでファーストコンタクトのあった相手に、うっかり
「ご連絡、ありがとうございます」を使ってしまい

相手からのメールの冒頭が
「ご連絡いただき、ありがとうございます」
と、自分より丁寧な表現になっていて恐縮しました。

もちろん「いただき」がなくても意味は伝わりますし
それで不愉快になる人もいないと思うのですが
送信する側として、気をつけておきたい言葉遣いではあります。

本来は丁寧に言葉を添えるべきところを「、」で省略している
言いまわしがほかにもありそうです。

今週は、このように略さずに書くと、どのような言い回しになるか、
日常よく使う言葉を見直してみたいと思います。

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今週は、「~させていただく」についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(5)
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                    「プレゼントさせていただく」

次は、あるネットショップからのメールの一文です。

5,000円以上のお買い物をしていただいたお客様に、
もれなく粗品をプレゼントさせていただきます。

上記の文例の「~させていただく・・・」を取り外したのが次の文例です。

5,000円以上のお買い物をしていただいたお客様に、
もれなく粗品をプレゼントしております

「しております」の代わりに「いたします」でもよいと思います。

「~させていただく」は、何らかの行為を相手に対して自分が「する」ときに、
相手の意向を尊重するがゆえ、許可や了承を得るときに使う言葉。
「相手の許しを得て、そうさせてもらう」という意味合いがあります。

ですから、上記の例の場合
お客様へのサービスとして、店側が粗品を送るのですから
相手の許しを得るための「~させていただく」を使わなくても

「粗品をプレゼント中です」「プレゼントしております」として
失礼にはなりません。

どんな動作や行為にも「~させていただく」を付ければ敬語になる
わけではないことを気に留めてみましょう。

 
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今週は、「~させていただく」についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 気になる敬語(4)
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 「させていただく」の二度使い

このたび開発させていただきました新製品について
ご紹介させていただきます。

一文にダブルで「~させていただく」が使われている例です。
意外と、文を書く側はこの二重使いに気づいていないことがあります。
「失礼のないようにきちんと書かなければ…」という思いが強いほど
そうなりがちです。

「~させていただく」に限らず、文末の定番フレーズ「お願いします」も
「ご協力をお願いしたく、本件をもちましてお願い申しあげます」
のように一文に繰り返し使ってしまうことも。

無難に使える常套句ほど、無意識に何度も使ってしまうので
注意が必要です。

上記の文例の「~させていただく・・・」を取り外したのが次の文例です。

このたび開発した新製品についてご紹介いたします。

上記の書き換えも、油断すると
「開発いたしました・・・ご紹介いたします」と「いたします」を二重に
使ってしまうので、読み返して確認する習慣をつけましょう。

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今日は何の日? 「九スポ」の日!
今朝発売の「九州スポーツ」8面に注目。神垣の連載

『痛いっ! おじさんメール改造講座
~ 今さら聞けない大人のメール作法 ~』

第5回のテーマは「漢字の多すぎるメール」です。
パソコンの自動変換機能に頼ってばかりいると・・・
続きは紙面をお読みくださ~い。

「九州スポーツ」では毎週木曜日に
「東京スポーツ」は一日早く水曜日に
連載を掲載予定です。

ぜひ、チェックしてみてくださいね!

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今週は、「~させていただく」についてです。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法               < 気になる敬語(3)
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                       「運転させていただく」

次の文例は、ある交通機関の運行再開を知らせるメールの一文です。

○月○日の始発から通常のダイヤでの運転を再開するとともに、
臨時便も運転させていただくこととなりました。

この一文も、「お客さま」に対してへりくだるあまり、
「~させていただくこととなりました」を使ってしまっています。

実際は「臨時便も運転再開」という事実を伝えればよく、
利用客に了承を得る表現にする必要はないと思うのですが…。
運転「する」主体はこの交通機関なのですから。

上記の文例の「~させていただく・・・」を取り外したのが次の文例です。

○月○日の始発から通常のダイヤでの運転を再開するとともに、
臨時便の運転も再開いたします。

「運転させていただくこととなりました」の書き換えとしては
「運転いたします」「運転の運びとなりました」としてもよいと思います。

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今週は、「~させていただく」についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法                     < 気になる敬語(2)
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                                                                          「担当させていただく」

次の文例は、担当者交代を客先に知らせるメールの一文です。

これまで御社を担当させていただいておりました山田の後任の佐藤です。
異動となった山田に替わりまして、
今月から私が担当させていただくことになりました。
御社のお役に立てますよう、精いっぱいお仕事をさせていただきますので
どうぞよろしくお願いたします。

仕事を担当する先の相手に対して、へりくだった言葉遣いをしたものと
思われますが、一文に一つ「~させていただく」が使われているのは、
丁寧さを通り越し、くどい感じが否めません。

「~させていただく」に限らず、「ありがとうございます」や
「申し訳ございません」など、同じ言葉を文中に繰り返し使うと、
その言葉で伝えようとする真意がどんどん薄れていってしまいます。

本来、客先の担当を決めるのは、自分の会社であって、
相手の会社ではありません。
「~させていただく」を使って必要以上に相手にへりくだらなくとも、
「担当交代」の事実を伝えれば、事足ります。

上記の文例の「~させていただく」を取り外したのが次の文例です。
最後の一文の「精いっぱいお仕事をさせていただきます」は
「精いっぱい努めてまいります」に書きかえました。

これまで御社を担当しておりました山田の後任の佐藤です。
異動となった山田に替わりまして、今月から私が担当いたします。
御社のお役に立ちますよう、精いっぱい努めてまいりますので
どうぞよろしくお願いたします。

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今週は、「~させていただく」についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法               < 気になる敬語
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                    氾濫する「~させていただく」

読者のかたから、次の質問をいただきました。

<読者からの質問>————————————————

よく芸能人がテレビで「誰々とご一緒させていただいた」や
「……(仕事の内容。例えば映画など)にださせていただいた/
…をやらせていただいた」などど言っていますが、
この「~させていただく」は正しい使い方なのでしょうか?

出演するという行為や共演するという行為は相手に許可を得てする
行為ではないように思うので、なんとなく違和感を感じてしまう
のですが。
(読者 J.Y様)
——————————————————————

「~させていただく」については、
当メールマガジンでも再三取り上げてきましたが、

J.Yさんの質問にある通り、
「相手に許可を得てする行為ではない」ことに使用されているケースが
とても多く、サンプル収集に事欠きません。

この「~させていただく」の氾濫は、ご指摘の通り
テレビやラジオで芸能人が頻繁に使っていることが
大きく影響していると思います。

「~させていただく」は謙虚さを伝える表現として多用されていますが、
「ご一緒させていただく(=共演する)」
「出させていただく(=出演する)」
「やらせていただく(=演じる)」
はいずれも依頼があってしたこと。

「共演していいですか?」「出演していいですか?」「演じていいですか?」
と許可を得てしたことではないはずです。

ですので、「~させていただく」を使わず
下記のように表現して差し支えありません。

「○○さんとご一緒させていただいた」
→「~とご一緒しました(または、いたしました)」

「映画に出させていただいた」→「映画に出演しました」

「○○役をやらせていただいた」
→「○○役を演じました(または、役をいたしました)」

「~する」の謙譲語は「~いたす」なので、「~させていただく」より
こちらの方が謙譲語として妥当な表現です。

「~させていただく」=謙虚な自分をアピールする表現
という使い方をされている傾向があり、
テレビやラジオで当たり前のように使われているのを耳にするたび、
違和感を覚えてきました。

これまで「気になる敬語」として、
繰り返し取り上げてきた「~させていただく」について、
今週は例を挙げながら特集しますので、どうぞお付き合いください。

 
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