今週は、読者のかたから寄せられた質問にお答えします
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
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                         「ご連絡」の使い方

<読者からの質問>————————————————

仕事のメールでよく使う「連絡」についてですが、こちらから連絡する
場合、「ご連絡」の使い方はどうすればいいのでしょうか?

例えば、

~ご連絡させていただきます。
or
~連絡させていただきます。

丁寧に言うのであれば、「ご連絡」の方がいいように思ったり、
自分自身のことだから、「ご」を付けないで「連絡」の方がいいのか、
考えれば考えるほど分からなくなってしまいました。
(読者・EM太郎さん)

——————————————————————

確かに、迷うところです。私も、時折、どう書いてよいか分からないこと
があります。

この場合、「連絡」の前に「ご」をつけるかつけないかというよりも、
「させていただきます」の使い方に着目してみましょう。

本来、「させていただきます」は相手を立て、許しを得ておよぶ行為に使
われていた表現といえます。

自分の行為(つまり、相手に「連絡する」)を失礼のないよう表現するの
であれば、
「ご連絡いたします」
と書き換えると、文章としてすっきりするのではないでしょうか。

メールに使う文例としては

後ほどこちらからご連絡いたします。

資料を拝見してから、ご連絡申しあげます。

という書き方があります。

※「~せていただく」については、平成19年2月2日の文化審議会答申の
「敬語の指針」では『「させていただく」の使い方の問題』として
次のように解説されています。

——————————————————————

「(お・ご)……(さ)せていただく」といった敬語の形式は、基本的には、
自分側が行うことを、

ア)相手側または第三者の許可を受けて行い

イ)そのことで恩恵を受ける

という事実や気持ちのある場合に使われる。

したがって、ア)、イ)の条件をどの程度満たすかによって
「発表させていただく」など「…(さ)せていただく」を用いた表現には、
適切な場合と、あまり適切だとは言えない場合とがある。

——————————————————————

この指針にのっとると、上記の「ご連絡させていただきます」は
ア)とイ)の条件に該当しない表現と思われます。

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今週は、漢字と平仮名の使い分けについてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法       < 漢字か平仮名か(5)
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                           言葉で演出

  更に、但し、尚、及び、且つ 

 文章に頻出する接続詞。公用文書などでも、接続詞を平仮名書きに統一す
 る傾向があるようです。

 上記に挙げた接続詞の平仮名書きと平仮名書きが好ましいその他の接続詞
 は次のとおりです。

  さらに、ただし、なお、および、かつ
  あるいは、ならびに、また、すなわち、

 接続詞同様、よく使う言葉としては代名詞もあります。
 代名詞で漢字書きするのは…

  私、僕、君、彼、彼女、誰、自分、何

 平仮名書きの傾向にあるものは…

  あなた、おれ、われ、われわれ、おのおの、どこ、いつ

「貴方」という表記は、なぜかスパムメールに多いですね。

 ▼ 文章で雰囲気をつくる
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 漢字で書くか、平仮名で書くか。
 新聞や印刷物では、上記のように頻出する接続詞や代名詞、「~のように」
 「~してください」など、平仮名で表記される傾向が高まっています。

 しかし、書く人の好みや癖もあるので、一概にどちらが正しいと決めつけ
 ることはないとも思っています。

 大切なのは、文章の中で統一がとれているかということ。
 同じ文中で「私」と「わたし」が混在していたり、「又」と「また」が交
 互に出てくるような状況を避けたほうが、文章が読みやすく整って見えま
 す。

 誰に書くかによっても、漢字を多用するか、平仮名中心で書くか、変わっ
 てきますよね。

 漢字で書くと丁重で改まった印象になり、文章もかたくきちっとした内容
 のものにマッチしますが、平仮名中心にすると印象もやわらかく文章も和
 やかな感じになります。

 TPOによって服装や言葉遣いを変えるように、文章でも漢字と平仮名を
 書き分けることで演出できることを覚えておいてほしいと思うのです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 漢字か平仮名か(4)
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うっかり変換

実質的な意味をなさない言葉、例えば「という」「こと」「ため」などは、
うっかり漢字で書いてしまいがちです。
文字を入力する際、漢字に変換されやすいので、ついそのまま使ってしま
うことも。

そんな言葉の代表格が「という」と「こと」です。

▼と言う事です ⇒ ということです

「という」も「こと」も実質的な意味をなさない場合は平仮名で書きます。

実際に言葉を発したり、述べる場合は「言う」と漢字表記ですが、
「いざというときに」「~といえる」「経験がものをいう」などは平仮名。

「考え事」「悩み事」「出来事」のように具体的な事柄を表す場合は
漢字書きですが、
「そんなこととは知らずに」「見ることができる」「ことによると」
は平仮名。

「こういうことだったのですね」「絶対にそういうことはありません」
のように両者を合わせた場合も平仮名で書きます。

▼どの位 ⇒ どのくらい

「くらい(ぐらい)」は、「同じくらい」「中ぐらい」「十歳ぐらい」の
ように助詞として使う場合は平仮名。
「気位が高い」のように助詞以外で使う場合は、漢字で書きます。

そのほか、下記のような言葉も平仮名書きが適切です。

その為      ⇒ そのため
話して有る・在る ⇒ 話してある
聞いて居る    ⇒ 聞いている
確認して置く   ⇒ 確認しておく
見落とし勝ち   ⇒ 見落としがち

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仕 事 の メ ー ル 作 法                            < 漢字か平仮名か(3)
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                                                                                            漢字書きしやすい動詞

習慣でつい使ってしまったり、文字の入力変換をそのまま流用し、漢字書
きしてしまう言葉があります。多く見られるのが動詞です。例えば…

~(して)頂く、下さい、出来る

「いただく」や「ください」は、動詞を補う形で使う場合は平仮名書きと
し、そのものが意味を持って使われる場合は漢字書きになります。

▼「いただく」の場合
「お持ちいただく」「お誘いいただきまして」のように補助動詞として
使う場合は平仮名。
▼「頂く」の場合
「賞状を頂く」のように、ものをもらう、頂戴する意味で使う場合は
「頂く」と漢字書きになります。
「山の頂を目指す」と頂上や頂点を指すときも同様です。

▼「ください」の場合
「ご確認ください」「お申し込みください」のように補助動詞として
使う場合は平仮名。
▼「下さい」の場合
「お時間を下さい」「休暇を下さい」のように、得る、もらうを意味
する場合は漢字書きです。

「できる」は、
「建物ができる」「できる限り」「話ができる」「判断できる」など、
動詞や副詞として使うときは平仮名書き。

「出来事」「出来高」「出来不出来」のように状態を表す場合は、漢字
で「出来」と書きます。

上記の言葉は混同して表記されていることが多いです。基準を知っておく
と使い分けしやすいと思います。

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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 漢字か平仮名か(2)
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接頭語と接尾語

つい漢字で書いてしまいがちなのが接頭語や接尾語です。

(接頭語)
御約束、御礼、御馴染み ⇒ お約束、お礼、おなじみ
御返事、御存知、御紹介 ⇒ ご返事、ご存知、ご紹介

接頭語の「御」は、祝儀袋や熨斗には「御祝」「御中元」と書き、改まっ
た場でよく使われますが、メールの場合は「お」「ご」と平仮名書きにす
るのが一般的です。

「御社」「御中」など「御」が定冠詞の役割を果たす場合や、
「御所」「御用邸」など固有名詞に使われる場合は、漢字を使用します。

ちなみに「御御足」はなんと読むでしょう?

「おみあし」です。通常は使いませんが、「御御(おみ)」とは丁寧な接
頭語。一説によると、おみおつけは「御御御付け」と書くとも!?

(接尾語)
日毎、一時間毎  ⇒ 日ごと、一時間ごと
参加者達、女性達 ⇒ 参加者たち、女性たち
私共       ⇒ 私ども

漢字表記が続くと、どうしても文章のイメージがかたくなりがちです。
最近では、公用文書でも平仮名書きを奨励しているケースも増えてきました。

頻繁に使う接尾語ほど、平仮名書きにすると文章が柔らぎ、読みやすくな
る効果があるようです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 漢字か平仮名か
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漢字の割合

読者のかたから次のようなメールをいただきました。

——————————————————————
いま、メール書いてて急に思いつきました。
「文章に使う漢字」についてです。

メルマガなどは、中学生でもわかるぐらいの文章
(含まれる漢字の難易度です)で書くのが基本とか、
なにかで読みました。

今は、簡単に難しい漢字に変換できるせいか
取引先の方で、メールをやたら漢字に変換してくる方がいらっしゃいます
(中国語か!!っていうぐらい)。

でも、平仮名ばかりだと幼稚な感じがして
ビジネスメールには不向きとも思います。

神垣さんはビジネスメールとメルマガでは使い方を変えてますか?
(読者 大阪のKさん)
——————————————————————

大阪のKさん、いつもお便り、ありがとうございます。

私の場合は、当メルマガでもビジネスメールでも、漢字を使う割合はほぼ
同じくらいだと思います。

ですが、仕事でメルマガを書く場合は、対象とする読者により漢字を使う
割合を意識的に変えています。

例えば、主婦層を対象とした食品関係のメルマガの場合は、表現自体を口
語調にし、堅苦しい言い回しや漢字表記もなるべく控えます。「ねぇねぇ
ちょっと聞いて!」という感じの親しみやすいイメージを醸成するためで
す。

一方、技術者向けの製品やサービスを紹介するメルマガでは、業界用語や
専門用語を多く使うので、漢字を使う割合も高くなります。同じ一文でも
「~することができます」よりも「~が可能」「~に対応」という表現を
使うことが多いです。

ビジネスメールの場合は、相手が男性・女性に限らず、当メルマガを書く
感覚に近いですね。。漢字を使う割合はやや多いかもしれません。私自身
がどちらかというと漢字を使いたいほうなので…。

当メルマガで意識しているのは「読者のかた」という表記です。

「読者の方」ではなく「読者のかた」と意識して書くようにしています。
どちらが正しいということではなく、「読者の方から」と表記したときに
「読者のほうから」なのか「読者のかたから」なのか、混同しやすいと感
じたからです。

今週は、このように漢字や平仮名の使い分けについてとりあげてみたいと
思います。

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